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wavelane

一陸技|無線工学B|過去問

令和5年7月期 第1回 B-3

要点(wavelane の要約): 斜めに傾けた金属板を重ねて電波の通り道を長くするレンズについて、板と電界の向きの関係、正面方向に見た位相速度の倍率、それから決まる等価な屈折率、焦点側の縁の曲線の種類、高次のモードを抑える板の間隔を語群から選ばせる問題。

FB507 B-35点(ア〜オ 各1点)

原文(公式問題文)

B-3 次の記述は、図に示すパスレングスレンズの原理的動作について述べたものである。[ ]内に入れるべき字句を下の番号から選べ。ただし、同じ記号の[ ]内には、同じ字句が入るものとする。 (1) 金属平行板内の電界は、金属平行板に[ ア ]であり、自由空間と同じ位相速度で、θ〔rad〕方向に金属平行板間を伝搬する。したがって、このときの電磁波の正面方向の位相速度は、自由空間の位相速度の[ イ ]倍になり、等価屈折率は、[ ウ ]で表せる。 (2) 電磁波が開口面上で同相となり、平面波が得られるように、金属平行板の焦点側の包絡線を[ エ ]としてある。 (3) 高次モードの発生を防ぐために、金属平行板の間隔を[ オ ]波長より狭くしてある。

〔図省略〕の位置 — wavelane による再現図(公式図版ではありません)。図の説明は引用の下にあります。

1 sinθ  2 双曲線  3 1/2  4 1/sinθ  5 垂直 6 cosθ  7 放物線  8 1/4  9 1/cosθ  10 平行

〔図省略〕は Wavelane による編集注で、公式図版があった位置を示します。その位置には Wavelane が描いた再現図を差し込んでいます(公式図版ではありません)。図の説明は下の図カードにあります。

Wavelane が原図をもとに描いた模式図(公式図版ではありません)

図の説明(Wavelane 独自・原文には含まれません): パスレングスレンズの構成。左の焦点に電磁ホーンがあり、ホーンの開口で電界 E は上向き、磁界 H は紙面の手前向きである。ホーンから球面波が広がり、その先に中心軸 A─B に対して角 θ だけ傾けた金属平行板が何枚も重ねてある。板の焦点側の端を結んだ包絡線に記号エが付き、板を出た電波は右へ平面波として進む。

出典: 令和5年7月期 第1回 第一級陸上無線技術士「無線工学B」(FB507)B-3(本試験問題)。公益財団法人日本無線協会

ア〜オそれぞれに入る語を、上の原文の語群番号から選ぶ
ア
イ
ウ
エ
オ
解かずに正答と解説を見る

正答: ア 5/イ 6/ウ 9/エ 2/オ 3

要確認: この正答と解説は、公式解答表との機械的な照合は済んでいますが、人による照合はまだです。 公式と食い違って見えるときは、出典の解答PDFを優先し、サポートからお知らせください。

wavelane の解説(公式の解説ではありません)

傾けた金属平行板の間を電波が自由空間と同じ速さで斜めに進むので、正面方向に見ると遅れて見え、屈折率が1より大きいレンズとして働く。焦点側の縁は双曲線にする。

ア: 解答 5(垂直)
平行な2枚の導体の間を TEM 波として進ませるには、電界を板に垂直に向ける。このとき遮断が無く、板の間を自由空間と同じ位相速度で進む。
イ: 解答 6(cosθ)
板に沿って角 θ の方向へ進む波は、正面方向へは距離が cosθ 倍しか進まない。正面方向に見た位相速度は自由空間の cosθ 倍になる。
ウ: 解答 9(1/cosθ)
屈折率は自由空間の速さを媒質中の見かけの速さで割った値なので、1/cosθ になる。1 より大きいので、誘電体レンズと同じく遅らせるレンズになる。
エ: 解答 2(双曲線)
屈折率が1より大きいレンズで点波源の球面波を平面波へ直すには、波源側の面を双曲線にする。誘電体レンズの r=(n−1)l/(n cosθ−1) と同じ形である。
オ: 解答 3(1/2)
板の間隔が半波長以上あると、TEM 以外の高次モードも伝搬できてしまう。間隔を半波長より狭くしておけば、高次モードは遮断される。

ア〜オの解答は 5・6・9・2・3 である。

つまずきやすい点

  • 電界面金属レンズ(板を電界に平行にして位相速度を速める、n<1)と取り違えない。パスレングスレンズは電界を板に垂直にして通路を長くする、n>1 のレンズである。
  • n>1 のレンズの焦点側は双曲線、n<1 のレンズでは楕円になる。放物線は反射鏡の形である。