電波の基礎|深掘り編
アンテナ・電波測定の基礎 — 手順と成立条件で解く測定問題
無線工学Bの終盤には、計算式をひとつも書かずに解ける問題が固まって出てくる。アンテナの利得はどう測るのか、どれだけ離れて測ればよいのか、屋外のどこで測るのか、平衡なアンテナを不平衡な測定器へどうつなぐのか——測定の問題である。ここで問われているのは公式ではなく手順であり、その手順が成り立つための条件と、条件が崩れたときに現れる誤差の正体である。測定は「正しい数値を読む作業」ではなく「読んだ数値が信用できる状況を自分で作る作業」だ、と言い換えてもいい。この講座は、遠方界という土俵の作り方から始めて、利得・ハイトパターン・電界強度・給電系という4つの測定を、それぞれ「何を測るか・どういう条件で成り立つか・どこで狂うか」の3点セットで通していく。式は既存の教材とすべて同じものを使うので、新しく覚える公式はほとんど無い。
第1章 測定の全体像 — 何を測り、なぜ自由空間が要るのか
アンテナと電波の測定で扱う量は、乱暴に分ければ4つしかない。どれだけ電力を集められるかを示す利得、どの方向にどれだけ集めているかを示す指向性、給電線から見たときの入り口の姿を示す入力インピーダンス、そして空間のその点にどれだけ電波が来ているかを示す電界強度である。この4つはそれぞれ測る場所も道具も違う。利得と指向性は離れた2地点の間で測り、入力インピーダンスはアンテナの根元だけで測り、電界強度は受信点に置いた基準器の出力電圧から換算する。
まず土俵の話をする。アンテナの利得も指向性も、定義そのものが「自由空間に単独で置かれたとき」の値である。ところが現実の測定場所には大地があり、建物があり、樹木があり、測定に使うケーブルすらある。
そこへ電波を出せば、目当ての直接波に反射波が重なる。反射波は直接波と同じ周波数で、位相だけがずれて到達するから、受信点では強め合ったり打ち消し合ったりする。測っているつもりの利得の値が、測定場所を数十cm動かしただけで数dB変わるのはこのためだ。
反射波は測定誤差の最大の原因であり、この講座に出てくる誤差要因の半分以上は結局ここへ行き着く。だから測定の第一歩は、反射波を減らすか、反射波の影響が既知になるように配置を固定するか、どちらかを選ぶことになる。
測定場所の作り方は3通りしかない
- 自由空間に近づける: 電波暗室(電波吸収体で壁・床・天井の反射を吸わせる)を使う。屋内で天候にも左右されないが、寸法が波長で決まるため低い周波数ほど作りにくい
- 反射の来ない方向を選ぶ: 屋外の見晴らしのよい平坦地で測る。周囲の建造物や樹木からの反射波が入らない場所を選び、送受を見通しで結ぶ。これがオープンサイト測定である
- 反射を計算に織り込む: 大地反射を消すのではなく「完全導体面で反射係数−1」と仮定し、直接波と反射波の合成として扱う。第4章のハイトパターン測定がこの立場をとる
ここでもう1つ、測定を根本から支えている性質に触れておく。アンテナの可逆性(相反性)である。アンテナ自身が受動・線形で、送受間の媒質も相反であるかぎり、あるアンテナを送信に使ったときの利得・指向性と、同じアンテナを受信に使ったときの利得・指向性は等しい。
この前提が成り立たない相手もある。増幅器を内蔵したアクティブアンテナ、磁化フェライトを使うサーキュレータ・アイソレータのような非相反素子、地球磁界の影響でファラデー回転を生じる電離層伝搬がそれにあたる。
前提が成り立つかぎりは、測りやすいほうを送信にして、測りにくいほうを受信にしてよい。回転台に載せて指向性を測るとき、被測定アンテナを受信側に置いても送信側に置いても同じパターンが得られるのは、可逆性の帰結である。試験ではこの語がそのまま空欄になる。
第2章 近傍界と遠方界 — 測定距離を決める2D²/λ
アンテナのすぐそばと十分に離れた場所とでは、電磁界のふるまいがまるで違う。アンテナに極端に近い領域では、放射として飛び去る成分よりも、その場に蓄えられて往復するだけの静電界・誘導電磁界の成分が優勢になる。ここをリアクティブ近傍界領域と呼ぶ。少し離れると放射成分が優勢になるが、まだ「見え方」が距離によって変わる。さらに離れると、指向性の形が距離によらず一定になる。この一番外側が遠方界領域で、アンテナの放射特性はここでの姿として定義されている。
境界を決めているのは、受信側から見た波面の平坦さである。点で放射された波は球面波として広がるから、開口の中心から来た波と開口の端から来た波では、受信点までの距離がわずかに違う。この行路差があると、開口全体からの寄与が同位相でそろわず、測った指向性が本来の形からゆがむ。距離を離すほど球面は平らに近づき、行路差は小さくなる。どこまで離せば「平面波とみなしてよい」かを決めたのが遠方界条件である。
開口の端と中心の行路差はD²/(8d)で近似できる。これを許容値λ/16(位相で22.5度)以下に抑えると、必要な距離は2D²/λになる。Dは開口の最大寸法[m]、λは波長[m]。
許容値をλ/16に取ったのは物理法則ではなく、測定誤差をどこまで許すかという工学上の取り決めである。この条件で測ると、主ビームの利得は真の値より0.1dB程度低く出て、サイドローブのレベルにはもう少し大きな誤差が残る。厳しい測定ではλ/32を許容値にして距離を2倍にすることもある。試験に出るのは2D²/λの形なので、まずこれを覚え、由来として「開口の端と中心の行路差をλ/16以下に抑える約束」を添えておけばよい。
遠方界とみなすための3条件(2D²/λだけでは足りない)
- d ≥ 2D²/λ: 開口の端と中心の行路差を抑える条件。開口面アンテナではこれが効く
- d ≫ λ: 放射成分が静電界・誘導電磁界より十分優勢になる条件。波長そのものに対して遠いこと
- d ≫ D: アンテナの寸法に対して十分遠いこと。微小ダイポールのようにDが小さいアンテナでは、この2つ目・3つ目のほうが効く
数値を入れてみる。直径D = 1.2mのパラボラアンテナを12GHzで測るとしよう。波長はλ = 300/12000 = 0.025mだから、必要な距離は2 × 1.2² / 0.025 = 115.2mになる。屋外に115mの見通し区間を確保し、その両端に反射の無い据付けを作るのは容易ではない。周波数が上がるほど、あるいは開口が大きくなるほど、この距離は急に伸びる——Dの2乗に比例し、λに反比例するのだから当然である。
直径1.2m・周波数12GHzの開口面アンテナを遠方界で測るのに必要な距離。波長はλ=300/f[MHz]の試験用近似で求める。Dが2倍になれば必要距離は4倍になる。
そこで実務では、遠方界まで離れられないときに放射近傍界で測る。近傍界測定では、開口の前面を走査して電磁界の振幅と位相を細かく記録し、その分布から遠方界の指向性を計算で求める。つまり測る場所と評価する場所が違う。測るのは放射近傍界、求めたいのは遠方界の特性で、両者は計算でつなぐ。試験の空欄は「どの領域で測り、どの領域の特性へ換算するか」という形で、この対応関係をそのまま問うてくる。
第3章 利得の測定 — 2アンテナ法・三アンテナ法・置換法
利得の測定は、原理としては拍子抜けするほど単純である。2本のアンテナを遠方界の距離だけ離し、偏波面をそろえて正対させ、片方から既知の電力を送って、もう片方で受かる電力を測る。送った電力と受かった電力の比は、2本の利得と距離と波長だけで決まる——これがフリスの伝達公式である。式に現れる未知数はG₁とG₂の2つだから、片方が既知ならもう片方が求まる。
