スミスチャート
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スミスチャート(Z = 100 + j50 Ω、l = 0λ)
円板全体が複素インピーダンスの地図。中心が整合(S=1)で、線路を電源側へ進むと点は|Γ|一定の円周を時計回りに回る。
この図の読み方
- 円板は複素インピーダンス全体の地図。どんなR+jXも円板内の1点に写り、その点の位置が反射係数Γを表す。
- 中心が整合(Γ=0、S=1)、外周が全反射(|Γ|=1)。中心からの距離だけでVSWRが決まり、外周に近いほど悪い。
- 横に並ぶ円が抵抗一定(R/Z₀=0.2〜5)、縁から伸びる弧がリアクタンス一定の線。上半分が誘導性、下半分が容量性。
- 線路長lを動かすと、点は|Γ|一定の円周上を電源側へ時計回りに回る(破線の軌跡)。λ/2でちょうど1周する。
- λ/4(半周)で点は正反対へ移り、正規化インピーダンスはzから1/zへ。λ/4変成器はこの回転の応用である。
この計算が問われる場面
対象: 一陸技・二陸技 / 無線工学B(一陸技)/無線工学(二陸技)
出題頻度: チャートの読図そのものより、整合・λ/4変成・線路のインピーダンス変換の理解を支える基盤として全問に効く
給電線の問題が難しいのは、複素インピーダンスが線路上の場所によって刻々と変わるからである。スミスチャートは、あらゆる複素インピーダンスを反射係数Γの1枚の円板に写す地図で、この上では「線路を進む」という複雑な計算が「|Γ|一定の円周上を回る」というただの回転に変わる。中心が整合(Γ=0)、外周が全反射(|Γ|=1)。λ/2で1周、λ/4で正反対の点へ——1/4波長変成器の原理が図形として見える。
公式の読み方
- Γ複素反射係数。チャート上の点の位置そのもの。中心からの距離が|Γ|
- Z = R + jX複素負荷。上半分が誘導性(+jX)、下半分が容量性(−jX)に写る
- Z₀線路の特性インピーダンス。Z=Z₀が中心(整合、S=1)に写る
- e^{−j4πl/λ}線路をl進む効果。電源側へ進むと時計回りに回転し、λ/2で1周する
試験の頻出ポイント
- 中心が整合(Γ=0、S=1)、外周が全反射(|Γ|=1)。中心からの距離だけでSが決まる
- 線路をλ/2進むと1周して同じインピーダンスに戻る(線路インピーダンスの周期性)
- λ/4進むと正反対の点へ移り、正規化インピーダンスはzから1/zになる(λ/4変成器の原理)
- 実軸の右半分では正規化抵抗の値がそのままVSWR Sに等しい(z=Sの点を通る)
- 上半分が誘導性(+jX)、下半分が容量性(−jX)。実軸が純抵抗の軌跡
シミュレータで確認する
- R=50Ω、X=0(整合)にする観察: 点がチャートの中心に来て、S=1.00・反射0%になる→ 中心=整合。給電線設計のゴールはこの1点に集約される
- Xを0→+50Ωへ動かす観察: 点が上半分へ弧を描いて動き、Sが悪化していく→ リアクタンスは抵抗値が正しくても反射を生む。上=誘導性を体で覚える
- R=100Ω・X=0にして、線路長lを0→0.25λへ動かす観察: 点が|Γ|一定の円を半周し、Z_inが25Ω(=Z₀²/Z)に変わる→ λ/4変成器の式 Z₀'=√(Z₀·Z) は、この半周回転の言い換えである
例題
特性インピーダンス50Ωの線路に純抵抗100Ωの負荷を接続した。反射係数とVSWRを求め、さらにλ/4の線路を挟んだときの入力インピーダンスを求めよ。
- 正規化 z = 100/50 = 2。Γ = (2−1)/(2+1) = 1/3
- S = (1+1/3)/(1−1/3) = 2(実軸右側では z の値がそのまま S)
- λ/4はチャート半周。z=2 の正反対は 1/z=0.5 → Z_in = 0.5×50 = 25Ω
- 検算: Z_in = Z₀²/Z_L = 2500/100 = 25Ω
答え: Γ=1/3、S=2、Z_in=25Ω
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