電波の基礎|深掘り編
実用アンテナの構造 — マイクロストリップ・双ループ・スキュー
アンテナの図鑑を一通り眺めたあと、実際の放送設備を見上げると戸惑うことになる。そこに並んでいるのは、教科書の絵にあった細長いダイポールでも大きなパラボラでもなく、基板のように平たい板であったり、輪を2つ縦に並べた妙な形であったり、鉄塔をぐるりと囲むように取り付けられた素子の群れであったりするからだ。この講座では、その3つ——方形マイクロストリップアンテナ、双ループアンテナ、そしてスキュー配置——を扱う。どれも見た目は図鑑の原器とかけ離れているが、中身は半波長ダイポールと反射板とアレーの組み替えでできていて、新しい物理はほとんど要らない。3章を通して問い続けるのは同じひとつのこと、「放射しているのは、この構造のどこなのか」である。平面アンテナでは放射板と地板に挟まれた電界ではなく周縁からはみ出した電界が、双ループでは輪の上に立つ2つの電流の腹が、その答えになる。試験では方式の名前と数値の向きを組み合わせで問う形が繰り返し出ており、構造を思い浮かべられれば暗記しなくても答えが決まる。
第1章 図鑑から実物へ — 放送設備に載っているアンテナ
深掘り編「アンテナの図鑑」では、微小ダイポールを原器として線状アンテナ・広帯域アンテナ・開口面アンテナ・アレーまでを並べた。あれは方式を体系づけて覚えるための地図で、試験でも中心的な範囲である。ただし地図には載っていない場所がある。実際の放送局や基地局に据えられているアンテナのうち、平たい板でできたもの、輪を組み合わせたもの、鉄塔を取り囲むように配置されたものは、図鑑のどの欄にも収まっていない。
この講座で扱うのは次の3方式である。第2章と第3章の方形マイクロストリップアンテナは、プリント基板と同じ作り方で量産できる平面アンテナで、携帯端末や衛星測位の受信機に広く入っている。第4章の双ループアンテナは、円形の素子を2つ縦に並べて反射板を背負わせたもので、地上デジタル放送の送信素子として使われている。第5章のスキュー配置は、アンテナそのものというより据えつけ方の工夫で、太い鉄塔に邪魔されずに全方位へ電波を配るための配置である。
3方式に共通する読み方をひとつ先に置いておく。どんなアンテナでも「電流が流れている場所」か「電界が空間へ開いている場所」のどちらかが放射源であり、それ以外の部分は電力を運んでいるだけである。給電線が電波を出さないのは、往きと還りの電流が近接して打ち消し合うからだった。逆にアンテナが電波を出すのは、その打ち消しが成立しない形になっているからだ。以下の3方式も、この観点で構造を眺めれば「どこが放射しているのか」が見えてくる。
第2章 方形マイクロストリップアンテナ — 放射しているのは縁だけ
構造から始める。地板と呼ばれる導体板の上に、波長に比べて十分に薄い誘電体の板を置き、その上へ長方形の導体(放射板)を平行に密着させる。これだけである。厚みは基板1枚ぶん、数ミリに満たないことも多く、機器の外装の内側へ貼り付けられる。給電は地板の裏側から同軸ケーブルを通して行い、内部導体を誘電体を貫いて放射板へ、外部導体を地板へつなぐ。同軸の外側が接続される相手は誘電体ではなく地板である——ここは試験で正面から問われる。
さて、この構造のどこが放射しているのか。素直に考えれば、放射板と地板の間の誘電体に生じている電界がいちばん強いのだから、そこが放射源に思える。ところがこれは違う。上下を導体板に挟まれた電界は、平行平板コンデンサの内部と同じで、外へ出ていくことができない。閉じ込められた電界は電力を蓄えるだけで、放射には寄与しないのである。
放射しているのは、放射板の縁からはみ出した電界である。有限の大きさの導体板の端では、電気力線が真下の地板へ向かうだけでなく、外側へ膨らんで回り込む。この縁のはみ出し(漏れ電界、フリンジング電界)だけが導体に挟まれておらず、空間へ開いている。マイクロストリップ線路では同じ漏れが「放射損」という厄介者だったが、アンテナではこれこそが目的の放射源になる。同じ構造でも、線路として使うか放射体として使うかで、漏れの評価が正反対になる。
縁の漏れ電界をそのまま扱うと計算が面倒なので、等価的な磁流という量に置き換える。これは境界面上の電界分布を、それと同じ電磁界を外側に作る仮想的な波源で代表させる操作で、置き換えたあとは「磁流が並んでいるアンテナ」として指向性を計算できる。量としては電圧の次元を持ち、単位は〔V〕である。電流〔A〕ではないので、記号 M を電流と読み違えないよう注意したい。