フリスの伝達公式。Pt・Prは送受の電力[W]、G₁・G₂は送受アンテナの利得(真数)、dは距離[m]、λは波長[m]。(λ/4πd)²が自由空間基本伝送損の逆数にあたる。片方の利得が既知なら、もう片方をこの式から求められる。
この式はデシベルで書き直すと、そのまま第6章まで使える形になる。両辺の対数を取れば掛け算が足し算になり、(4πd/λ)²の項は自由空間基本伝送損Lfsそのものになる。自由空間伝搬教材で使っている定数形の式と同じものだ。測定の現場では電力計の読みがdBmで出るので、こちらの形のほうが実用的である。
フリスの伝達公式のデシベル表示。受信電力=送信電力+送信利得+受信利得−自由空間基本伝送損。測定では左辺と右辺の一部が実測値なので、残る利得について解き直して使う。
実際に数字を入れてみよう。周波数1000MHz、送受間距離100m(=0.1km)とすると、自由空間基本伝送損はLfs = 32.45 + 60 − 20 = 72.45dBになる。送信電力を+30dBm(1W)、受信電力の実測が−22.45dBmだったとすると、G₁ + G₂ = (−22.45) − 30 + 72.45 = 20dB。2本が同一形式の同じアンテナなら、それぞれ10dBiということになる。
2本が同じアンテナなら和を2で割るだけで各アンテナの利得が出る。真数で書けば G = (4πd/λ)√(Pr/Pt) にあたり、平方根が「2で割る」に対応している。
しかし「2本が同じ」と言い切れないとき、そして手元のアンテナがどれも利得未知のときはどうするか。ここで三アンテナ法が効いてくる。3本のアンテナA・B・Cを用意し、AとB、BとC、CとAの3通りの組合せで同じ測定を繰り返す。得られるのは利得の和が3つ、未知数は利得が3つ。連立方程式が解けるので、標準アンテナが1本も無くても3本すべての利得が確定する。
三アンテナ法の解。Aを含む2式を足してAを含まない1式を引くと、GBとGCが消えてGAだけが残る。B・Cも同じ形で求まる。デシベルのまま足し引きできるのが利点である。
先ほどと同じ1000MHz・100mの経路で、送信を+30dBmに固定して3組を測ったとする。受信電力が順に−22.45dBm、−24.45dBm、−20.45dBmだったなら、利得の和はそれぞれ20dB、18dB、22dBである。式に入れるとGA = (20 + 22 − 18)/2 = 12dBi、続いてGB = 8dBi、GC = 10dBiと決まる。どこにも既知の利得を持ち込んでいないのに絶対利得が出てくるのが、この方法の面白いところだ。
3つの測定法の使い分け
- 2アンテナ法: 標準アンテナ1本と被測定アンテナ1本。最も手軽だが、標準アンテナの利得の確からしさがそのまま結果の確からしさになる
- 三アンテナ法: 利得が全部未知でも解ける。標準器が無い周波数帯や、標準器そのものを校正するときに使う
- 置換法(比較法): 被測定アンテナを受信して読みを記録し、そこを利得既知の標準アンテナへ置き換えて、減衰器で同じ読みに合わせる。差し引いた減衰量が利得の差になる。受信機の直線性が悪くても、同じ読みで比べるので誤差が入りにくい
- アンテナが1本しか無いとき: 反射板を立てて自分の鏡像を相手にすれば、2本あるのと同じ配置を作れる
第4章 ハイトパターンと大地反射 — 反射を消さずに使う
ここまでは大地反射を敵として扱ってきた。ところが超短波(VHF)帯の伝搬測定では、その大地反射を積極的に測定対象にする。送信アンテナの高さ・周波数・送信電力・送受間距離をすべて固定したまま、受信アンテナだけを上下に動かして電界強度を記録すると、高さに対して強弱が周期的に繰り返す縞が現れる。これがハイトパターンで、直接波と大地反射波の干渉がそのまま目に見える形になったものである。
仕組みは2波モデルそのものである。大地を完全導体平面、反射係数を−1と仮定すると、反射波は反射の瞬間に位相が180度反転する。反射波は直接波より少し長い道のりを通ってくるので、その行路差ぶんの位相差が加わる。行路差Δlは、送受の高さをh₁・h₂、距離をdとして、dがh₁+h₂よりずっと大きいとき2h₁h₂/dで近似できる。
上は直接波と大地反射波の行路差[m]。下は直接波だけの場合を基準にした合成電界の比で、反射係数−1の反転と行路差による位相差を合わせた結果である。最大で2倍(+6.02dB)、sinがゼロになる高さでは打ち消し合う。
受信高h₂を上げていくと、sinの中身が単調に増えていく。sinが±1になる高さで電界は最大の2倍(直接波だけのときより6.02dB高い)になり、sinがゼロになる高さで深く落ち込む。極大から次の極大までの間隔Δhは、sinの中身がπだけ進む条件から求まる。答えは λd/(2h₁) で、受信高h₂には依存しない——縞の間隔はどこまで上がっても一定である。
ハイトパターンの極大どうしの間隔[m]。波長λと距離dに比例し、送信アンテナ高h₁に反比例する。周波数が低いほどλが大きいので、縞の間隔は長くなる。
数値を入れる。周波数300MHz(λ = 300/300 = 1m)、送受間距離1km、送信アンテナ高50mとすると、Δh = 1 × 1000 / (2 × 50) = 10m。最初の極大は Δh の半分の5mに現れるので、極大は受信高5m、15m、25m…と並び、極小は0m、10m、20m…に来る。実際に2波モデルの相対レベルを計算すると、極大では+6.02dB、極小では計算上マイナス無限大まで落ちる(教材では下限−60dBでクリップして表示する)。
ハイトパターンから何が読めるか
- 縞の間隔Δh = λd/(2h₁)から、送信アンテナの高さh₁を逆算できる(λとdは既知にできる)
- 周波数を下げるとλが大きくなり、縞の間隔は長くなる。「周期は周波数が低いほど長い」が試験の定番の空欄
- 極大の値が理論の2倍(+6.02dB)より小さければ、大地の反射係数の大きさが1より小さい(地面が完全導体でない)ことを示す
- 極小が理論ほど深くならないのも同じ理由で、反射係数の大きさが1未満なら打ち消しは不完全になる
第5章 電界強度の測定と標準アンテナ
電界強度は、その点に何V/mの電界が来ているかという空間の量である。ところが測定器が読めるのは、あくまでアンテナの端子に現れた電圧か、受信機に入った電力にすぎない。だから電界強度測定とは「基準となるアンテナで空間の電界を電圧へ変換し、変換係数を使って空間の量へ戻す」作業になる。この変換係数の確からしさが、そのまま測定値の確からしさになる。
基準になるアンテナを標準アンテナと呼ぶ。条件はただ1つ、寸法と形状から特性を計算で決められることである。VHF・UHF帯では半波長ダイポールが、マイクロ波帯では角すいホーンが標準器として使われる。ホーンが選ばれるのは、開口の寸法と長さから利得を計算できるからだ。半波長ダイポールも、共振長と放射抵抗、実効長λ/πが理論から決まるので同じ資格を持つ。逆に、素子の配置や周囲の物体・支持構造で特性が大きく動き、寸法と形状から校正値を一意に決められない形式のアンテナは、いくら高利得でも標準器にはならない。
半波長ダイポールを例に、変換の中身を見よう。ここで区別すべき電圧が2つある。1つは、電界の中に置かれた受信アンテナに誘起する開放端電圧V₀で、これは電界強度に実効長を掛けたものになる。半波長ダイポールの実効長はλ/πである。周波数300MHz(λ = 1m)なら実効長は約0.318m。電界強度1mV/m(= 60dBµV/m)の場所に置けば、開放端電圧は1mV/m × 0.318m ≒ 318.3µV、すなわち約50.06dBµVになる。
