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wavelane

一陸技|無線工学B|過去問

平成29年7月期 A-20

要点(wavelane の要約): 受信アンテナを上下させて直接波と大地反射波の干渉による電界の山谷を測る方法で、2波の通路差の近似式、受信電界を表す三角関数、隣り合う極大の高さの間隔を組合せで答えさせる問題。反射係数が−1のとき正弦になることが要る。

FB907 A-205点(1問1採点)

原文(公式問題文)

A-20 次の記述は、ハイトパターンの測定について述べたものである。[ ]内に入れるべき字句の正しい組合せを下の番号から選べ。ただし、波長を λ〔m〕とし、大地は完全導体平面でその反射係数を-1 とする。 (1) 超短波(VHF)の電波伝搬において、送信アンテナの地上高、送信周波数、送信電力及び送受信点間距離を一定にしておいて、受信アンテナの高さを上下に移動させて電界強度を測定すると、直接波と大地反射波との干渉により、図に示すようなハイトパターンが得られる。 (2) 直接波と大地反射波との通路差 Δl は、送信及び受信アンテナの高さをそれぞれ h1〔m〕、h2〔m〕及び送受信点間の距離を d〔m〕とし、d ≫(h1+h2)とすると、次式で表される。  Δl ≒ [ A ]〔m〕  受信電界強度 E〔V/m〕は、自由空間電界強度を E0〔V/m〕とすると、次式で表される。  E ≒ 2E0×|[ B ]|〔V/m〕 (3) ハイトパターンの受信電界強度 E〔V/m〕が極大になる受信アンテナの高さ hm2 と hm1 との差 Δh は、[ C ]〔m〕である。

〔図省略〕の位置 — wavelane による再現図(公式図版ではありません)。図の説明は引用の下にあります。

A      B          C 1 4h1h2/d  sin(2πh1h2/(λd))  λd/(2πh1) 2 4h1h2/d  cos(2πh1h2/(λd))  λd/(2h1) 3 2h1h2/d  sin(2πh1h2/(λd))  λd/(2πh1) 4 2h1h2/d  cos(2πh1h2/(λd))  λd/(2πh1) 5 2h1h2/d  sin(2πh1h2/(λd))  λd/(2h1)

〔図省略〕は Wavelane による編集注で、公式図版があった位置を示します。その位置には Wavelane が描いた再現図を差し込んでいます(公式図版ではありません)。図の説明は下の図カードにあります。

Wavelane が原図をもとに描いた模式図(公式図版ではありません)

図の説明(Wavelane 独自・原文には含まれません): ハイトパターンのグラフ。縦軸が受信アンテナの高さ、横軸が受信電界強度で、高さを上げると電界強度が周期的に大小を繰り返す。極大となる高さのうち下からhm1、その次がhm2で、両者の間隔がΔhである。

出典: 平成29年7月期 第一級陸上無線技術士「無線工学B」(FB907)A-20(本試験問題)。公益財団法人日本無線協会

正しい組合せの番号を1つ選ぶ(番号は上の原文の選択肢に対応します)
解かずに正答と解説を見る

正答: 5

要確認: この正答と解説は、公式解答表との機械的な照合は済んでいますが、人による照合はまだです。 公式と食い違って見えるときは、出典の解答PDFを優先し、サポートからお知らせください。

wavelane の解説(公式の解説ではありません)

直接波と大地反射波の通路差は 2h1h2/d で、反射係数が −1 なので合成電界は正弦で表される。正弦の中が π ずつ進むごとに極大が来るので、高さの間隔は λd/(2h1) になる。

空欄 A: 2h1h2/d
受信点から見た送信アンテナと、その大地に対する像までの距離の差を、d が高さより十分大きいとして近似すると 2h1h2/d になる。4h1h2/d は近似の係数を2倍にした誤りである。
空欄 B: sin(2πh1h2/(λd))
通路差による位相差は 4πh1h2/(λd) で、反射で位相がさらに π 反転する。2つの波を足すと 2E0 に正弦の絶対値を掛けた形になり、高さが零のとき電界も零になる。
空欄 C: λd/(2h1)
正弦の絶対値が極大になるのは、中の角が π/2 の奇数倍のときである。隣り合う極大で角が π だけ違うので、2πh1Δh/(λd) = π から Δh = λd/(2h1) になる。

この組合せになっているのは選択肢 5 である。

つまずきやすい点

  • C を λd/(2πh1) としないこと。角の差が π であることから π が約分されて消える。
  • 完全導体の大地(反射係数 −1)では地表付近で電界が零になる。余弦を選ぶと地表で極大になってしまう。