一陸技|無線工学B|過去問
令和7年1月期 A-5
要点(wavelane の要約): 主ビーム以外へ漏れる放射を抑える手立てを5つ並べ、鏡面の精度、吸収体の取り付け、遮りの回避と並ぶ中から、開口の縁の照らし方の向きが逆になっている記述を選ばせる問題。
原文(公式問題文)
A-5 次の記述は、パラボラアンテナのサイドローブの低減方法について述べたものである。このうち誤っているものを下の番号から選べ。 1 反射鏡面の鏡面精度を向上させる。 2 一次放射器の特性を変化させ、ビーム効率を高くする。 3 電波吸収体を一次放射器外周部やその支持柱に取り付ける。 4 オフセットパラボラアンテナにして一次放射器のブロッキングをなくす。 5 反射鏡面への電波の照度分布を変えて、開口周辺部の照射レベルを高くする。
出典: 令和7年1月期 第一級陸上無線技術士「無線工学B」(FB701)A-5(本試験問題)。公益財団法人日本無線協会
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正答: 5
要確認: この正答と解説は、公式解答表との機械的な照合は済んでいますが、人による照合はまだです。 公式と食い違って見えるときは、出典の解答PDFを優先し、サポートからお知らせください。
wavelane の解説(公式の解説ではありません)
反射鏡アンテナで主ビーム以外へ漏れる放射を抑える手立てを5つ並べ、誤りを1つ選ぶ。開口の縁をどう照らすかの向きが決め手になる。
選択肢 1— 答えではない
鏡面に凹凸があると、開口面上の位相がその分だけ乱れ、主ビームへそろうはずだった電力が横方向へ散る。精度を上げれば散る成分が減るので、正しい。
選択肢 2— 答えではない
ビーム効率は、放射した電力のうち主ビームに入る割合である。一次放射器の照らし方を調整してこの割合を高くすれば、外へ漏れる成分は減る。正しい。
選択肢 3— 答えではない
一次放射器の周りや支持柱に当たって散乱した電波は、鏡面を経ずに横へ出るのでサイドローブの一因になる。そこへ吸収体を貼れば散乱が減る。正しい。
選択肢 4— 答えではない
一次放射器やその支持構造が開口の中央を塞ぐと、影の分だけ開口分布が乱れてサイドローブが持ち上がる。オフセット形は遮るものを開口の外へ追い出す構成なので、正しい。
選択肢 5◎ これが答え
開口の縁まで強く照らすと、開口上の分布が縁で急に切れる形になり、サイドローブはむしろ大きくなる。抑えたいなら縁の照射レベルは下げ、中央を強く周辺を弱く照らす。そのぶん開口効率と利得は下がるので、この記述は狙いと反対の操作になっている。
正答は選択肢 5 である。
つまずきやすい点
- 縁の照らし方には綱引きがある。縁を弱くするとサイドローブは下がるが、開口効率も下がって利得は落ちる。両方が同時によくなる操作ではない。
- 開口を一様に照らしたときが最も利得が高い。それでも実際の設計で縁を落とすのは、サイドローブと開口の外へ逃げる電力を嫌うためである。