一陸技|無線工学B|過去問
令和5年7月期 第1回 A-12
要点(wavelane の要約): 回転放物面の反射鏡について、焦点から縁を見込む角と口径・焦点距離を結ぶ正接の式、口径と波長で書いた利得の真数、主ビームの半値幅が波長と口径それぞれにどう比例するかを組合せで答えさせる問題。角を全角で定義している点に注意が要る。
原文(公式問題文)
A-12 次の記述は、図に示すパラボラアンテナの特性について述べたものである。[ ]内に入れるべき字句の正しい組合せを下の番号から選べ。ただし、パラボラアンテナの開口直径を D〔m〕、開口角を θ〔°〕、焦点距離を f〔m〕、開口効率を η 及び波長を λ〔m〕とする。 (1) θ と D と f の関係は、[ A ]と表される。 (2) 絶対利得(真数)は、[ B ]と表される。 (3) 指向性の半値幅は、λ に[ C ]、D に[ D ]する。
〔図省略〕の位置 — wavelane による再現図(公式図版ではありません)。図の説明は引用の下にあります。
A B C D 1 tan(θ/4) = D/(4f) (πD/λ)² η 比例 反比例 2 tan(θ/4) = D/(4f) (πD/λ) η 比例 反比例 3 tan(θ/4) = D/(4f) (πD/λ)² η 反比例 比例 4 tan(θ/2) = D/(2f) (πD/λ)² η 反比例 比例 5 tan(θ/2) = D/(2f) (πD/λ) η 比例 反比例
〔図省略〕は Wavelane による編集注で、公式図版があった位置を示します。その位置には Wavelane が描いた再現図を差し込んでいます(公式図版ではありません)。図の説明は下の図カードにあります。
Wavelane が原図をもとに描いた模式図(公式図版ではありません)
出典: 令和5年7月期 第1回 第一級陸上無線技術士「無線工学B」(FB507)A-12(本試験問題)。公益財団法人日本無線協会
解かずに正答と解説を見る
正答: 1
要確認: この正答と解説は、公式解答表との機械的な照合は済んでいますが、人による照合はまだです。 公式と食い違って見えるときは、出典の解答PDFを優先し、サポートからお知らせください。
wavelane の解説(公式の解説ではありません)
開口角を全角 θ で定義すると、焦点から縁を見込む半角の関係は tan(θ/4)=D/(4f) になる。利得は開口効率×(πD/λ)²、半値幅は波長に比例し口径に反比例する。
- 空欄 A: tan(θ/4) = D/(4f)
- 焦点から縁を見込む半角を ψ とすると、放物面の性質から tan(ψ/2)=D/(4f) が成り立つ。図の θ は上下の縁を見込む全角なので ψ=θ/2 で、tan(θ/4)=D/(4f) となる。
- 空欄 B: (πD/λ)² η
- 利得は実効面積 η×πD²/4 に 4π/λ² を掛けた値なので、(πD/λ)² に開口効率を掛けた形になる。口径に比例する1乗の形ではない。
- 空欄 C: 比例
- 半値幅はおよそ 70λ/D 度で、波長が長いほどビームは広がる。
- 空欄 D: 反比例
- 同じ式で口径 D は分母にあるので、口径を大きくするほどビームは鋭くなる。
この組合せになっているのは選択肢 1 である。
つまずきやすい点
- FB701 A-12 は開口角を 2θ と置いていたので式は tan(θ/2)=r/(2f) だった。角を全角で置くか半角で置くかで式の見かけが変わる。
- 利得の式は (πD/λ) の2乗。面積に比例することを思い出せば1乗の選択肢は外せる。