こうして放射板の4辺に磁流が並ぶが、放射に効くのはそのうち2辺だけである。共振している放射板の上では、電界は長さ方向の両端で最大かつ互いに逆向きになる。この2辺の磁流を空間で見ると、電界の向きが逆であることと辺の外向き法線が逆であることが打ち消し合って、結局どちらも同じ向きを向く。同じ向きの2本が足し合わされて放射する。一方、幅の側の2辺では、1本の辺の中で磁流の向きが半分ずつ逆になっており、辺どうしでも向かい合って打ち消し合う。結果として放射には寄与しない。
放射に効く磁流が2本に絞れたので、指向性も決まる。長さ方向に間隔をあけて並ぶ同相の波源2つ、というのは2素子アレーそのもので、間隔が半波長より狭いこともあって、放射板の真正面で完全に同相で足し合わされる。したがって最大放射方向は放射板の面に垂直な向き、つまり地板と反対側の法線方向になり、単一指向性を示す。地板が後ろを塞いでいるので、裏側へはほとんど出ない。
第3章 寸法と帯域 — 誘電体の中の波長で決まる
次は寸法である。放射板が共振するのは、その長さが誘電体内での波長のちょうど半分になったときである。ここで使う波長が自由空間の波長ではないところが要点で、誘電体の中では電波の進む速さが遅くなり、波長は比誘電率の平方根ぶんだけ短くなる。比誘電率4の基板なら波長は半分になり、したがって放射板も半分の寸法で共振する。平面アンテナが小さく作れるのは、この短縮のおかげである。
λ0[m]は自由空間の波長で、試験用の近似 λ0 = 300/f[MHz] で求める。λe[m]は誘電体内での波長で、比誘電率εrの平方根ぶんだけ短い。放射板の長さl[m]をλeの1/2にすると共振する。まとめるとl = 150/(f[MHz]×√εr)[m]となり、周波数と基板の比誘電率だけで寸法が決まる。
実際に数値を通してみる。周波数3000MHz、比誘電率4.0の基板を使う場合を考える。自由空間の波長は300を3000で割って0.100m。誘電体内の波長はこれを4.0の平方根、すなわち2.0で割って0.050m。放射板の長さはその半分で0.025m、つまり25mmとなる。同じ周波数の半波長ダイポールは0.050m必要だから、ちょうど半分の寸法に収まったことになる。
3000MHz・比誘電率4.0の場合の計算過程。自由空間波長0.100m、誘電体内波長0.050m、共振する放射板の長さ0.025m(25mm)。手順は「300を周波数で割る」「比誘電率の平方根で割る」「2で割る」の3段だけで、途中に単位の変換は入らない。
寸法が決まったところで、性能の話に移る。マイクロストリップアンテナの弱点は帯域が狭いことである。放射板と地板の間隔が波長に比べて極端に小さいため、内部に蓄えられるエネルギーに対して外へ放射されるエネルギーの割合が小さく、共振が鋭くなってしまう。共振が鋭いということは、設計周波数から少しずれただけで整合が崩れるということで、薄い基板では使える帯域は数パーセント程度にとどまる。
これを広げる方向は2つある。誘電体を厚くすることと、放射板の幅を広くすることである。厚くすれば蓄積されるエネルギーに対する放射の割合が上がり、幅を広げれば放射のしやすさそのものが増す。どちらも「共振を緩やかにする」向きに働き、結果として広帯域になる。素子が太いほど比帯域幅が広いという線状アンテナでの関係と、理屈は同じである。
最後に給電点の位置である。共振している放射板の上では、場所によって電圧と電流の比が変わる。長さ方向の端に近いほど電圧が高く電流が小さいので入力インピーダンスは高く、中央へ寄るほど低くなる。したがって給電線の特性インピーダンスに合わせたい値になる位置を選んで給電することになる。給電点を中央から少しずらした位置に取るのは、この整合のためである。
第2章・第3章の要点
- 放射しているのは放射板と地板に挟まれた電界ではなく、放射板の周縁の漏れ電界である
- 漏れ電界は等価磁流に置き換えて扱う。単位は〔V〕で、実在の磁荷の流れではない
- 放射に寄与するのは共振する長さの両端にあたる2辺だけで、幅の側の2辺は打ち消し合う
- 最大放射方向は放射板の面に垂直な向きで、単一指向性。偏波は共振する長さの向き
- 共振長は誘電体内の波長の1/2。自由空間の波長ではなく、比誘電率の平方根で短縮された波長を使う
- 誘電体を厚くしても放射板の幅を広くしても広帯域になる。ただし薄型化とは両立しない
- 入力インピーダンスは給電点の位置で変わる。端で高く、中央へ寄るほど低い
第4章 双ループアンテナ — 輪ひとつがダイポール2本
