一陸技|無線工学B|過去問
平成29年1月期 B-1
要点(wavelane の要約): 放物面の定義から、焦点と準線までの2つの長さが等しいことを出発点に、鏡で折り返した経路の合計がどの長さに置き換わるか、準線を含む面の見立て、到達する波の位相の揃い方、経路長が焦点距離の何倍になるかを語群から選ばせる問題。
原文(公式問題文)
B-1 次の記述は、パラボラアンテナの開口面から放射される電波が平面波となる理由について述べたものである。[ ]内に入れるべき字句を下の番号から選べ。 (1) 図に示すように、回転放物面の焦点を F、中心を O、回転放物面上の任意の点を P とすれば、F から P までの距離 FP と P から準線 g に下ろした垂線の足 Q との距離 PQ との間には、次式の関係がある。 PQ = [ ア ] ・・・・・・・・・・・・① (2) F を通り g に平行な直線を h 線とし、P から h に下ろした垂線の足を S とすれば、F から P を通って S に至る距離 FP + PS は、式①の関係から、次式で表される。 FP + PS = [ イ ] (3) 焦点 F に置かれた等方性波源より放射され、回転放物面で反射されたすべての電波は、アンテナの中心軸に垂直で g を含む平面 G を見掛け上の [ ウ ] として、アンテナの中心軸に平行に、G に平行で h を含む平面 H へ [ エ ] の平面波として到達する。 (4) F から放射され回転放物面で反射されて H に至る電波通路の長さはすべて等しいから、放射角度 θ = 0 のときの電波通路の長さと θ ≠ 0 のときの電波通路の長さも等しく、FP + PS を焦点距離 l で表すと、次式が成り立つ。 FP + PS = [ オ ] × l
〔図省略〕の位置 — wavelane による再現図(公式図版ではありません)。図の説明は引用の下にあります。
1 2FP 2 QS 3 波源 4 逆位相 5 2 6 FP 7 2PQ 8 反射点 9 同位相 10 4
〔図省略〕は Wavelane による編集注で、公式図版があった位置を示します。その位置には Wavelane が描いた再現図を差し込んでいます(公式図版ではありません)。図の説明は下の図カードにあります。
Wavelane が原図をもとに描いた模式図(公式図版ではありません)
出典: 平成29年1月期 第一級陸上無線技術士「無線工学B」(FB901)B-1(本試験問題)。公益財団法人日本無線協会
解かずに正答と解説を見る
正答: ア 6/イ 2/ウ 3/エ 9/オ 5
要確認: この正答と解説は、公式解答表との機械的な照合は済んでいますが、人による照合はまだです。 公式と食い違って見えるときは、出典の解答PDFを優先し、サポートからお知らせください。
wavelane の解説(公式の解説ではありません)
放物面の定義(焦点までの距離=準線までの距離)を使うと、焦点から鏡を経て h 線までの道のりは、どの点 P を通っても準線から h 線までの距離に等しい。だから開口へは同位相で届く。
- ア: 解答 6(FP)
- 放物面は、焦点からの距離と準線からの距離が等しい点の集まりとして定義される。PQ は FP に等しい。
- イ: 解答 2(QS)
- FP を PQ に置き換えると、FP+PS は PQ+PS になる。Q・P・S は準線に垂直な1本の線上に並ぶので、その和は QS である。
- ウ: 解答 3(波源)
- 反射後の波は、準線を含む平面 G から一斉に出たかのように軸に平行に進む。平面 G を見かけの波源とみなせる。
- エ: 解答 9(同位相)
- どの点 P を通っても道のりが QS で等しいので、平面 H には位相のそろった平面波として届く。
- オ: 解答 5(2)
- θ = 0 では、焦点から鏡の中心 O まで l、戻って h 線まで l で、合計 2l になる。道のりはどの θ でも等しいので、FP+PS = 2l である。
ア〜オの解答は 6・2・3・9・5 である。
つまずきやすい点
- イで 2FP を選ぶのは FP+PS を FP+FP と読み違えた形である。PS は FP と等しくない。
- オを 4 とすると、焦点距離を往復で2回数えたことになる。中心から焦点までが l で、往復が 2l である。
理由から確かめる
- アンテナ方式図鑑等方性アンテナ・通路差・平面波・反射鏡アンテナ
- アンテナ利得等方性アンテナ・反射鏡アンテナ
- アンテナ・電波測定の基礎通路差・平面波