もう1つが、測定器が実際に読む整合受信機の入力電圧Vである。アンテナは放射抵抗Rrを内部抵抗にもつ電圧源とみなせるので、受信機の入力抵抗をRrに整合させると電圧はちょうど2つの抵抗で分かれる。端子に現れるのは開放端電圧の半分、V = V₀/2である。上の例なら159.2µV、約44.04dBµVが読み値になる。開放端電圧と整合受信機の入力電圧を同一視すると、ちょうど2倍(6.02dB)ぶん電界強度を大きく見積もることになる。
開放端電圧V₀[V]は電界強度E[V/m]と実効長ℓe[m]の積。整合受信機の入力電圧Vはその半分になる。アンテナ係数Kは測定器の読みVから電界強度Eへ戻す比なので、整合受信の規約ではK=2/ℓeである。半波長ダイポールならK=2π/λで、λ=1mならK≒6.28/m、デシベルでは20log₁₀(2π)≒15.96dB/mになる。
この比K = E/Vをアンテナ係数と呼ぶ。実効長が「電界→開放端電圧」の係数であるのに対し、アンテナ係数は「測定器の読み→電界」の係数で、整合受信を前提にすると分母が半分になるぶんK = 2/ℓeとなる。デシベルで書けば、測定器の読み[dBµV]にアンテナ係数[dB/m]を足すだけで電界強度[dBµV/m]が出る。上の例なら44.04dBµV + 15.96dB/m = 60.00dBµV/mで、もとの1mV/mへちゃんと戻ってくる。実際の測定では、アンテナと測定器をつなぐ同軸ケーブルの損失も足し戻す必要がある。ケーブル損失を忘れると、電界強度をその損失ぶんだけ低く見積もることになる。
電界強度測定の実務式。測定器の読みにアンテナ係数とケーブル損失を足す。すべてデシベルなので足し算だけで済む。ケーブル損失を足し忘れると電界強度を過小評価する。
測った値が妥当かどうかは、自由空間の計算値と突き合わせれば確かめられる。等価等方輻射電力(EIRP)が30Wの送信設備から1km離れた自由空間の受信点では、電界強度はE = √(30 × 30)/1000 = 0.03V/m、すなわち30mV/mになる。電界強度教材(/field-strength)が使っているのと同じ式である。測定値がこれから大きく外れるなら、反射波が乗っているか、ケーブル損失を取り違えているか、偏波がずれているかのどれかを疑う。
自由空間の電界強度。PtGt(=EIRP)が30W、距離dが1000mのときの値。分母のdはメートルで入れる。測定値の妥当性を確かめる基準として使う。
低い周波数では、ダイポールの代わりにループアンテナを使うことがある。ループは磁界成分に応答するので、その出力から電界強度へ換算するときには自由空間の波動インピーダンス120π ≒ 377Ωを介する。ループは面の向きで感度が大きく変わり、ループ面が到来方向を含むときに最大、垂直のときにゼロになる。この鋭いヌルを利用すると到来方向が測れるので、方向探知にも使われてきた。
円偏波アンテナの測定には、もうひと工夫が要る。円偏波は互いに直交する2つの直線偏波成分が90度の位相差で合わさったものだから、直線偏波の測定アンテナで測ることは「できる」。ただし1回では終わらない。測定アンテナを回転させながら受信レベルを記録すると、最大値と最小値が現れる。この比が軸比で、完全な円偏波なら1(0dB)、直線偏波に近づくほど大きくなる。あるいは水平・垂直の2成分をそれぞれ測り、振幅比と位相差から偏波の状態を合成してもよい。
円偏波を直線偏波で測るときの要点
- 測定は可能。ただし1方向だけの測定値は真の値より約3dB低く出る(円偏波の電力は2成分に分かれているため)
- 測定アンテナを回して最大値と最小値を記録し、その比を軸比とする。軸比0dBが完全な円偏波
- 軸比が悪いほど、送受の回転方向が合っていても損失が増える。逆回りの円偏波どうしでは原理的にほとんど受からない
- 直交2成分の振幅と位相差から偏波を合成する方法もあり、位相まで測れる装置ではこちらが速い
第6章 給電系の測定 — 定在波測定とネットワークアナライザ
最後は空間を離れて、給電線とアンテナのつなぎ目の測定に移る。ここで測りたいのは入力インピーダンスと整合の良し悪しで、道具は2つある。歴史の古い定在波測定と、現代の主役であるネットワークアナライザである。前者は原理が見えやすく、後者は速くて精密だ。成立条件も違う。定在波測定は線路が無損失とみなせること、そして腹と節を少なくとも1組は含む長さがあることを前提にする。ネットワークアナライザは基準面での較正(キャリブレーション)が済んでいることが前提で、較正面をどこに置いたかを忘れると、ケーブルの長さぶんだけ位相がずれた値を読むことになる。試験にはどちらも出るが、問われ方は違う。
定在波測定から始める。給電線の負荷側で反射が起きると、進む波と戻る波が線路上で重なり、位置によって振幅の大きい点(腹)と小さい点(節)が固定して現れる。これが定在波である。スロットを刻んだ測定用線路にプローブを差し込み、線路に沿って滑らせながら振幅を読むと、腹と節の位置と大きさが直接測れる。腹と節の電圧の比が電圧定在波比Sで、節から次の節までの間隔はλ/2、腹と隣の節の間隔はλ/4になる。
電圧定在波比と反射係数の相互換算。Sは腹と節の電圧比で、完全整合なら1、反射が大きいほど大きくなる。S=3.0なら|Γ|=0.5で、反射する電力は|Γ|²=25%である。
Sを読めば反射係数の大きさが決まる。しかしそれだけでは負荷インピーダンスは決まらない。反射係数は複素数で、大きさのほかに位相を持つからだ。位相の情報を与えるのが、電圧最小点の位置lminである。電圧が最小になる点は電流が最大になる点でもあり、そこでのインピーダンスは純抵抗のZ₀/Sになる。この既知の点から線路をlminだけ戻せば負荷にたどり着くので、線路の変換式に代入すれば負荷インピーダンスが1つに決まる。Sが大きさを、lminが位相を担っている、と読むと構造が見える。
電圧最小点のインピーダンスはZ₀/Sの純抵抗になる。そこから負荷までlminだけ線路を戻した結果が負荷インピーダンスZLである。βは位相定数[rad/m]で、β = 2π/λ。SとlminだけでZLが決まる。
数値で確かめる。特性インピーダンスZ₀ = 50Ωの線路にS = 3.0の定在波が立っていたとする。反射係数の大きさは(3−1)/(3+1) = 0.5、反射電力は25%、リターンロスは−20log₁₀0.5 ≒ 6.02dBである。電圧最小点が負荷のちょうど位置に来ていれば負荷は50/3 ≒ 16.7Ωの純抵抗、逆に電圧最大点が負荷の位置なら50 × 3 = 150Ωの純抵抗になる。同じS = 3.0でも、lminがどこにあるかで負荷はまるで違う——これが「Sだけでは決まらない」の意味である。
現代の測定はネットワークアナライザが引き受ける。掃引しながら入射波と反射波の比を振幅・位相ごと測る装置で、読み値はSパラメータとして出てくる。1ポートで見るときの主役はS₁₁で、その正体は入力端で見た反射係数そのものである。したがってS₁₁が分かれば、大きさから電圧定在波比とリターンロスが、位相まで含めれば入力インピーダンスが直ちに求まる。定在波測定で「プローブを滑らせてlminを探す」という手間が、位相測定に置き換わったと考えればよい。
S₁₁は入力端で見た反射係数と同じものである。|S₁₁|=0.5なら電圧定在波比3.0、リターンロス6.02dB。リターンロスは正値で定義するので、符号を逆に取らないよう注意する。
ただしネットワークアナライザには構造上の弱点がある。測定系が不平衡(同軸)であることだ。半波長ダイポールのように平衡給電のアンテナへ不平衡の同軸ケーブルを直接つなぐと、アンテナ上の電流が左右で不平衡になり、ケーブルの外側導体にも電流が流れ出す。ケーブル自体がアンテナの一部として働いてしまい、読み値はケーブルの引き回しで変わる。これを防ぐのが平衡不平衡変換器、すなわちバランである。