地上デジタル放送の送信塔に据えられている素子のひとつが、双ループアンテナである。名前のとおり2つの輪(ループ)を縦に並べ、その間を給電線で結び、背後に反射板を置いた構造をしている。輪の形をしているのに水平偏波を出し、しかも指向性はダイポールを4本並べたものと等価になる。この「輪がダイポールに化ける」ところが理解の山場である。
まずループ1個を見る。このループは、円周の長さがおよそ1波長になるように作られている。給電点から輪を左右に分ければ、それぞれが半波長ぶんの導体になるから、輪の上には半波長の導体2本と同じ定在波が立つ。電流が最大になる腹の位置は、給電点と、その真向かいにあたる対向点の2か所である。輪をたどる向きで見れば対向点の電流は逆符号だが、その位置では導体の向き自体も逆を向いているので、空間から見れば2つの電流は同じ方向に流れていることになる。
つまりループ1個は、直径ぶんだけ離れて並んだ同相の半波長ダイポール2本と同じように振る舞う。直径は円周を円周率で割った値だからおよそ0.32波長で、ちょうど素子を密に並べたアレーの間隔にあたる。これを2つ縦に重ねているので、双ループアンテナ全体では半波長ダイポール4本ぶんとして働く。ここに反射板が加わるので、指向性は反射板付き4ダイポールアンテナと等価になる。
次に反射板である。素子から後方へ出た電波は反射板で折り返して戻ってくるが、このとき素子と反射板の間隔を約4分の1波長にしておくと、往復で半波長ぶん、位相にして180度の遅れが生じる。さらに導体面での反射そのものが位相を180度反転させるので、合わせて360度、すなわち一周して元に戻る。反射してきた波は前方で直接波とぴったり同相になり、強め合う。後方へは打ち消されて出ていかない。
反射板と素子の間隔を波長の1/4にしたときの位相勘定。後方へ出た波は反射板まで行って戻る往復で1/2波長ぶん進み、位相が180度遅れる。これに導体面で反射するときの位相反転180度が加わって合計360度になり、前方では直接波と同相で強め合う。結果として垂直面内は単一指向性になる。
反射板がなければ、素子は前後どちらへも同じように放射するので、指向性は前後対称の8字形になる。反射板を置いた時点で後方成分は消え、単一指向性へ変わる。試験では「8字特性」と「単一指向性」が選択肢に並ぶが、問題文が反射板付きと断っているなら答えは単一指向性である。反射板の有無が指向性の形を決める、という対応で覚えておけばよい。
数値も一度通しておく。600MHzで設計するとすれば、波長は300を600で割って0.500mである。ループの円周は約1波長だから0.500m、その直径は円周率で割って約0.159m。反射板と素子の間隔は4分の1波長で0.125m、2つのループを結ぶ給電線の長さは約半波長で0.250mとなる。地上デジタル放送のUHF帯であればこの程度の寸法感で、人の手で扱える大きさに収まる。
第5章 スキュー配置 — 鉄塔をよけて水平面を円くする
最後は、アンテナそのものではなく据えつけ方の工夫である。放送用の送信アンテナは、原則として水平面内のどの方位にも同じように電波を配りたい。ところが鉄塔の幅が波長に比べて非常に大きいと、鉄塔そのものが電波を遮ってしまい、素子を1か所に付けただけでは反対側の方位へ届かない。すでに別のアンテナが場所を占めていて、望ましい位置に新しく取り付けられないという事情もある。この2つの場合に用いられるのがスキュー配置である。
やり方はこうである。単一指向性を持つ素子を複数個用意し、鉄塔の中心と同じ中心を持つ円の円周上に、対称になるよう配置する。素子が4個なら90度おきに置くことになる。各素子からは円の接線方向へ電波を放射させ、これらが空間で合成された結果として、水平面内でほぼ円形状の指向性が得られるようにする。1個ずつでは特定の方位しか照らせなくても、方位を分担させて重ね合わせれば全周を覆えるという発想である。
ここで効いてくるのが、素子を配置する円の半径である。素子は円周上のそれぞれ違う位置にあるから、遠方の同じ方位へ届くまでの距離にわずかな差(行路差)が生じる。行路差は円の半径に比例して大きくなるので、半径を連続的に変えていくと、方位ごとの強め合いと弱め合いの条件が一定の間隔で巡ってくる。したがって水平面内の指向性は、半径に対して不規則にではなく周期的に変化する。設計では、円形にいちばん近くなる半径を選ぶことになる。
