一陸技|無線工学B|過去問
令和5年7月期 第2回 A-7
要点(wavelane の要約): 同軸の線路と、2枚の導体で誘電体を挟んだ線路の特性インピーダンスを等しくするとき、導体間の厚さと幅の比がいくらになるかを求めさせる計算問題。同軸側の自然対数を常用対数の値から組み立てる手順が要る。
原文(公式問題文)
A-7 図 1 は同軸線路の断面図であり、図 2 は平行平板線路の断面図である。これら二つの線路の特性インピーダンスが等しく、同軸線路の外部導体の内径 b〔m〕と内部導体の外径 a〔m〕との比(b/a)の値が 6 であるときの平行平板線路の誘電体の厚さ d〔m〕と導体の幅 W〔m〕との比(d/W)の値として、最も近いものを下の番号から選べ。ただし、両線路とも無損失であり、誘電体は同一とする。また、誘電体の比誘電率を εr とし、自由空間の固有インピーダンスを Z0〔Ω〕とすると、平行平板線路の特性インピーダンス Zp〔Ω〕は、Zp = (Z0/√εr) × (d/W) で表され、log10 2 = 0.30、log10 3 = 0.48、とする。 1 0.22 2 0.26 3 0.29 4 0.32 5 0.35
〔図省略〕の位置 — wavelane による再現図(公式図版ではありません)。図の説明は引用の下にあります。
〔図省略〕は Wavelane による編集注で、公式図版があった位置を示します。その位置には Wavelane が描いた再現図を差し込んでいます(公式図版ではありません)。図の説明は下の図カードにあります。
Wavelane が原図をもとに描いた模式図(公式図版ではありません)
出典: 令和5年7月期 第2回 第一級陸上無線技術士「無線工学B」(FB508)A-7(本試験問題)。公益財団法人日本無線協会
解かずに正答と解説を見る
正答: 3
要確認: この正答と解説は、公式解答表との機械的な照合は済んでいますが、人による照合はまだです。 公式と食い違って見えるときは、出典の解答PDFを優先し、サポートからお知らせください。
wavelane の解説(公式の解説ではありません)
同軸線路の特性インピーダンスを自然対数で書き、平行平板線路の式と等しいと置くと、誘電体と固有インピーダンスが両辺で消えて比だけが残る。常用対数の値から自然対数を作る。
- 手順1同軸線路の特性インピーダンスは、自由空間の固有インピーダンスを 2π と比誘電率の平方根で割り、内外の径の比の自然対数を掛けた形である。
- 手順2これと平行平板線路の式を等しいと置く。誘電体は同じなので、固有インピーダンスと比誘電率の平方根は両辺で約分できる。
- 手順36 は 2 と 3 の積なので、その常用対数は 0.30 + 0.48 = 0.78 である。自然対数は常用対数に約 2.303 を掛けて得る。
- 手順42π で割ると比が決まる。
求める値は 0.29。したがって正答は選択肢 3 である。
つまずきやすい点
- 同軸線路の対数は自然対数である。常用対数 0.78 をそのまま使うと 0.12 になり、選択肢に無い値になる。
- 60 Ω という係数は自由空間の固有インピーダンス 120π を 2π で割ったものである。式を覚えていなくても、係数の出どころから組み立て直せる。
- 比は内径 b を外径 a で割ったものである。逆にすると対数の符号が負になり、比が負の値になってしまう。
理由から確かめる
- 給電線と整合回路特性インピーダンス・同軸線路・マイクロストリップ線路・比誘電率
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