一陸技|無線工学B|過去問
令和8年1月期 A-3
要点(wavelane の要約): 受信点の電力密度と、放射抵抗で決まる取り出せる最大電力を並べ、その比として半波長ダイポールの受信面積を導く3段階の穴埋め問題。
原文(公式問題文)
A-3 次の記述は、半波長ダイポールアンテナの実効面積を求める過程について述べたものである。[ ]内に入れるべき字句の正しい組合せを下の番号から選べ。ただし、波長を λ〔m〕とする。 (1) 電界強度が E〔V/m〕の地点での電力束密度 p は、次式で与えられる。 p = [ A ]〔W/m2〕 ・・・・・・① (2) 電界強度が E〔V/m〕の地点にある半波長ダイポールアンテナの放射抵抗を R〔Ω〕とすると、最大電力(受信有能電力)Pr は、次式で表される。 Pr = [ B ]〔W〕 ・・・・・・② (3) 半波長ダイポールアンテナの実効面積 Ae は、次式で定義されている。 Ae = Pr / p〔m2〕 したがって、式①及び②から Ae は、次式で求められる。 Ae = [ C ]〔m2〕 A B C 1 E²/(60π) λE²/(πR) 60λ/R 2 E²/(60π) (1/(4R))(λE/π)² 15λ²/(πR) 3 E²/(120π) λE²/(πR) 120λ/R 4 E²/(120π) (1/R)(λE/π)² 120λ²/(πR) 5 E²/(120π) (1/(4R))(λE/π)² 30λ²/(πR)
出典: 令和8年1月期 第一級陸上無線技術士「無線工学B」(FB801)A-3(本試験問題)。公益財団法人日本無線協会
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正答: 5
要確認: この正答と解説は、公式解答表との機械的な照合は済んでいますが、人による照合はまだです。 公式と食い違って見えるときは、出典の解答PDFを優先し、サポートからお知らせください。
wavelane の解説(公式の解説ではありません)
半波長ダイポールの実効面積を3段で導く。電力束密度、整合時に取り出せる最大電力、その比という順に追う。
- 空欄 A: E²/(120π)
- 自由空間の固有インピーダンスが 120π ≒ 377 Ω なので、電力束密度は電界の2乗をこれで割った形になる。60π を使うと2倍になってしまう。
- 空欄 B: (1/(4R))(λE/π)²
- 半波長ダイポールの実効長は λ/π なので、誘起電圧は E×(λ/π)。整合時に取り出せる電力は誘起電圧の2乗を 4R で割ったものになる(内部抵抗と負荷が等しいときの最大電力)。
- 空欄 C: 30λ²/(πR)
- B を A で割る。(λE/π)²/(4R) を E²/(120π) で割ると E² が消え、120π/(4π²) = 30/π が残って 30λ²/(πR) になる。
この組合せになっているのは選択肢 5 である。
つまずきやすい点
- 整合時の最大電力は V²/(4R) である。V²/R とすると4倍になり、Cが 120λ²/(πR) になってしまう。
- 自由空間の固有インピーダンスは 120π であって 60π ではない。A を間違えると C も連動して外れる。