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wavelane

電波の見通し距離

断面図

断面図は地球のふくらみを誇張表示。K=4/3では地球のカーブが緩くなり、同じ高さでも水平線が遠ざかることが読み取れる。

この図の読み方

  1. 断面図の地球のふくらみは誇張表示。地表のアークは2本あり、K=1が幾何学的な地球、K=4/3が電波にとっての地球を表す。
  2. 電波は大気の屈折でわずかに下へ曲がる。これを「地球半径を4/3倍に緩めて電波は直進する」と読み替えたのがK=4/3で、カーブが緩い方のアーク。
  3. 2本のマスト(h₁・h₂)の頂点を結ぶ破線が見通し線。見通し線のうち赤い実線の区間は、K=1(幾何学的な地球)の地表に遮られる範囲を示す。K=4/3のアークはその下にあるので、電波としては同じ区間でも見通せている。
  4. 見通し距離はd=4.12(√h₁+√h₂)km。高さは平方根でしか効かないので、4倍に上げても距離は2倍にしかならない。
  5. 横軸は電波の見通し距離いっぱいで正規化してある。hを変えても図の幅は変わらず、ふくらみの残り具合で余裕を読む。

この計算が問われる場面

対象: 一陸技・二陸技 / 無線工学B(一陸技)/無線工学(二陸技)

出題頻度: 頻出。単独の数値計算のほか、K=4/3 の意味を問う正誤問題としても登場

電波はほぼ直進するため、丸い地球では水平線の先に届かない——これが見通し距離の出発点で、アンテナを高くするほど水平線は遠ざかる。ただし届く距離は高さに比例せず√hでしか伸びない。さらに大気の屈折率は上空ほど小さく、電波はわずかに下へ曲がりながら進むため、幾何学的な水平線より遠くまで届く。これを「地球の半径が4/3倍に膨らんだ」と等価的に考えるのがK=4/3で、係数が3.57から4.12へ変わる理由である。2式の違いは等価地球半径の平方根の比√(4/3)≒1.155に由来する。

公式の読み方

  • 4.12電波用の係数(K=4/3)。幾何学的見通しなら3.57。単位は h:m、d:km
  • √h₁送信アンテナ高の平方根。高さ4倍でも距離は2倍にしかならない
  • √h₂受信側も同形で加算。両端の高さが独立に寄与する

試験の頻出ポイント

  • 係数3.57(幾何学)と4.12(電波・K=4/3)の使い分け。問題文がどちらを問うか必ず確認する
  • √hを忘れてhに比例させる誤りが定番の引っかけ。h=100mなら√h=10と即座に開く
  • K=4/3は標準大気の屈折を等価地球半径で表したもの。「地球半径を4/3倍とみなす」意味も正誤で出る
  • h₁=100m・h₂=25m → 4.12×(10+5)=61.8km のように平方根が開ける数値で出題される
  • 4.12=3.57×√(4/3)。2つの係数は独立ではなく等価地球半径の平方根で結ばれている

シミュレータで確認する

  1. h₁を100m(√h₁=10)、h₂を25m(√h₂=5)に合わせる観察: 電波見通し距離61.8km、幾何学的見通し53.55kmになる4.12×15と3.57×15。試験の代表数値をそのまま再現できる
  2. h₁を100→25mへ下げる観察: 電波見通しが61.8→41.2kmへ、Δ表示は−20.6km高さ1/4で√hは1/2。距離は高さに比例せずずっと鈍く縮む
  3. 続けてh₂を25→100mへ上げる観察: 41.2→61.8kmへ戻り、Δは+20.6kmh₁とh₂は式の上で対称。どちらを上げても同じだけ伸びる

例題

アンテナ高100mの送信所と高さ25mの受信点の間の、電波の見通し距離(K=4/3)を求めよ。

  1. √100=10、√25=5 を先に開く
  2. d=4.12×(10+5)
  3. d=4.12×15=61.8km

答え: 約61.8km

類題をランダム演習するには計算練習モードへ

見通し距離は地表付近をまっすぐ進む電波の限界です。この外側へ届かせる手段が、上空の電離層で電波を折り返す電離層伝搬です。MUFと跳躍距離を動かすと、短波が数千km先へ届く条件を確かめられます。