一陸技|無線工学B|過去問
令和4年1月期 第1回 A-9
要点(wavelane の要約): 高い特性インピーダンスの平行二線と低い入力インピーダンスの素子を、並列の容量と直列の誘導性素子で整合させるとき、必要な容量を求めさせる計算問題。FB601 A-7・FB607 A-7 と同じ数値の再出題で、インピーダンスの比から素子の値を順に決める。
原文(公式問題文)
A-9 図に示す整合回路を用いて、特性インピーダンス Z0 が 730〔Ω〕の無損失の平行二線式給電線と入力インピーダンス Z が 73〔Ω〕の半波長ダイポールアンテナとを整合させるために必要な静電容量 C の値として、最も近いものを下の番号から選べ。ただし、周波数を 30/π〔MHz〕とする。 1 37〔pF〕 2 51〔pF〕 3 68〔pF〕 4 94〔pF〕 5 102〔pF〕
〔図省略〕の位置 — wavelane による再現図(公式図版ではありません)。図の説明は引用の下にあります。
〔図省略〕は Wavelane による編集注で、公式図版があった位置を示します。その位置には Wavelane が描いた再現図を差し込んでいます(公式図版ではありません)。図の説明は下の図カードにあります。
Wavelane が原図をもとに描いた模式図(公式図版ではありません)
出典: 令和4年1月期 第1回 第一級陸上無線技術士「無線工学B」(FB401)A-9(本試験問題)。公益財団法人日本無線協会
解かずに正答と解説を見る
正答: 3
要確認: この正答と解説は、公式解答表との機械的な照合は済んでいますが、人による照合はまだです。 公式と食い違って見えるときは、出典の解答PDFを優先し、サポートからお知らせください。
wavelane の解説(公式の解説ではありません)
並列の容量と直列の誘導性素子で、高い特性インピーダンスの線路を低い抵抗へ整合させる。抵抗の比からリアクタンスを決め、最後に容量へ直す。
- 手順1アンテナ側から見ると、73 Ω に2個の L の合計リアクタンス X が直列に入り、その全体に容量が並列につながる。並列にしたアドミタンスが 1/730 S の純コンダクタンスになれば整合する。実部の条件から X が決まる。
- 手順2虚部が打ち消し合う条件から、容量のサセプタンスが決まる。容量側のリアクタンスで書くと 243 Ω 程度になる。
- 手順3周波数が 30/π MHz なので角周波数はちょうど 6×10⁷ rad/s になる。これで割ると静電容量が出る。
求める値は 約 68 pF(選択肢3)。したがって正答は選択肢 3 である。
つまずきやすい点
- Q=√(730/73−1)=3 を先に出せば、容量側のリアクタンスは 730/3≈243 Ω、直列側は 73×3=219 Ω とすぐに書ける。
- 周波数に π が入っているのは ω をきれいな値にするためである。2π を掛けるのを忘れると3桁ずれる。