平衡アンテナを不平衡測定器で測る2つの道
- バランを入れる: 平衡と不平衡を変換して漏洩電流を止める。ただしバラン自体に周波数特性があるので、広い帯域を測るには帯域ごとにバランを取り替えて測り直す必要がある
- 地板とイメージ(影像)を使う: 十分に広い導体板の上に、アンテナの上半分だけを立てる。地板が鏡の役割をして下半分の鏡像を作るので、電気的には元の平衡アンテナと同じ姿になる
- イメージを使うと、給電点で見えるのは元のアンテナの半分だけになる。したがって測定値は自由空間に置いた元のアンテナの1/2で、読み値を2倍して元へ戻す
- 地板は有限なので端で回折が起こる。半径を波長の2倍以上といった目安まで広げて、端の影響を無視できるようにする
測定の要点まとめ
- 可逆性: 送信で測っても受信で測っても、利得と指向性は同じ
- 遠方界: d ≥ 2D²/λ。由来は開口の端と中心の行路差をλ/16以下に抑える約束
- 領域: リアクティブ近傍界 → 放射近傍界 → 遠方界。測るのは放射近傍界でも、評価するのは遠方界
- 利得: 2アンテナ法(標準器が要る)、三アンテナ法(全部未知でも解ける)、置換法(減衰器で読みを合わせる)
- 標準アンテナ: 寸法と形状から特性を計算で決められること。マイクロ波では角すいホーン、VHF・UHFでは半波長ダイポール
- ハイトパターン: 行路差2h₁h₂/d、極大の間隔λd/(2h₁)。周波数が低いほど間隔は長い
- 電界強度: E[dBµV/m] = V[dBµV] + アンテナ係数[dB/m] + ケーブル損失[dB]
- 円偏波: 直線偏波でも測れる。回して最大最小を読み、その比が軸比
- 給電系: S = (1+|Γ|)/(1−|Γ|)、電圧最小点でZ₀/S、S₁₁は反射係数そのもの
- 平衡アンテナ: バランを使うか、地板のイメージを使って読み値を2倍する
本試験での問われ方
以下は公益財団法人日本無線協会が公表した本試験問題です(英語の科目を除き、国家試験の受験など試験制度の意義に反しない範囲での利用は許諾を求める必要がないと公表されています)。原文は改変せずそのまま掲載し、独自の要約と「この講座で学べる範囲」を添えています。
令和6年1月期 一陸技「無線工学B」(FB601) A-5(本試験問題)
この講座が土台を作る範囲直交する2つの電界成分の位相差がいくつのときにどの偏波になるかと、長短2方向の電界の比が大小どちらへ振れたときにどの偏波へ近づくかを、一つの組合せで答えさせる問題。
A-5 次の記述は、自由空間内を伝搬する電波の偏波について述べたものである。[ ]内に入れるべき字句の正しい組合せを下の番号から選べ。 (1) 電波の進行方向に垂直な面上で、互いに直交する方向の電界成分の位相差が 0〔rad〕又は[ A ]〔rad〕の電波は、直線偏波である。 (2) 電波の進行方向に垂直な面上で、互いに直交する方向の電界成分の位相差が[ B ]〔rad〕で振幅が等しい電波は、円偏波であり、このとき振幅が異なる電波は、楕円偏波である。 (3) 楕円偏波の長軸方向の電界強度 E1 と短軸方向の電界強度 E2 との比(E1/E2)を軸比といい、軸比(真数)の大きさが∞に近いほど[ C ]偏波に近く、1 に近いほど[ D ]偏波に近い。 A B C D 1 π/2 π 円 直線 2 π/2 π 直線 円 3 π π/2 円 直線 4 π π/2 直線 円 5 π/4 π/2 円 直線
出典: 令和6年1月期 一陸技「無線工学B」(FB601) A-5(本試験問題) / 著作権: 公益財団法人日本無線協会 - この講座で学べる範囲
- 偏波の軸比、円偏波、平面波、電界強度
令和6年1月期 一陸技「無線工学B」(FB601) A-19(本試験問題)
この講座が土台を作る範囲利得と開口効率から反射鏡の直径をさかのぼり、与えられた式へ入れて指向性測定に要る最短の距離を求める計算問題。デシベルの真数化と平方根の扱いが要点になる。
A-19 周波数 30〔GHz〕、絶対利得 46〔dB〕、開口効率 0.8 のパラボラアンテナの指向性を測定するために必要な最小測定距離 Rmin の値として、最も近いものを下の番号から選べ。ただし、パラボラアンテナの開口直径を D〔m〕、波長を λ〔m〕とすると、Rmin は次式で表されるものとする。また、log102 = 0.3 とする。 Rmin = 2D²/λ〔m〕 1 100〔m〕 2 120〔m〕 3 150〔m〕 4 180〔m〕 5 200〔m〕
出典: 令和6年1月期 一陸技「無線工学B」(FB601) A-19(本試験問題) / 著作権: 公益財団法人日本無線協会 - この講座で学べる範囲
- 最小測定距離 Rmin = 2D²/λ、近傍界・遠方界の領域、開口効率、アンテナ利得
令和6年1月期 一陸技「無線工学B」(FB601) A-20(本試験問題)
この講座が土台を作る範囲受信空中線を上下させて電界の強弱の縞を測る実験について、縞の間隔と周波数の関係、2波の行路差の近似式、隣り合う極大の高さの差を組合せで答えさせる問題。
A-20 次の記述は、ハイトパターンの測定について述べたものである。[ ]内に入れるべき字句の正しい組合せを下の番号から選べ。ただし、波長を λ〔m〕とし、大地は完全導体平面でその反射係数を-1 とする。 (1) 超短波(VHF)の電波伝搬において、送信アンテナの地上高、送信周波数、送信電力及び送受信点間距離を一定にして、受信アンテナの高さを上下に移動させて電界強度を測定すると、直接波と大地反射波との干渉により、図に示すようなハイトパターンが得られる。電界強度は、図のように周期的に大小を繰り返し、その周期は、周波数が[ A ]ほど長くなる。 (2) 直接波と大地反射波との通路差 Δl は、送信及び受信アンテナの高さをそれぞれ h1〔m〕、h2〔m〕、送受信点間の距離を d〔m〕とし、d ≫ (h1+h2)とすると、次式で表される。 Δl ≒ [ B ]〔m〕 (3) ハイトパターンの受信電界強度が極大になる受信アンテナの高さ hm2 と hm1 の差 Δh は、[ C ]〔m〕である。 〔図省略〕 A B C 1 低い 2h1h2/d λd/(2h1) 2 低い 4h1h2/d λd/(2πh1) 3 高い 4h1h2/d λd/(2h1) 4 高い 4h1h2/d λd/(2πh1) 5 高い 2h1h2/d λd/(2h1)
出典: 令和6年1月期 一陸技「無線工学B」(FB601) A-20(本試験問題) / 著作権: 公益財団法人日本無線協会 - この講座で学べる範囲
- ハイトパターン、直接波と大地反射波の2波モデル、通路差、大地反射
令和6年7月期 一陸技「無線工学B」(FB607) A-18(本試験問題)
同じ問われ方まで練習できる範囲送受を入れ替えても同じにならない量は何か、距離を十分とる目的を波面のどんな形で言い表すか、屋外での反射の影響を避けるためにどんな場所で測るかを組合せで答えさせる問題。
