一陸技|無線工学B|過去問
平成29年1月期 A-14
要点(wavelane の要約): 地面に沿う波がよく届く周波数の向き、見通し外へ散らばって届く波の原因、気温の逆転で生じる閉じ込められた波で屈折率がどの向きに変化するかという3つの伝わり方を、組合せで答えさせる問題。
原文(公式問題文)
A-14 次の記述は、電波の伝わり方について述べたものである。[ ]内に入れるべき字句の正しい組合せを下の番号から選べ。 (1) 地表波は、大地面に沿って伝搬する波で、同一状態の大地に対しては周波数が[ A ]ほど良好に伝搬する。 (2) 対流圏散乱波は、対流圏内の[ B ]によって生ずる波で、見通し外遠距離通信に利用することができる。 (3) ラジオダクト波は、対流圏内の気温逆転現象などによって屈折率が[ C ]に変化することによって生ずる波で、あたかも導波管内を伝わる波のように見通し外の遠距離まで伝わる。 A B C 1 低い 屈折率のゆらぎ 水平方向 2 低い 屈折率のゆらぎ 高さ方向 3 低い 酸素量の変動 水平方向 4 高い 屈折率のゆらぎ 水平方向 5 高い 酸素量の変動 高さ方向
出典: 平成29年1月期 第一級陸上無線技術士「無線工学B」(FB901)A-14(本試験問題)。公益財団法人日本無線協会
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正答: 2
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wavelane の解説(公式の解説ではありません)
地表波は周波数が低いほど減衰が小さい。対流圏散乱波は屈折率の不規則なゆらぎで散らばる波、ラジオダクト波は屈折率が高さ方向に逆転して電波が閉じ込められる波である。
- 空欄 A: 低い
- 大地の損失は周波数が高いほど大きく、地表に沿って進む波は高い周波数ほど早く弱まる。中波以下で地表波が主役になるのはこのためである。
- 空欄 B: 屈折率のゆらぎ
- 対流圏の屈折率は温度や湿度のむらで小さく揺らいでいる。その不規則な部分で電波がわずかに散らばり、見通しの外まで届く。酸素量の変動は関係しない。
- 空欄 C: 高さ方向
- 気温の逆転などで、ある高さの範囲で修正屈折率の勾配が負になると、電波は上下に曲げ戻されて層の中を伝わる。変化するのは高さ方向である。
この組合せになっているのは選択肢 2 である。
つまずきやすい点
- 地表波は大地の導電率が大きいほど遠くまで届く(FB607 A-16 はこちらを問うた)。周波数と導電率で向きが逆になることに注意する。
理由から確かめる
- 伝搬の特論地表波・ラジオダクト・屈折率・対流圏散乱波
- 電波の見通し距離屈折率
- 電離層伝搬(MUF・跳躍距離)屈折率