一陸技|無線工学B|過去問
令和4年1月期 第1回 A-4
要点(wavelane の要約): 垂直部が水平部より長く、合わせて4分の1波長になる逆L形の素子で、垂直部に沿った電流だけを積分して実効高を式で選ばせる問題。FB508 A-5 と寸法が入れ替わっており、積分の上端が変わるので正弦の値も変わる。
原文(公式問題文)
A-4 電波の波長を λ〔m〕としたとき、図に示す水平部の長さが λ/12〔m〕、垂直部の長さが λ/6〔m〕の逆 L 形アンテナの実効高 h を表す式として、正しいものを下の番号から選べ。ただし、大地は完全導体とし、アンテナ上の電流は、給電点で最大の正弦状分布とする。 1 h = √3λ/(2√2π)〔m〕 2 h = λ/(2√2π)〔m〕 3 h = λ/(2π)〔m〕 4 h = √3λ/(√2π)〔m〕 5 h = √3λ/(4π)〔m〕
〔図省略〕の位置 — wavelane による再現図(公式図版ではありません)。図の説明は引用の下にあります。
〔図省略〕は Wavelane による編集注で、公式図版があった位置を示します。その位置には Wavelane が描いた再現図を差し込んでいます(公式図版ではありません)。図の説明は下の図カードにあります。
Wavelane が原図をもとに描いた模式図(公式図版ではありません)
出典: 令和4年1月期 第1回 第一級陸上無線技術士「無線工学B」(FB401)A-4(本試験問題)。公益財団法人日本無線協会
解かずに正答と解説を見る
正答: 5
要確認: この正答と解説は、公式解答表との機械的な照合は済んでいますが、人による照合はまだです。 公式と食い違って見えるときは、出典の解答PDFを優先し、サポートからお知らせください。
wavelane の解説(公式の解説ではありません)
全長が1/4波長の逆L形では、給電点で最大・先端で零の余弦分布が素子全体にかかる。実効高に効くのは垂直部の電流だけなので、垂直部の長さまで積分して給電点の電流で割る。
- 手順1垂直部 λ/6 と水平部 λ/12 を足すと λ/4 になる。給電点から素子に沿って測った長さを z とすると、電流は給電点で最大、先端で零の余弦の形で書ける。
- 手順2大地に平行な水平部の電流は、完全導体の大地にできる影像の電流と向きが逆で打ち消し合う。大地から離れた方向へ電界を作るのは垂直部の電流だけである。
- 手順3垂直部の電流を積分して給電点の電流で割る。積分の上端は垂直部の長さ λ/6 である。
- 手順4正弦の値は √3/2 なので、実効高は √3 に波長を掛けて 4π で割った長さになる。
求める値は h = √3λ/(4π) m(選択肢5)。したがって正答は選択肢 5 である。
つまずきやすい点
- FB508 A-5 は垂直部と水平部の長さが逆(垂直部 λ/12)で、答えは λ/(4π) になる。図でどちらが垂直部かを必ず確かめる。
- 積分の上端を全長の λ/4 にすると、水平部の電流まで数えて λ/(2π) を選んでしまう。
- 電流分布を一様とみなして垂直部の長さ λ/6 をそのまま答えにする誤りもある。分布は上へ行くほど減る。