A-18 次の記述は、アンテナの測定をするときに考慮すべき事項について述べたものである。[ ]内に入れるべき字句の正しい組合せを下の番号から選べ。 (1) 被測定アンテナを、送信アンテナとして使用した場合と受信アンテナとして使用した場合の [ A ] については、一般にアンテナの可逆性は成立しない。 (2) 送受信アンテナ間の距離が短すぎるとアンテナ利得や指向性の測定値に誤差が生ずる。測定誤差を小さくするため、送信アンテナからの電波が受信アンテナの近傍で [ B ] とみなせるように送受信アンテナ間の距離を大きくとる必要がある。 (3) 屋外で測定する場合、周囲の建造物や樹木からの反射波による誤差が発生することがあるので、[ C ] で実施する。 A B C 1 アンテナ利得 球面波 ボアサイト 2 アンテナ利得 平面波 オープンサイト 3 アンテナ上の電流分布 平面波 オープンサイト 4 アンテナ上の電流分布 平面波 ボアサイト 5 アンテナ上の電流分布 球面波 オープンサイト
出典: 令和6年7月期 一陸技「無線工学B」(FB607) A-18(本試験問題) / 著作権: 公益財団法人日本無線協会 - この講座で学べる範囲
- アンテナの可逆性、近傍界・遠方界の領域、平面波、オープンサイト測定、放射特性の測定
令和6年7月期 一陸技「無線工学B」(FB607) A-19(本試験問題)
この講座が土台を作る範囲アンテナのすぐ近くの領域の呼び名、放射界を2つに分けたときに距離で分布が変わるほうの領域名、そして放射特性が本来どの領域で定義されているかを組合せで答えさせる問題。
A-19 次の記述は、開口面アンテナの測定における放射電磁界の領域について述べたものである。[ ]内に入れるべき字句の正しい組合せを下の番号から選べ。なお、同じ記号の[ ]内には、同じ字句が入るものとする。 (1) アンテナにごく接近した [ A ] 領域では、静電界や誘導電磁界が優勢であるが、アンテナからの距離が離れるにつれてこれらの電磁界成分よりも放射電磁界成分が大きくなってくる。 (2) 放射電磁界成分が優勢な領域を放射界領域といい、放射近傍界領域と放射遠方界領域の二つの領域に分けられる。二つの領域のうち放射 [ B ] 領域は、放射エネルギーの角度に対する分布がアンテナからの距離によって変化する領域で、この領域において、アンテナの [ B ] の測定が行われる。 (3) アンテナの放射特性は、[ C ] によって定義されているので、[ B ] の測定で得られたデータを用いて計算により [ C ] の特性を間接的に求める。 A B C 1 フレネル 遠方界 誘導電磁界 2 フレネル 近傍界 誘導電磁界 3 フレネル 遠方界 放射遠方界 4 リアクティブ近傍界 近傍界 放射遠方界 5 リアクティブ近傍界 遠方界 放射遠方界
出典: 令和6年7月期 一陸技「無線工学B」(FB607) A-19(本試験問題) / 著作権: 公益財団法人日本無線協会 - この講座で学べる範囲
- 近傍界・遠方界の領域、放射特性の測定、電界強度
令和6年7月期 一陸技「無線工学B」(FB607) A-20(本試験問題)
この講座が土台を作る範囲利得が3つとも未知でも求まるかどうか、寸法計算で利得が分かるので基準に使われるアンテナは何か、円偏波の測定に直線偏波のアンテナを使えるかを組合せで答えさせる問題。
A-20 次の記述は、アンテナの利得の測定について述べたものである。[ ]内に入れるべき字句の正しい組合せを下の番号から選べ。 (1) 三つのアンテナを用いる場合、これらのアンテナの利得が未知であるとき、それぞれの利得を求めることが [ A ]。 (2) 寸法から利得を求めることができる [ B ] は、標準アンテナとして多く用いられる。 (3) 円偏波アンテナの測定をする場合、測定アンテナとして直線偏波のアンテナを用いることが [ C ]。 A B C 1 できる 角すいホーンアンテナ できる 2 できる ロンビックアンテナ できる 3 できない 角すいホーンアンテナ できない 4 できない ロンビックアンテナ できる 5 できない ブラウンアンテナ できない
出典: 令和6年7月期 一陸技「無線工学B」(FB607) A-20(本試験問題) / 著作権: 公益財団法人日本無線協会 - この講座で学べる範囲
- アンテナ利得の測定、三アンテナ法、標準アンテナ、ホーンアンテナ、円偏波
令和7年1月期 一陸技「無線工学B」(FB701) A-1(本試験問題)
この講座が土台を作る範囲距離の1乗・2乗・3乗で減る3つの成分が並んだ式を見て、3者の大きさが釣り合う距離と、波長だけ離れた点での大きさの比を組合せで答えさせる問題。
A-1 次の記述は、自由空間に置かれた微小ダイポールを正弦波電流で励振した場合に発生する電界について述べたものである。[ ]内に入れるべき字句の正しい組合せを下の番号から選べ。 (1) 微小ダイポールの長さを l〔m〕、微小ダイポールを流れる電流を I〔A〕、角周波数を ω〔rad/s〕、波長を λ〔m〕、微小ダイポールの電流が流れる方向と微小ダイポールの中心から距離 r〔m〕の任意の点 P を見た方向とがなす角度を θ〔rad〕とすると、放射電界、誘導電界及び静電界の 3 つの成分からなる点 P における微小ダイポールによる電界強度 Eθ は、次式で表される。 Eθ = (j60πIl sinθ/λ)(1/r − jλ/(2πr²) − λ²/(4π²r³))e^(j(ωt−2πr/λ))〔V/m〕 ・・・・・・① (2) Eθ の放射電界の大きさを|E1|〔V/m〕、Eθ の誘導電界の大きさを|E2|〔V/m〕、Eθ の静電界の大きさを|E3|〔V/m〕とすると、|E1|、|E2|、|E3| は、式①より微小ダイポールの中心からの距離 r が [ A ]〔m〕のとき等しくなる。 (3) 微小ダイポールの中心からの距離 r = λ〔m〕のとき、|E1|、|E2|、|E3| の比は、式①より|E1|:|E2|:|E3| ≒ [ B ] となる。 A B 1 λ/π 0.004:0.063:1 2 λ/π 1:0.032:0.001 3 λ/(2π) 1:0.159:0.025 4 λ/(2π) 0.004:0.063:1 5 λ/(2π) 1:0.032:0.001
出典: 令和7年1月期 一陸技「無線工学B」(FB701) A-1(本試験問題) / 著作権: 公益財団法人日本無線協会 - この講座で学べる範囲
- 微小ダイポール、近傍界・遠方界の領域、電界強度、波長と周波数の関係(λ=300/f)
令和7年1月期 一陸技「無線工学B」(FB701) A-18(本試験問題)
この講座が土台を作る範囲利得測定の進め方を5つ並べ、3基を使う方法、寸法から利得が分かる基準器、電波暗室での近傍界測定が正しく並ぶ中から、離すべき最小距離が波長と開口径のどちらに比例するかを取り違えた記述を選ばせる問題。
A-18 次の記述は、アンテナ利得の測定について述べたものである。このうち誤っているものを下の番号から選べ。 1 3 基のアンテナを使用した場合は、これらのアンテナの利得が未知であってもそれぞれの利得を求めることができる。 2 角すいホーンアンテナは、その寸法から利得を求めることができるので、標準アンテナとして使用される。 3 屋外で測定することが困難な場合や精度の高い測定を必要とする場合には、電波暗室内における近傍界の測定と計算により利得を求めることができる。 4 開口面アンテナの利得を測定する際の送受信アンテナ間の離すべき最小距離は、両アンテナの開口面直径が使用波長に比べて大きい場合には、使用波長の二乗に比例し、両アンテナの開口面直径の和に反比例する。 5 円偏波アンテナの利得の測定をする場合には、一般に円偏波によって測定するが、直線偏波アンテナをビーム軸のまわりに回転させて測定することもできる。
出典: 令和7年1月期 一陸技「無線工学B」(FB701) A-18(本試験問題) / 著作権: 公益財団法人日本無線協会 - この講座で学べる範囲
- アンテナ利得の測定、三アンテナ法、標準アンテナ、最小測定距離 Rmin = 2D²/λ、円偏波
