一陸技|無線工学B|過去問
令和4年1月期 第2回 A-4
要点(wavelane の要約): 送受の特性が同じになる根拠、向かい合わせたアンテナ間の受信電力を求める式の名前、短い電流素子と半波長の素子の利得の倍率とデシベル値、素子を並べたときの指向性を5つ並べ、受信電力の式に別の原理の名前を当てた記述を選ばせる問題。
原文(公式問題文)
A-4 次の記述は、アンテナの利得と指向性及び受信電力について述べたものである。このうち誤っているものを下の番号から選べ。 1 受信アンテナの利得や指向性は、可逆の定理により、送信アンテナとして用いた場合と同じである。 2 自由空間中で送信アンテナに受信アンテナを対向させて電波を受信するときの受信電力は、バビネの定理により求めることができる。 3 微小ダイポールの絶対利得は、等方性アンテナの約 1.5 倍であり、約 1.76〔dB〕である。 4 半波長ダイポールアンテナの絶対利得は、等方性アンテナの約 1.64 倍であり、約 2.15〔dB〕である。 5 一般に同じアンテナを複数個並べたアンテナの指向性は、アンテナ単体の指向性に配列指向係数を掛けたものに等しい。
出典: 令和4年1月期 第2回 第一級陸上無線技術士「無線工学B」(FB402)A-4(本試験問題)。公益財団法人日本無線協会
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正答: 2
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wavelane の解説(公式の解説ではありません)
向かい合う送受信アンテナ間の受信電力を与えるのはフリスの伝達公式である。バビネの原理はスロットと板状アンテナの相補関係を述べるもので、受信電力の計算には使わない。
選択肢 1— 答えではない
正しい。可逆定理により、同じアンテナなら送信に使っても受信に使っても利得と指向性は変わらない。
選択肢 2◎ これが答え
誤っている。自由空間で対向する2つのアンテナ間の受信電力は、送信電力・両利得・波長と距離の比で表すフリスの伝達公式で求める。バビネの原理は相補的な構造(スロットと板)のインピーダンスの関係で、別の話である。
選択肢 3— 答えではない
正しい。微小ダイポールの絶対利得は 1.5 倍で、10log₁₀1.5≒1.76 dB である。
選択肢 4— 答えではない
正しい。半波長ダイポールの絶対利得は 1.64 倍で、デシベルに直すと約 2.15 dB になる。
選択肢 5— 答えではない
正しい。同じ素子を並べたアレーの指向性は、素子1個の指向性と配列で決まる係数の積になる(指向性の積の原理)。
正答は選択肢 2 である。
つまずきやすい点
- FB601 A-1 では同じ5つの記述のうち、微小ダイポールの利得を「相対利得」と書いた記述が誤りだった。この期は基準の呼び名が正しく、定理の名前がすり替えられている。
理由から確かめる
- アンテナ方式図鑑アンテナ利得・配列指向係数(アレーファクタ)・フリスの伝達公式・半波長ダイポールアンテナ・微小ダイポール・アンテナの可逆性
- アンテナの指向性パターンアンテナ利得・配列指向係数(アレーファクタ)・半波長ダイポールアンテナ・微小ダイポール
- アンテナ・電波測定の基礎アンテナ利得・フリスの伝達公式・微小ダイポール・アンテナの可逆性