一陸技|無線工学B|過去問
令和5年1月期 第1回 A-18
要点(wavelane の要約): アンテナ測定で送受間に取る距離について、半波長素子を300MHzで測るときに蓄えられる成分の影響を避ける距離の目安と、開口面アンテナどうしを比べて測るときの最小距離が2つの直径のどんな組合せに比例し、波長とどう関係するかを組合せで答えさせる問題。
原文(公式問題文)
A-18 次の記述は、アンテナの一般的な測定法について述べたものである。[ ]内に入れるべき字句の正しい組合せを下の番号から選べ。 (1) 半波長ダイポールアンテナの特性を 300〔MHz〕で測定するとき、誘導電界の影響を無視できるようにするために、送信用のアンテナから離さなければならない距離は、通常[ A ]以上である。 (2) パラボラアンテナの特性を比較法によって測定する場合、送信アンテナと受信アンテナ間の許容できる最小距離は、それぞれのアンテナの直径の[ B ]に比例し、波長に[ C ]する。 A B C 1 1〔m〕 和 比例 2 1〔m〕 和 反比例 3 1〔m〕 和の 2 乗 反比例 4 3〔m〕 和の 2 乗 反比例 5 3〔m〕 和の 2 乗 比例
出典: 令和5年1月期 第1回 第一級陸上無線技術士「無線工学B」(FB501)A-18(本試験問題)。公益財団法人日本無線協会
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正答: 4
要確認: この正答と解説は、公式解答表との機械的な照合は済んでいますが、人による照合はまだです。 公式と食い違って見えるときは、出典の解答PDFを優先し、サポートからお知らせください。
wavelane の解説(公式の解説ではありません)
誘導電界は距離の2乗で弱まるので、波長の数倍離せば放射電界に比べて無視できる。300 MHz では波長1 m なので目安は3 m である。開口面アンテナどうしの最小距離は、2つの直径の和の2乗に比例し、波長に反比例する。
- 空欄 A: 3〔m〕
- 300 MHz の波長は 300/300 = 1 m である。誘導電界と放射電界が等しくなるのは λ/(2π) 付近で、これを十分小さくするため通常は3波長程度、つまり3 m 以上離す。
- 空欄 B: 和の2乗
- 2つの開口の縁どうしと中心どうしの通路差は、直径の和の2乗を距離で割った形で近似できる。この差を許容値以下に抑えるので、距離は和の2乗に比例する。
- 空欄 C: 反比例
- 許される通路差は波長の何分の1という形で決まるので、波長が短いほど遠くまで離す必要があり、最小距離は波長に反比例する。
この組合せになっているのは選択肢 4 である。
つまずきやすい点
- 1波長(1 m)離せば足りると考えると選択肢1〜3へ流れる。誘導電界を無視するには波長の数倍が要る。
- 最小距離 2(D1+D2)²/λ を、遠方界の目安 2D²/λ と同じ形のまま波長に比例すると読み違えない。λ は分母にある。
理由から確かめる
- アンテナ・電波測定の基礎アンテナ利得の測定・最小測定距離 Rmin = 2D²/λ・近傍界・遠方界の領域・波長と周波数の関係(λ=300/f)
- アンテナ方式図鑑近傍界・遠方界の領域・波長と周波数の関係(λ=300/f)
- アンテナ利得波長と周波数の関係(λ=300/f)