令和7年1月期 一陸技「無線工学B」(FB701) B-5(本試験問題)
この講座が土台を作る範囲線路上の電圧と電流の式から任意の点のインピーダンスを書き、定在波の谷の電圧と山の電流を入射波と反射係数で表し、その点のインピーダンスが定在波比で決まることを経て、給電点の値を定在波比と最小点の位置から求めさせる問題。
B-5 次の記述は、無損失給電線上の定在波の測定により、アンテナの給電点インピーダンスを求める過程について述べたものである。[ ]内に入れるべき字句を下の番号から選べ。ただし、給電線の特性インピーダンスを Z0〔Ω〕とする。 (1) 給電点から l〔m〕だけ離れた給電線上の点の電圧 V 及び電流 I は、給電点の電圧を VL〔V〕、電流を IL〔A〕、位相定数を β〔rad/m〕とすれば、次式で表される。 V = VLcosβl+jZ0ILsinβl〔V〕 ・・・・・・① I = ILcosβl+j(VL/Z0)sinβl〔A〕 ・・・・・・② したがって、給電点インピーダンスを ZL〔Ω〕とすると、給電点から l〔m〕だけ離れた給電線上の点のインピーダンス Z は、式①と②から次式で表される。 Z = V/I = [ ア ]〔Ω〕 ・・・・・・③ (2) 電圧定在波の最小値を Vmin、電流定在波の最大値を Imax、入射波電圧を Vf〔V〕、反射波電圧を Vr〔V〕及び反射係数を Γ とすれば、Vmin と Imax は、次式で表される。 Vmin = [ イ ]〔V〕 ・・・・・・④ Imax = [ ウ ]〔A〕 ・・・・・・⑤ (3) 給電点からの電圧定在波の最小点までの距離 lmin の点は、電流定在波の最大になる点でもあるから、この点のインピーダンス Zmin〔Ω〕は、Z0 と|Γ|を用いて、次式で表される。 Zmin = ([ エ ]) × Z0 = Z0/S ・・・・・・⑥ ここで、S は電圧定在波比である。 (4) 式③の l に lmin を代入した式と式⑥が等しくなるので、ZL は、次式で表される。 ZL = [ オ ]〔Ω〕 上式から、S と lmin が分かれば、ZL を求めることができる。 1 Z0((ZL + jZ0 tanβl)/(Z0 + jZL tanβl)) 2 |Vf|(1 + |Γ|) 3 |Vf|(1−|Γ|)/Z0 4 (1−|Γ|)/(1+|Γ|) 5 Z0((S − j tanβlmin)/(1 − jS tanβlmin)) 6 Z0((Z0 + jZL tanβl)/(ZL + jZ0 tanβl)) 7 |Vf|(1 − |Γ|) 8 |Vf|(1+|Γ|)/Z0 9 (1+|Γ|)/(1−|Γ|) 10 Z0((1 − jS tanβlmin)/(S − j tanβlmin))
出典: 令和7年1月期 一陸技「無線工学B」(FB701) B-5(本試験問題) / 著作権: 公益財団法人日本無線協会 - 対応する記述
- ア〜オの5記述のうち2記述
- この講座で学べる範囲
- 特性インピーダンス、入力インピーダンス、電圧定在波比(VSWR)
令和7年7月期 一陸技「無線工学B」(FB707) A-18(本試験問題)
この講座が土台を作る範囲大地からの反射が利得測定を狂わせるのを抑える手立てについて、防止板の縁に施す加工、送受のアンテナを据える高さの向き、ハイトパターンから求めて補正に使う量を組合せで答えさせる問題。
A-18 次の記述は、マイクロ波アンテナの利得を測定するときに、平面大地での反射波等の影響を少なくする一般的な対策について述べたものである。[ ]内に入れるべき字句の正しい組合せを下の番号から選べ。 (1) 反射点の近傍に大地に垂直な金属板の反射防止板を設けて測定誤差を軽減する。この場合、反射防止板のエッジで回折波を生ずることがあるが、エッジに適当な [ A ] をつけると回折波の影響を軽減することができる。 (2) 被測定アンテナと対向させる基準アンテナは、いずれもできるだけ [ B ] 位置に設置する。 (3) ハイトパターンを測定して、大地の [ C ] を求め、計算により反射波の影響を軽減する。 A B C 1 丸み 低い 導電率 2 丸み 高い 反射係数 3 丸み 高い 導電率 4 凹凸 高い 反射係数 5 凹凸 低い 導電率
出典: 令和7年7月期 一陸技「無線工学B」(FB707) A-18(本試験問題) / 著作権: 公益財団法人日本無線協会 - この講座で学べる範囲
- アンテナ利得の測定、ハイトパターン、大地反射、反射係数、オープンサイト測定
令和7年7月期 一陸技「無線工学B」(FB707) A-20(本試験問題)
この講座が土台を作る範囲向かい合わせた2つの開口面の間で、最長経路と最短経路の差を平方根の近似で簡単な形に直し、その差を許せる大きさで抑えたときに必要な距離を組合せで答えさせる問題。分母の係数と、許容量が波長の何分の1かが分かれ目になる。
A-20 次の記述は、自由空間において開口面の直径が波長に比べて十分大きなアンテナの利得を測定する場合に考慮しなければならない送受信アンテナ間の最小距離について述べたものである。[ ]内に入れるべき字句の正しい組合せを下の番号から選べ。 (1) 図に示すように、アンテナ 1 及びアンテナ 2 を距離 R1〔m〕離して対向させたとき、アンテナ 1 の開口面上の任意の点とアンテナ 2 の開口面上の任意の点の間の距離が一定でないため、両アンテナ開口面上の任意の点の間を伝搬する電波の相互間に位相差が生じ、測定誤差の原因となる。 (2) 最大の誤差は、両アンテナの開口面上の 2 点間の最長距離 R2〔m〕と最短距離 R1〔m〕との差によって決まり、その差 ΔR は、次式によって表される。ただし、アンテナ 1 及びアンテナ 2 の開口面の直径をそれぞれ D1〔m〕及び D2〔m〕とし、D1 + D2 ≪ R1 とする。 ΔR = R2 - R1 = √(R1² + (D1/2 + D2/2)²) - R1 ≒ [ A ]〔m〕 (3) 通路差による測定利得の誤差を 2〔%〕以内にするには、波長を λ〔m〕とすれば、通路差 ΔR が [ B ] 以下であればよいことが知られているので、両アンテナ間の最小距離 Rmin は、次式で表される。 Rmin = [ C ]〔m〕 〔図省略〕 A B C 1 (D1 + D2)²/(4R1) λ/16 (D1 + D2)²/(2λ) 2 (D1 + D2)²/(8R1) λ/4 (D1 + D2)²/(4λ) 3 (D1 + D2)²/(8R1) λ/16 2(D1 + D2)²/λ 4 (D1 + D2)²/(4R1) λ/16 2(D1 + D2)²/λ 5 (D1 + D2)²/(4R1) λ/4 (D1 + D2)²/(2λ)
出典: 令和7年7月期 一陸技「無線工学B」(FB707) A-20(本試験問題) / 著作権: 公益財団法人日本無線協会 - この講座で学べる範囲
- 最小測定距離 Rmin = 2D²/λ、アンテナ利得の測定、通路差、近傍界・遠方界の領域
令和7年7月期 一陸技「無線工学B」(FB707) B-5(本試験問題)
この講座が土台を作る範囲同じ特性の2基を向かい合わせて利得を測る手順を式で組み立てさせる問題。方向合わせで受信電力をどう追い込むか、受信点の電力密度、受信側の面積、両者を掛けた受信電力、そして送受の電力比と距離から利得を解いた形を語群から選ばせる。
