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wavelane

一陸技|無線工学B|過去問

令和6年7月期 A-8

要点(wavelane の要約): 管の中へ差し込む金属片やねじについて、等価回路で線路へどうつながる素子とみなすか、差し込む辺の向きによって誘導性と容量性のどちらになるか、ねじが向きを変える長さの境目を組合せで答えさせる問題。

FB607 A-85点(1問1採点)

原文(公式問題文)

A-8 次の記述は、図1、図2及び図3に示す TE10 波が伝搬している方形導波管の管内に挿入されたリアクタンス素子について述べたものである。[ ]内に入れるべき字句の正しい組合せを下の番号から選べ。ただし、導波管の内壁の短辺と長辺の比は 1 対 2 とし、管内波長を λg〔m〕とする。 (1) 導波管の管内に挿入された薄い金属片又は金属棒は、平行二線式給電線にリアクタンス素子を [ A ] に接続したときのリアクタンス素子と等価な働きをするので、整合をとるときに用いられる。 (2) 図1に示すように、導波管内壁の短辺の左右両側又は片側に管軸と直角に挿入された薄い金属片は、[ B ] の働きをする。 (3) 図2に示すように、導波管内壁の長辺の上下両側又は片側に管軸と直角に挿入された薄い金属片は、[ C ] の働きをする。 (4) 図3に示すように、導波管に細い金属棒(ねじ)が電界と平行に挿入されたとき、金属棒の挿入長 l〔m〕が [ D ]〔m〕より長いとインダクタンスとして働き、短いとキャパシタンスとして働く。

〔図省略〕の位置 — wavelane による再現図(公式図版ではありません)。図の説明は引用の下にあります。

A   B         C         D 1 直列  インダクタンス   キャパシタンス   λg/2 2 並列  キャパシタンス   インダクタンス   λg/2 3 並列  キャパシタンス   インダクタンス   λg/4 4 並列  インダクタンス   キャパシタンス   λg/4 5 直列  キャパシタンス   インダクタンス   λg/4

〔図省略〕は Wavelane による編集注で、公式図版があった位置を示します。その位置には Wavelane が描いた再現図を差し込んでいます(公式図版ではありません)。図の説明は下の図カードにあります。

Wavelane が原図をもとに描いた模式図(公式図版ではありません)

図の説明(Wavelane 独自・原文には含まれません): 方形導波管の断面を管軸方向から見た3つの図。図1は左右の短辺の側から管の内側へ薄い金属片が張り出し、中央に隙間が残る。図2は上下の長辺の側から薄い金属片が張り出し、中央に横向きの隙間が残る。図3は上の壁からねじが差し込まれ、その挿入長がlと記入されている。

出典: 令和6年7月期 第一級陸上無線技術士「無線工学B」(FB607)A-8(本試験問題)。公益財団法人日本無線協会

正しい組合せの番号を1つ選ぶ(番号は上の原文の選択肢に対応します)
解かずに正答と解説を見る

正答: 4

要確認: この正答と解説は、公式解答表との機械的な照合は済んでいますが、人による照合はまだです。 公式と食い違って見えるときは、出典の解答PDFを優先し、サポートからお知らせください。

wavelane の解説(公式の解説ではありません)

導波管に差し込むリアクタンス素子の3点セット。等価回路でどうつながるか、どちらの壁から出た金属片がどちらの性質になるか、ねじの符号が変わる長さを答える。

空欄 A: 並列
差し込んだ金属片は管の中の波をせき止めるのではなく、その位置に素子がぶら下がった形で効く。等価回路では線路に並列に入るリアクタンスになる。直列に入れると電力がその素子を必ず通ることになり、中央に隙間の残る窓の構造と合わない。
空欄 B: インダクタンス
図1は短辺、すなわち左右の側壁から金属片が張り出している。管の幅が狭められて壁を流れる電流の道が変わり、誘導性の窓として働く。
空欄 C: キャパシタンス
図2は長辺、すなわち上下の広壁から金属片が張り出している。向かい合う面が近づいて電界が集中するので、容量性の窓になる。板を近づけるとコンデンサになる、という素直な絵で覚えられる。
空欄 D: λg/4
電界と平行に差し込んだねじは、浅いうちは向かい合う壁との間に電界を集める容量性として働く。挿入長が管内波長の 1/4 を超えると、先端から見た短絡端までの距離の関係が変わって符号が反転し、誘導性になる。境目は管内波長の半分ではなく 1/4 である。

この組合せになっているのは選択肢 4 である。

つまずきやすい点

  • 短辺から出る窓が誘導性、長辺から出る窓が容量性である。向かい合う面が近づくほうが容量性、と結びつけると入れ替えない。
  • ねじの性質が変わる境目は管内波長の 1/4 である。半分の長さは先端の状態が一巡して戻る長さで、符号が反転する点ではない。
  • ここで使うのは自由空間の波長ではなく管内波長である。管内波長は遮断に近いほど長くなり、自由空間の波長より必ず長い。