一陸技|無線工学B|過去問
令和6年7月期 A-18
要点(wavelane の要約): 送受を入れ替えても同じにならない量は何か、距離を十分とる目的を波面のどんな形で言い表すか、屋外での反射の影響を避けるためにどんな場所で測るかを組合せで答えさせる問題。
原文(公式問題文)
A-18 次の記述は、アンテナの測定をするときに考慮すべき事項について述べたものである。[ ]内に入れるべき字句の正しい組合せを下の番号から選べ。 (1) 被測定アンテナを、送信アンテナとして使用した場合と受信アンテナとして使用した場合の [ A ] については、一般にアンテナの可逆性は成立しない。 (2) 送受信アンテナ間の距離が短すぎるとアンテナ利得や指向性の測定値に誤差が生ずる。測定誤差を小さくするため、送信アンテナからの電波が受信アンテナの近傍で [ B ] とみなせるように送受信アンテナ間の距離を大きくとる必要がある。 (3) 屋外で測定する場合、周囲の建造物や樹木からの反射波による誤差が発生することがあるので、[ C ] で実施する。 A B C 1 アンテナ利得 球面波 ボアサイト 2 アンテナ利得 平面波 オープンサイト 3 アンテナ上の電流分布 平面波 オープンサイト 4 アンテナ上の電流分布 平面波 ボアサイト 5 アンテナ上の電流分布 球面波 オープンサイト
出典: 令和6年7月期 第一級陸上無線技術士「無線工学B」(FB607)A-18(本試験問題)。公益財団法人日本無線協会
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正答: 3
要確認: この正答と解説は、公式解答表との機械的な照合は済んでいますが、人による照合はまだです。 公式と食い違って見えるときは、出典の解答PDFを優先し、サポートからお知らせください。
wavelane の解説(公式の解説ではありません)
アンテナ測定で押さえる3点。可逆でない量は何か、距離を離す目的を波面の形でどう言うか、屋外ではどんな場所を選ぶか。
- 空欄 A: アンテナ上の電流分布
- 可逆の定理が保証するのは、送受を入れ替えても指向性と利得が変わらないことである。素子の上をどう電流が流れるかは、給電するのか電波を受けるのかで変わるので、可逆性の対象にならない。
- 空欄 B: 平面波
- 遠方では波面が広がりきってほぼ平らになる。受信アンテナの開口全体にそろった位相で当たるので、本来の指向性がそのまま測れる。距離が近いと波面が丸いままで、開口の縁と中央で位相がずれて誤差になる。
- 空欄 C: オープンサイト
- 屋外で測るなら、周囲に反射するものが無い開けた場所を選ぶ。ボアサイトはアンテナの正面方向を指す言葉で、場所の呼び名ではない。
この組合せになっているのは選択肢 3 である。
つまずきやすい点
- 可逆なのは指向性と利得、可逆でないのは素子上の電流分布である。この対比がそのまま空欄になっている。
- ボアサイトは方向を指す語で、測定場所ではない。オープンサイトと語感が似ているだけで意味が違う。
- 屋内で測る場合は壁や床の反射を吸収する電波暗室を使う。屋外か屋内かで選ぶ場所が変わることをセットで覚える。
理由から確かめる
- アンテナ・電波測定の基礎近傍界・遠方界の領域・オープンサイト測定・平面波・放射特性の測定・アンテナの可逆性
- アンテナ方式図鑑近傍界・遠方界の領域・平面波・アンテナの可逆性
- マクスウェルの方程式 徹底解説平面波