B-5 次の記述は、図に示す電気的特性の等しい二つのマイクロ波アンテナの利得測定の方法について述べたものである。[ ]内に入れるべき字句を下の番号から選べ。ただし、アンテナ間の距離 d〔m〕は、波長 λ〔m〕に比較して十分大きいものとする。 (1) 送受信アンテナの偏波面を一致させ、受信電力が [ ア ] となるように両アンテナの方向を調整する。そのときの送受信電力をそれぞれ Pt〔W〕及び Pr〔W〕とし、送受信アンテナの利得をそれぞれ Gt (真数)及び Gr (真数)とすれば、受信点における電力束密度 p は、次式で表される。 p = [ イ ]〔W/m²〕 ・・・・・① また、受信アンテナの実効面積 Ae は、次式で表される。 Ae = [ ウ ]〔m²〕 ・・・・・② したがって、Pr は式①と②から、次式で表される。 Pr = Ae p = [ エ ]〔W〕 ・・・・・③ (2) 送受信アンテナの電気的特性が等しいことから、利得 Gt 及び Gr は等しくなり、これを G (真数)と置くと、式③から、次式が得られる。 Gt = Gr = G = [ オ ] 〔図省略〕 1 PtGt/(2πd²) 2 (λ/(4πd))²GtGrPt 3 λ²Gr/(2π) 4 (4πd/λ)√(Pt/Pr) 5 最大 6 PtGt/(4πd²) 7 (λ/(2πd))²GtGrPt 8 λ²Gr/(4π) 9 (4πd/λ)√(Pr/Pt) 10 最小
出典: 令和7年7月期 一陸技「無線工学B」(FB707) B-5(本試験問題) / 著作権: 公益財団法人日本無線協会 - 対応する記述
- ア〜オの5記述のうち5記述
- この講座で学べる範囲
- アンテナ利得の測定、電力束密度、アンテナ利得、実効面積、フリスの伝達公式
令和8年1月期 一陸技「無線工学B」(FB801) A-18(本試験問題)
この講座が土台を作る範囲送受信電力の比を表す式から利得を求める手順をたどり、同じ利得のアンテナ2本の場合の式と、アンテナが1本しかないときの代用手段を答えさせる問題。
A-18 次の記述は、マイクロ波アンテナの利得の測定法について述べたものである。[ ]内に入れるべき字句の正しい組合せを下の番号から選べ。ただし、波長を λ〔m〕とする。 (1) 利得がそれぞれ G1(真数)及び G2(真数)の二つのアンテナを距離 d〔m〕離して偏波面を揃えて対向させ、一方のアンテナから電力 Pt〔W〕を放射し、他方のアンテナで受信した電力を Pr〔W〕とすれば、Pr / Pt は、次式で表される。 Pr / Pt = ([ A ])² G1G2 ・・・・・・① 上式において、一方のアンテナの利得が既知であれば、他方のアンテナの利得を求めることができる。 (2) 二つのアンテナの利得が同じとき、式①からそれぞれのアンテナの利得は、次式により求められる。 G1 = G2 = [ B ] (3) アンテナが一つのときは、[ C ]を利用すれば、この方法を適用することができる。 A B C 1 λ/(4πd) (4πd/λ)√(Pr/Pt) 反射板 2 λ/(4πd) (4πd/λ)√(Pt/Pr) 反射板 3 λ/(2πd) (2πd/λ)√(Pt/Pr) 回転板 4 λ/(2πd) (2πd/λ)√(Pr/Pt) 反射板 5 λ/(2πd) (πd/λ)√(Pr/Pt) 回転板
出典: 令和8年1月期 一陸技「無線工学B」(FB801) A-18(本試験問題) / 著作権: 公益財団法人日本無線協会 - この講座で学べる範囲
- アンテナ利得の測定、フリスの伝達公式、アンテナ利得
令和8年1月期 一陸技「無線工学B」(FB801) A-19(本試験問題)
同じ問われ方まで練習できる範囲受信空中線を上下に動かして電界の強弱の縞を測る実験について、縞の間隔と周波数の関係、2波の行路差の近似式、極大の間隔を組合せで答えさせる問題。
A-19 次の記述は、ハイトパターンの測定について述べたものである。[ ]内に入れるべき字句の正しい組合せを下の番号から選べ。ただし、波長を λ〔m〕とし、大地は完全導体平面でその反射係数を -1 とする。 (1) 超短波(VHF)の電波伝搬において、送信アンテナの地上高、送信周波数、送信電力及び送受信点間距離を一定にして、受信アンテナの高さを上下に移動させて電界強度を測定すると、直接波と大地反射波との干渉により、図に示すようなハイトパターンが得られる。電界強度は、図のように周期的に大小を繰り返し、その周期は、周波数が低いほど[ A ]なる。 (2) 直接波と大地反射波との通路差 Δl は、送信及び受信アンテナの高さをそれぞれ h1〔m〕、h2〔m〕、送受信点間の距離を d〔m〕とし、d ≫ (h1+h2) とすると、次式で表される。 Δl ≒ [ B ]〔m〕 (3) ハイトパターンの受信電界強度が極大になる受信アンテナの高さ hm2 と hm1 の差 Δh は、[ C ]〔m〕である。 〔図省略〕 A B C 1 短く 2h1h2/d λd/(2h1) 2 短く 4h1h2/d λd/(2πh1) 3 短く 4h1h2/d λd/(2h1) 4 長く 4h1h2/d λd/(2πh1) 5 長く 2h1h2/d λd/(2h1)
出典: 令和8年1月期 一陸技「無線工学B」(FB801) A-19(本試験問題) / 著作権: 公益財団法人日本無線協会 - この講座で学べる範囲
- ハイトパターン、直接波と大地反射波の2波モデル、通路差、大地反射
令和8年1月期 一陸技「無線工学B」(FB801) A-20(本試験問題)
この講座が土台を作る範囲開口面アンテナの周囲を距離で3つの領域に分け、どの領域で測り、どの領域の特性へ換算して評価するのかを組合せで答えさせる問題。
A-20 次の記述は、開口面アンテナの測定における放射電磁界の領域について述べたものである。[ ]内に入れるべき字句の正しい組合せを下の番号から選べ。なお、同じ記号の[ ]内には、同じ字句が入るものとする。 (1) アンテナにごく接近した[ A ]領域では、静電界や誘導電磁界が優勢であるが、アンテナからの距離が離れるにつれてこれらの電磁界成分よりも放射電磁界成分が大きくなってくる。 (2) 放射電磁界成分が優勢な領域を放射界領域といい、放射近傍界領域と放射遠方界領域の二つの領域に分けられる。二つの領域のうち放射[ B ]領域は、放射エネルギーの角度に対する分布がアンテナからの距離によって変化する領域で、この領域において、アンテナの[ B ]の測定が行われる。 (3) アンテナの放射特性は、[ C ]によって定義されているので、[ B ]の測定で得られたデータを用いて計算により[ C ]の特性を間接的に求める。 A B C 1 リアクティブ近傍界 近傍界 放射遠方界 2 リアクティブ近傍界 遠方界 誘導電磁界 3 リアクティブ近傍界 近傍界 誘導電磁界 4 フレネル 近傍界 放射遠方界 5 フレネル 遠方界 誘導電磁界
出典: 令和8年1月期 一陸技「無線工学B」(FB801) A-20(本試験問題) / 著作権: 公益財団法人日本無線協会 - この講座で学べる範囲
- 近傍界・遠方界の領域、放射特性の測定
令和8年7月期 一陸技「無線工学B」(FB807) A-18(本試験問題)
同じ問われ方まで練習できる範囲送信用と受信用で特性が同じになる根拠、距離を十分とる理由、屋外測定で反射の影響を避ける場所の選び方を組合せで答えさせる問題。
