VSWR・反射係数
定在波パターン(負荷端 x/λ = 0)
定在波の包絡線は1±|Γ|。腹と節の間隔はλ/4で、負荷端(x=0)はZ_L>Z₀なら腹・Z_L<Z₀なら節から始まる。
この計算が問われる場面
対象: 一陸技・二陸技 / 無線工学B(一陸技)/無線工学(二陸技)
出題頻度: 頻出。Γ・S・反射電力・リターンロスの相互変換を問う数値計算がほぼ定型で出る
給電線の特性インピーダンスZ₀と負荷Z_Lが一致しないと、送った電力の一部が負荷で反射して戻ってくる。その割合を表すのが反射係数Γで、進む波と戻る波が線路上で重なると、強め合う点(腹)と弱め合う点(節)がλ/2周期で固定される——これが定在波である。VSWRは腹と節の電圧比(1+|Γ|)/(1−|Γ|)で、完全整合なら1、反射が増えるほど大きくなる。Γの符号にも意味があり、Z_L>Z₀なら負荷端が腹、Z_L<Z₀なら節になる。反射電力は|Γ|²なので、|Γ|=0.5でも戻るのは25%である。
公式の読み方
- Γ反射係数(符号付き)。Z_L>Z₀なら正(負荷端が腹)、Z_L<Z₀なら負(節)
- S電圧定在波比=腹と節の電圧比。完全整合で1、|Γ|→1で∞
- RL反射損失(リターンロス)=−20log₁₀|Γ|[dB, 正値]。大きいほど整合が良い
試験の頻出ポイント
- (Z_L,Z₀)=(150,50)→Γ=0.5・S=3・反射電力25%・RL≒6dBのセットが最頻出の数値
- S=3でも反射電力は25%で、負荷に届くのは75%。「Sの値=損失の割合」ではない
- RLは正値で定義(−20log₁₀|Γ|)。符号を逆に取らせる引っかけに注意する
- 逆変換|Γ|=(S−1)/(S+1)も要暗記。S=2なら|Γ|=1/3、S=1.5なら0.2
- 定在波の腹と節の間隔はλ/4、同種どうしはλ/2。負荷端が腹か節かはΓの符号で決まる
シミュレータで確認する
- Z_L=150Ω・Z₀=50Ω(初期値)を確認する観察: Γ=0.5、S=3.0、RL6.02dB、反射25%→ 仕様検証値のセット。4つの量の連動をまず頭に固定する
- Z_Lを150→50Ωへ動かして整合させる観察: S=1になり、定在波パターンが平坦になる→ 整合=反射ゼロ=腹も節もない進行波だけの状態
- Z₀を75Ωに、Z_Lを50Ωにする観察: Γ=−0.2となり負荷端(x=0)が節になる→ Γの符号は腹・節の位置に現れる。大きさだけでなく符号も見る
例題
特性インピーダンス50Ωの給電線に150Ωの純抵抗負荷を接続した。VSWR・反射損失・反射電力の割合を求めよ。
- Γ=(150−50)/(150+50)=100/200=0.5
- S=(1+0.5)/(1−0.5)=3.0
- RL=−20log₁₀0.5≒6.0dB、反射電力=0.5²=25%
答え: S=3.0(RL約6.0dB、反射25%)