一陸技|無線工学B|過去問
令和5年7月期 第2回 A-2
要点(wavelane の要約): 遠方での電界の向きごとの強さを表す関数について、距離との関係と、短い電流素子および半波長の素子それぞれの式を組合せで答えさせる問題。角をアンテナの軸から測ることを踏まえて、正弦と余弦のどちらが入るかを読み分ける。
原文(公式問題文)
A-2 次の記述は、図に示すような線状アンテナの指向性について述べたものである。[ ]内に入れるべき字句の正しい組合せを下の番号から選べ。ただし、電界強度の指向性関数を D(θ) とする。 (1) 十分遠方における電界強度の指向性は、D(θ) に比例し、距離に[ A ]。 (2) 微小ダイポールの D(θ) は、[ B ]と表され、また、半波長ダイポールアンテナの D(θ) は、近似的に[ C ]と表される。
〔図省略〕の位置 — wavelane による再現図(公式図版ではありません)。図の説明は引用の下にあります。
A B C 1 反比例する cos θ cos((π/2) sin θ)/sin θ 2 反比例する sin θ cos((π/2) sin θ)/sin θ 3 関係しない cos θ cos((π/2) sin θ)/sin θ 4 関係しない cos θ cos((π/2) cos θ)/sin θ 5 関係しない sin θ cos((π/2) cos θ)/sin θ
〔図省略〕は Wavelane による編集注で、公式図版があった位置を示します。その位置には Wavelane が描いた再現図を差し込んでいます(公式図版ではありません)。図の説明は下の図カードにあります。
Wavelane が原図をもとに描いた模式図(公式図版ではありません)
出典: 令和5年7月期 第2回 第一級陸上無線技術士「無線工学B」(FB508)A-2(本試験問題)。公益財団法人日本無線協会
解かずに正答と解説を見る
正答: 5
要確認: この正答と解説は、公式解答表との機械的な照合は済んでいますが、人による照合はまだです。 公式と食い違って見えるときは、出典の解答PDFを優先し、サポートからお知らせください。
wavelane の解説(公式の解説ではありません)
遠方の電界は距離に反比例して弱まるが、向きによる強さの比は距離によらない。角を素子の軸から測るので、短い素子は正弦、半波長の素子は余弦を含む式になる。
- 空欄 A: 関係しない
- 電界の大きさそのものは距離に反比例するが、指向性は「どの向きにどれだけ強いか」の比なので、十分遠方では距離によらず同じ形になる。だから指向性関数は距離と関係しない。
- 空欄 B: sin θ
- 微小ダイポールの電界は軸の方向で零、軸に直角な方向で最大になる。角を軸から測っているので、その変化は正弦で表される。余弦にすると軸の方向で最大になり、実際と逆になる。
- 空欄 C: cos((π/2) cos θ)/sin θ
- 半波長ダイポールも軸方向で零、直角方向で最大である。角 θ を軸から測ると、余弦の中は cos θ になる。θ=90 度で値は 1、θ が 0 に近づくと分子が零へ向かう。中に sin θ を置いた形は、直角方向で零になってしまう。
この組合せになっているのは選択肢 5 である。
つまずきやすい点
- 角をどこから測っているかを図で必ず確かめる。地面から測る仰角と取り違えると、正弦と余弦が入れ替わる。
- θ=90 度を代入して値が最大(1)になるかを確かめると、正しい式を選べる。
理由から確かめる
- アンテナ方式図鑑指向性関数・電界強度・半波長ダイポールアンテナ・微小ダイポール
- アンテナの指向性パターン指向性関数・電界強度・半波長ダイポールアンテナ・微小ダイポール
- アンテナ・電波測定の基礎指向性関数・電界強度・微小ダイポール