A-18 次の記述は、アンテナの測定をするときに考慮すべき事項について述べたものである。[ ]内に入れるべき字句の正しい組合せを下の番号から選べ。 (1) 被測定アンテナを、送信アンテナとして使用した場合と受信アンテナとして使用した場合のアンテナ利得及び指向性は、アンテナの[ A ]から等しい。 (2) 送受信アンテナ間の距離が短すぎるとアンテナ利得や指向性の測定値に誤差が生じる。測定誤差を小さくするため、送信アンテナからの電波が受信アンテナの近傍で[ B ]とみなせるように送受信アンテナ間の距離を大きくとる必要がある。 (3) 屋外で測定する場合、周囲の建造物や樹木からの反射波による誤差が発生することがあるので、[ C ]で実施する。 A B C 1 非可逆性 球面波 ボアサイト 2 非可逆性 球面波 オープンサイト 3 非可逆性 平面波 オープンサイト 4 可逆性 球面波 ボアサイト 5 可逆性 平面波 オープンサイト
出典: 令和8年7月期 一陸技「無線工学B」(FB807) A-18(本試験問題) / 著作権: 公益財団法人日本無線協会 - この講座で学べる範囲
- アンテナの可逆性、平面波、オープンサイト測定、近傍界・遠方界の領域
令和8年7月期 一陸技「無線工学B」(FB807) A-19(本試験問題)
この講座が土台を作る範囲利得が全部未知でも3本あれば求まるか、寸法から利得を計算できる基準器は何か、円偏波を直線偏波で測れるかを一括で判断させる問題。
A-19 次の記述は、アンテナの利得の測定について述べたものである。[ ]内に入れるべき字句の正しい組合せを下の番号から選べ。 (1) 三つのアンテナを用いる場合、これらのアンテナの利得が未知であるとき、それぞれの利得を求めることが[ A ]。 (2) 寸法から利得を求めることができる[ B ]は、標準アンテナとして多く用いられる。 (3) 円偏波アンテナの測定をする場合、測定アンテナとして直線偏波のアンテナを用いることが[ C ]。 A B C 1 できる ロンビックアンテナ できる 2 できる 角すいホーンアンテナ できる 3 できない 角すいホーンアンテナ できない 4 できない ロンビックアンテナ できない 5 できない ブラウンアンテナ できない
出典: 令和8年7月期 一陸技「無線工学B」(FB807) A-19(本試験問題) / 著作権: 公益財団法人日本無線協会 - この講座で学べる範囲
- アンテナ利得の測定、三アンテナ法、標準アンテナ、円偏波
令和8年7月期 一陸技「無線工学B」(FB807) A-20(本試験問題)
同じ問われ方まで練習できる範囲不平衡の測定器で平衡アンテナを測るときに生じる誤差と、地板を使って半分だけ作る代替法、そのとき読み値をどう換算するかを答えさせる問題。
A-20 次の記述は、平衡給電のアンテナの入力インピーダンス測定法について述べたものである。[ ]内に入れるべき字句の正しい組合せを下の番号から選べ。 (1) 一般にネットワークアナライザは不平衡系であり、ネットワークアナライザで[ A ]アンテナのような平衡給電のアンテナのインピーダンスを測定する場合、付属の不平衡ケーブルを直接接続するとアンテナ上で電流の不平衡が生じ、測定ケーブルに漏洩電流が流れて誤差を生じる。このためバランを用いて対応しているが、バランの周波数特性により適用範囲が限定されたり、その効果を定量的に把握するのが難しいので、バランを測定周波数帯毎に変えて繰り返し測定する必要がある。 (2) バランを用いないで測定する場合は、測定するアンテナを地板の上に構成すればよい。図1 に示す給電点で対称な構造をもつ方形ループアンテナの場合は、図2に示すように、図1の方形ループアンテナの縦方向の長さ l〔m〕の上半分(l/2)を地板の上に設置すれば、地板の[ B ]効果を利用して測定できる。この状態で測定したインピーダンスは、自由空間に方形ループアンテナがある場合の測定値の[ C ]倍になる。ただし、地板の半径 r〔m〕を少なくとも2 波長以上にする。 〔図省略〕 A B C 1 半波長ダイポール イメージ(影像) 2 2 半波長ダイポール イメージ(影像) 1/2 3 半波長ダイポール 回折 2 4 逆L 形 イメージ(影像) 2 5 逆L 形 回折 1/2
出典: 令和8年7月期 一陸技「無線工学B」(FB807) A-20(本試験問題) / 著作権: 公益財団法人日本無線協会 - この講座で学べる範囲
- 入力インピーダンス、バラン(平衡不平衡変換器)、イメージ(影像)効果、ネットワークアナライザ
令和8年7月期 一陸技「無線工学B」(FB807) B-5(本試験問題)
この講座が土台を作る範囲線路上の電圧・電流の式から任意点のインピーダンスを表し、定在波の最小点の値と定在波比を使って給電点インピーダンスを求める手順を語群から選ばせる問題。
B-5 次の記述は、無損失給電線上の定在波の測定により、アンテナの給電点インピーダンスを求める過程について述べたものである。[ ]内に入れるべき字句を下の番号から選べ。ただし、給電線の特性インピーダンスを Z0〔Ω〕とする。 (1) 給電点から l〔m〕だけ離れた給電線上の点の電圧 V 及び電流 I は、給電点の電圧を VL〔V〕、電流を IL〔A〕、位相定数を β〔rad/m〕とすれば、次式で表される。 V = VL cosβl + jZ0 IL sinβl 〔V〕・・・・・・① I = IL cosβl + j(VL/Z0) sinβl 〔A〕・・・・・・② したがって、給電点インピーダンスを ZL〔Ω〕とすると、給電点から l〔m〕だけ離れた給電線上の点のインピーダンス Z は、式①と②から次式で表される。 Z = V/I = [ ア ]〔Ω〕 ・・・・・・③ (2) 電圧定在波の最小値を Vmin、電流定在波の最大値を Imax、入射波電圧を Vf〔V〕、反射波電圧を Vr〔V〕及び反射係数を Γ とすれば、Vmin と Imax は、次式で表される。 Vmin = [ イ ]〔V〕 ・・・・・・④ Imax = [ ウ ]〔A〕 ・・・・・・⑤ (3) 給電点からの電圧定在波の最小点までの距離 lmin の点は、電流定在波の最大になる点でもあるから、この点のインピーダンス Zmin〔Ω〕は、Z0 と |Γ| を用いて、次式で表される。 Zmin =([ エ ])× Z0 = Z0/S ・・・・・・⑥ ここで、S は電圧定在波比である。 (4) 式③の l に lmin を代入した式と式⑥が等しくなるので、ZL は、次式で表される。 ZL = [ オ ]〔Ω〕 上式から、S と lmin が分かれば、ZL を求めることができる。 1 Z0(Z0 + jZL tanβl)/(ZL + jZ0 tanβl) 2 |Vf|(1+|Γ|) 3 |Vf|(1+|Γ|)/Z0 4 (1-|Γ|)/(1+|Γ|) 5 Z0(1 - jS tanβlmin)/(S - j tanβlmin) 6 Z0(ZL + jZ0 tanβl)/(Z0 + jZL tanβl) 7 |Vf|(1-|Γ|) 8 |Vf|(1-|Γ|)/Z0 9 (1+|Γ|)/(1-|Γ|) 10 Z0(S - j tanβlmin)/(1 - jS tanβlmin)
出典: 令和8年7月期 一陸技「無線工学B」(FB807) B-5(本試験問題) / 著作権: 公益財団法人日本無線協会 - 対応する記述
- ア〜オの5記述のうち5記述
- この講座で学べる範囲
- 入力インピーダンス、電圧定在波比(VSWR)、定在波、反射係数
第6章で使った S・|Γ|・リターンロスの換算はVSWR・反射係数教材で、線路長による反射係数の回転はスミスチャート教材で、数値を動かしながら確かめられます。
ハイトパターンの縞を、自分の手で動かす
第4章で求めたΔh = λd/(2h₁) = 10mは、2波モデル教材で送信高・距離・周波数を合わせればそのまま再現できる。周波数を下げると縞が広がる瞬間を、グラフの上で確かめてほしい。