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wavelane

一陸技|無線工学B|過去問

令和6年7月期 A-9

要点(wavelane の要約): 整合しているときの効率を指数の肩でどう書くか(片道か往復か)、反射で戻る電力を反射係数の何乗で書くか、そして両者を代入して整理した効率の式を組合せで答えさせる問題。

FB607 A-95点(1問1採点)

原文(公式問題文)

A-9 次の記述は、給電線とアンテナが整合していないときの伝送効率について述べたものである。[ ]内に入れるべき字句の正しい組合せを下の番号から選べ。 (1) 給電線とアンテナが整合しているとき、給電線への入射電力を PT〔W〕、アンテナ入力端の電力を PR〔W〕、線路の全長を l〔m〕、線路の減衰定数を α〔m⁻¹〕とすると、最大伝送効率 η0 は、次式で表される。  η0 = PR/PT = exp([ A ]) (2) 給電線とアンテナが整合していないとき、伝送効率 η は、次式で表される。ただし、アンテナ入力端の入射電力及び反射電力をそれぞれ PRA〔W〕、PRB〔W〕とし、給電線への入射電力を PTA〔W〕とし、アンテナ入力端からの反射電力が給電線を経て給電線入力端へ戻って来る電力を PTB〔W〕とする。  η = (PRA − PRB)/(PTA − PTB) ・・・・・・①  PRA 及び PTB は、次式となる。  PRA = PTAη0〔W〕 ・・・・・・②  PTB = PRBη0〔W〕 ・・・・・・③  アンテナ入力端の反射係数を Γ とすれば、PRB は、次式となる。  PRB = [ B ]〔W〕 ・・・・・・④  式②、③、④を式①に代入すれば、η は、次式で表される。  η = [ C ]   A     B       C 1 −αl    PRA|Γ|²   η0(1−|Γ|²)/(1−|Γ|²η0) 2 −αl    PRA|Γ|    η0(1−|Γ|²)/(1−|Γ|²η0²) 3 −2αl   PRA|Γ|²   η0(1−|Γ|²)/(1−|Γ|²η0²) 4 −2αl   PRA|Γ|    η0(1−|Γ|²)/(1−|Γ|²η0) 5 −αl    PRA|Γ|²   η0(1−|Γ|²)/(1−|Γ|²η0²)

出典: 令和6年7月期 第一級陸上無線技術士「無線工学B」(FB607)A-9(本試験問題)。公益財団法人日本無線協会

正しい組合せの番号を1つ選ぶ(番号は上の原文の選択肢に対応します)
解かずに正答と解説を見る

正答: 3

要確認: この正答と解説は、公式解答表との機械的な照合は済んでいますが、人による照合はまだです。 公式と食い違って見えるときは、出典の解答PDFを優先し、サポートからお知らせください。

wavelane の解説(公式の解説ではありません)

不整合な給電線の伝送効率を組み立てる。整合時の効率を指数の肩でどう書くか、反射する電力の割合を何乗で書くかの2点が、最後の式の形を決める。

空欄 A: −2αl
減衰定数は電界(振幅)の減り方を表す量なので、長さ l を進むと振幅は e^(−αl) 倍になる。効率は電力の比であり、電力は振幅の2乗に比例するから、肩には 2 が付く。
空欄 B: PRA|Γ|²
反射係数は電圧(振幅)の比である。反射して戻る電力の割合はその2乗になるので、アンテナ入力端に届いた電力へ |Γ|² を掛けた値が反射電力になる。
空欄 C: η0(1−|Γ|²)/(1−|Γ|²η0²)
分子は入射電力に η0 と (1−|Γ|²) を掛けた形になる。分母は、反射した電力が線路をもう一度戻ってくるので η0 がさらに 1 回掛かり、(1−|Γ|²η0²) になる。共通の入射電力が約分されてこの形に収まる。分母の η0 が2乗なのは、反射波が線路を往復するためである。

この組合せになっているのは選択肢 3 である。

つまずきやすい点

  • 減衰定数は振幅に対する量である。電力比に直すときに 2 を落とすと、Aだけが違う組を選ぶことになる。この取り違えが最もよく起こる。
  • 反射する電力の割合は |Γ|² であって |Γ| ではない。反射係数は電圧比だからである。
  • 分母の η0 は2乗である。行きと帰りで2回減衰することが、指数の肩の 2 とは別にもう一度効いている。