一陸技|無線工学B|過去問
令和5年7月期 第2回 A-14
要点(wavelane の要約): 平らな大地で直接波と反射波が干渉する伝搬路について、遠ざかるにつれて現れる最後の山となる距離を、送受の高さと周波数から求めさせる計算問題。通路差による位相が半周期ぶんになる条件を立てる。
原文(公式問題文)
A-14 高さ 200〔m〕の送信アンテナから周波数 120〔MHz〕の電波を放射し、十分遠方で高さ 25〔m〕の受信アンテナで受信するときに、図に示す受信電界強度が極大となる点の送信アンテナからの距離の値 dm〔km〕の値として、最も近いものを下の番号から選べ。ただし、大地は平面とし、大地の反射係数は、-1 とする。 1 5〔km〕 2 8〔km〕 3 12〔km〕 4 15〔km〕 5 20〔km〕
〔図省略〕の位置 — wavelane による再現図(公式図版ではありません)。図の説明は引用の下にあります。
〔図省略〕は Wavelane による編集注で、公式図版があった位置を示します。その位置には Wavelane が描いた再現図を差し込んでいます(公式図版ではありません)。図の説明は下の図カードにあります。
Wavelane が原図をもとに描いた模式図(公式図版ではありません)
出典: 令和5年7月期 第2回 第一級陸上無線技術士「無線工学B」(FB508)A-14(本試験問題)。公益財団法人日本無線協会
解かずに正答と解説を見る
正答: 2
要確認: この正答と解説は、公式解答表との機械的な照合は済んでいますが、人による照合はまだです。 公式と食い違って見えるときは、出典の解答PDFを優先し、サポートからお知らせください。
wavelane の解説(公式の解説ではありません)
平らな大地で反射係数が −1 のとき、受信電界は直接波との通路差による位相の正弦に比例する。最も遠い極大は、その位相がちょうど 90 度になる距離である。
- 手順1波長を出す。120 MHz では 2.5 m である。
- 手順2十分遠方では、直接波と大地反射波の合成電界は、自由空間の電界に通路差の位相の正弦を掛けた形になる。反射係数が −1 なので正弦になる。
- 手順3距離を延ばすと正弦の中の角は小さくなっていく。最後の極大は、角がちょうど π/2 になる距離である。それより遠いと角は π/2 より小さく、電界は単調に下がる。
- 手順4数値を入れる。
求める値は 8 km。したがって正答は選択肢 2 である。
つまずきやすい点
- 最も遠い極大は角が π/2 のときで、π のときではない。π と置くと 4 km になり、そこは極小(零点)の位置である。
- 高さの積は 200×25 = 5000 m² である。和を使うと値がまるで違う。
- 答えは m で出るので km へ直してから選ぶ。
理由から確かめる
- 2波モデル(大地反射)大地反射・通路差・直接波と大地反射波の2波モデル・波長と周波数の関係(λ=300/f)
- アンテナ・電波測定の基礎大地反射・通路差・直接波と大地反射波の2波モデル・波長と周波数の関係(λ=300/f)
- ナイフエッジ回折損失大地反射・通路差・直接波と大地反射波の2波モデル・波長と周波数の関係(λ=300/f)