一陸技|無線工学B|過去問
平成29年1月期 B-2
要点(wavelane の要約): 幅が高さより広い長方形の管について、一般のモードで伝わらなくなる波長の式、基本モードでのその値と管の中での波長、波面の進む速さとエネルギーの進む速さの大小と積を語群から選ばせる問題。
原文(公式問題文)
B-2 次の記述は、図に示す方形導波管について述べたものである。[ ]内に入れるべき字句を下の番号から選べ。ただし、自由空間における電波の波長を λ〔m〕、速度を c〔m/s〕とする。 (1) TEmn モードの遮断波長は、[ ア ]〔m〕である。 (2) TE10 モードにおける遮断波長は、[ イ ]〔m〕、管内波長は、[ ウ ]〔m〕である。導波管内を伝搬する電波の位相速度 vp〔m/s〕は、群速度 vg〔m/s〕より[ エ ]、vp と vg の間には[ オ ]の関係がある。
〔図省略〕の位置 — wavelane による再現図(公式図版ではありません)。図の説明は引用の下にあります。
1 1/√((n/(2a))² + (m/b)²) 2 2b 3 1/√((m/(2a))² + (n/(2b))²) 4 2a 5 λ/√(1 - (λ/(2b))²) 6 λ/√(1 - (λ/(2a))²) 7 速く 8 vp vg = √2 c² 9 遅く 10 vp vg = c²
〔図省略〕は Wavelane による編集注で、公式図版があった位置を示します。その位置には Wavelane が描いた再現図を差し込んでいます(公式図版ではありません)。図の説明は下の図カードにあります。
Wavelane が原図をもとに描いた模式図(公式図版ではありません)
出典: 平成29年1月期 第一級陸上無線技術士「無線工学B」(FB901)B-2(本試験問題)。公益財団法人日本無線協会
解かずに正答と解説を見る
正答: ア 3/イ 4/ウ 6/エ 7/オ 10
要確認: この正答と解説は、公式解答表との機械的な照合は済んでいますが、人による照合はまだです。 公式と食い違って見えるときは、出典の解答PDFを優先し、サポートからお知らせください。
wavelane の解説(公式の解説ではありません)
方形導波管の遮断波長の一般式、TE10 での値 2a、管内波長の式、位相速度と群速度の大小と積を語群から選ぶ。m は幅 a、n は高さ b に対応することを先に確かめる。
- ア: 解答 3(1/√((m/(2a))² + (n/(2b))²))
- TEmn の遮断波長は、幅方向の半波の数 m を a に、高さ方向の半波の数 n を b に対応させた式になる。語群1は添字と寸法の対応が崩れている。
- イ: 解答 4(2a)
- ア の式に m = 1、n = 0 を入れると 2a になる。幅 a がちょうど半波長になる波長が遮断波長である。
- ウ: 解答 6(λ/√(1 - (λ/(2a))²))
- 管内波長は自由空間の波長を √(1−(λ/λc)²) で割った値で、λc = 2a を入れるとこの形になる。b を使う語群5は遮断波長の取り違えである。
- エ: 解答 7(速く)
- 管内では波面の進む速さ(位相速度)は光速より速く、エネルギーの進む速さ(群速度)は光速より遅い。したがって位相速度は群速度より速い。
- オ: 解答 10(vp vg = c²)
- 位相速度は c/√(1−(λ/λc)²)、群速度は c√(1−(λ/λc)²) なので、掛けると根号が消えて c² になる。
ア〜オの解答は 3・4・6・7・10 である。
つまずきやすい点
- 群速度が光速を超えることは無い。位相速度が光速を超えても情報やエネルギーがその速さで運ばれるわけではない。
- a > b のとき遮断波長が最も長いのは TE10 である。2b を選ぶのは寸法の取り違えである。
理由から確かめる
- 電磁界の続論とマイクロ波回路群速度・管内波長・位相速度・遮断波長・遮断周波数・導波管の伝送モード
- 導波管・遮断周波数群速度・管内波長・位相速度・遮断波長・遮断周波数・導波管の伝送モード
- 給電線と整合回路位相速度・遮断波長・遮断周波数・導波管の伝送モード