一陸技|無線工学B|過去問
平成29年1月期 A-16
要点(wavelane の要約): 対流圏で起きるフェージングについて、細かな揺らぎの原因となる変動量、直接波と干渉する相手の波、等価地球半径係数が動いたときに回折損が大きくなる向きを組合せで答えさせる問題。
原文(公式問題文)
A-16 次の記述は、対流圏伝搬におけるフェージングについて述べたものである。[ ]内に入れるべき字句の正しい組合せを下の番号から選べ。ただし、等価地球半径係数を k とする。 (1) シンチレーションフェージングは、[ A ]の不規則な変動により生ずる。 (2) 干渉性 k 形フェージングは、直接波と[ B ]の干渉が k の変動に伴い変化するために生ずる。 (3) 回折性 k 形フェージングは、電波通路と大地とのクリアランスが十分でないとき、k の変化に伴い大地による回折損が変動することにより生ずる。k が[ C ]なると回折損が大きくなる。 A B C 1 大気の屈折率 散乱波 大きく 2 大気の屈折率 散乱波 小さく 3 大気の屈折率 大地反射波 小さく 4 太陽フレア 大地反射波 大きく 5 太陽フレア 散乱波 小さく
出典: 平成29年1月期 第一級陸上無線技術士「無線工学B」(FB901)A-16(本試験問題)。公益財団法人日本無線協会
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正答: 3
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wavelane の解説(公式の解説ではありません)
シンチレーションは大気の屈折率の細かな揺らぎ、干渉性k形は直接波と大地反射波の干渉、回折性k形は k が小さくなって大地がせり出すことで回折損が増えるフェージングである。
- 空欄 A: 大気の屈折率
- 対流圏の屈折率が温度や湿度のむらで細かく揺らぎ、電波の振幅や位相が小刻みに変わる。太陽フレアは電離層側の現象である。
- 空欄 B: 大地反射波
- k が変わると直接波と大地反射波の通路差が変わり、強め合いと弱め合いの条件がずれる。散乱波ではない。
- 空欄 C: 小さく
- k が小さいと電波の通り道が下へ曲がりにくくなり、等価的に大地が盛り上がって見える。通路とのクリアランスが減るので回折損が大きくなる。
この組合せになっているのは選択肢 3 である。
つまずきやすい点
- k が大きいほど等価地球は平らになる。回折損が増えるのは k が小さいとき、と向きで覚える。
理由から確かめる
- 伝搬の特論等価地球半径係数k・大地反射・k形フェージング・シンチレーション
- 電波の見通し距離等価地球半径係数k
- マクスウェルの方程式 徹底解説大地反射