一陸技|無線工学B|過去問
平成29年1月期 A-2
要点(wavelane の要約): 短波帯で使う半波長の素子について、素子の直径から決まる平均の特性インピーダンスと短縮の割合を経て、入力インピーダンスが抵抗だけになる片側の長さを求めさせる計算問題。素子が太いほど共振長が波長の1/4より縮むことが要る。
原文(公式問題文)
A-2 図に示す半波長ダイポールアンテナを周波数 15〔MHz〕で使用するとき、アンテナの入力インピーダンスを純抵抗とするためのアンテナ素子の長さ l〔m〕の値として、最も近いものを下の番号から選べ。ただし、アンテナ素子の直径を 10〔mm〕とし、碍子等による浮遊容量は無視するものとする。
〔図省略〕の位置 — wavelane による再現図(公式図版ではありません)。図の説明は引用の下にあります。
1 4.51〔m〕 2 4.64〔m〕 3 4.84〔m〕 4 4.98〔m〕 5 5.15〔m〕
〔図省略〕は Wavelane による編集注で、公式図版があった位置を示します。その位置には Wavelane が描いた再現図を差し込んでいます(公式図版ではありません)。図の説明は下の図カードにあります。
Wavelane が原図をもとに描いた模式図(公式図版ではありません)
出典: 平成29年1月期 第一級陸上無線技術士「無線工学B」(FB901)A-2(本試験問題)。公益財団法人日本無線協会
解かずに正答と解説を見る
正答: 3
要確認: この正答と解説は、公式解答表との機械的な照合は済んでいますが、人による照合はまだです。 公式と食い違って見えるときは、出典の解答PDFを優先し、サポートからお知らせください。
wavelane の解説(公式の解説ではありません)
太い素子ほど共振する長さは波長の 1/4 より短くなる。直径を特性インピーダンスに置き換え、短縮の割合を経て片側の長さを出す。FB701 A-4 と波長と直径の比が同じなので、短縮の割合も同じ値になる。
- 手順1入力インピーダンスが純抵抗になるのは共振したときである。素子の太さは特性インピーダンス Z0 に置き換え、そこから切り詰める割合 δ を出す。
- 手順215 MHz なので波長は 300/15 = 20 m、片側の基準 le は 5 m、直径は 10 mm = 0.01 m である。
- 手順3特性インピーダンスと短縮の割合を出す。
- 手順4波長の 1/4(5 m)から切り詰める。求めるのは給電点から片側ぶんの長さである。
求める値は 4.84 m。したがって正答は選択肢 3 である。
つまずきやすい点
- 図の l は片側ぶんである。全長として λ/2 = 10 m から出発すると 9.67 m になり、選択肢に無い。
- 切り詰めずに λ/4 のまま答えると 5 m になる。選択肢5(5.15 m)は 1+δ と掛け違えた値に近い。
- 特性インピーダンスの式へは直径を入れる。半径を入れると比が2倍になり、Z0 が上がって短縮が小さく出る。