水平面が円くなったとして、垂直面はどうか。放送では電波を空へ逃がしても仕方がないので、垂直面内では地上のサービスエリアへ向けて絞りたい。これは同じ素子を上下方向に複数段重ね、各段へ供給する電波の振幅と位相を調整することで作る。段数を増やせばビームは鋭くなり、位相に傾斜をつければビームを水平から少し下向きに傾けられる。振幅に重みをつければ、真下付近が無サービスになるのを防ぐこともできる。
なお、この配置に使う単一指向性の素子として、地上デジタル放送では第4章の双ループアンテナが用いられている例がある。反射板付きで単一指向性を持ち、水平偏波であるという性質が、そのまま円周配置の素子としての要件に合っているからだ。3方式のうち2つが、実際の設備の上ではこうして組み合わされていることになる。
第6章 3方式をどう覚えるか — 出題の型と次の一歩
この講座で扱った3方式は、いずれも「構造の名前と、性質の向き」を組み合わせて問う形式で出題される。計算はほとんど求められず、共振長の算出が唯一の数値問題らしい数値問題である。したがって暗記量は多くないのだが、選択肢が似た語で作られているため、構造を思い浮かべられないと取り違えやすい。逆に言えば、断面図や配置図を1枚描ければ、選択肢のほとんどはその場で判断できる。
覚え方の芯を3つに絞るなら、次のようになる。マイクロストリップアンテナは「放射しているのは縁だけ」。双ループアンテナは「円周1波長の輪はダイポール2本」。スキュー配置は「水平面は半径、垂直面は上下」。これらから、放射に寄与する磁流の組も、等価となるアンテナの本数も、半径を変えたときの振る舞いも導ける。数値の向き(厚いほど広帯域、広いほど広帯域)だけは別に覚える必要があるが、どちらも同じ向きに揃っているので負担は小さい。
次に進む教材との対応
- 折返しダイポール・反射板と影像・アレーの一般論 → 深掘り編「アンテナの図鑑」
- 実効比誘電率と線路上の波長、マイクロストリップ線路との違い → 深掘り編「給電線と整合」
- 素子指向性と配列指向係数の積、ビームの向きの操作 → シミュレータ /directivity
- 開口面積と利得の関係、開口効率 → シミュレータ /antenna-gain
- 等価磁流の背景にあるマクスウェル方程式と磁気単極子 → 深掘り編「マクスウェル方程式」
- 共振とQ、帯域幅の考え方 → 用語集「共振」
- 実際の出題で確かめる → 公式過去問演習 /exam/past
本試験での問われ方
以下は公益財団法人日本無線協会が公表した本試験問題です(英語の科目を除き、国家試験の受験など試験制度の意義に反しない範囲での利用は許諾を求める必要がないと公表されています)。原文は改変せずそのまま掲載し、独自の要約と「この講座で学べる範囲」を添えています。
令和6年7月期 一陸技「無線工学B」(FB607) A-13(本試験問題)
同じ問われ方まで練習できる範囲太い鉄塔の周りに単一指向性の素子を4個並べる方式について、合成した水平面の指向性の形、素子を置く円の半径を変えたときの変わり方、地上デジタル放送で使う素子の種類、垂直方向の指向性を作る並べ方を組合せで答えさせる問題。
A-13 次の記述は、スキューアンテナについて述べたものである。[ ]内に入れるべき字句の正しい組合せを下の番号から選べ。 (1) スキューアンテナは、鉄塔幅が波長に比べて非常に大きい場合や鉄塔に既に別のアンテナが設置されているため新たにその場所にアンテナを設置することが難しい場合などに用いられている。 (2) 単一指向性を持つアンテナ素子を複数個用いるもので、例えば、図に示すように、反射板付きダイポールアンテナ 4 個を中心が鉄塔の中心と同じ円の円周上に対称に配置するものがある。各アンテナから電波を円の接線方向に放射させ、これらの電波が合成されて水平面内でほぼ [ A ] の指向性が得られるようにしている。なお、水平面内の指向性は、アンテナ素子を配置した円の半径を変えると [ B ] に変化する。 (3) 地上デジタル放送用のアンテナを自立式鉄塔に設置する際に、アンテナ素子として、[ C ] アンテナを用いている例があり、この場合、必要な垂直方向の指向性を得るためには、複数のアンテナ素子を [ D ] に設置して電波の振幅や位相を調整している。 〔図省略〕 A B C D 1 8字形 不規則 双ループ 上下 2 8字形 周期的 パラボラ 同心円状 3 円形状 周期的 パラボラ 上下 4 円形状 不規則 パラボラ 同心円状 5 円形状 周期的 双ループ 上下
出典: 令和6年7月期 一陸技「無線工学B」(FB607) A-13(本試験問題) / 著作権: 公益財団法人日本無線協会 - この講座で学べる範囲
- スキューアンテナ、配列指向係数(アレーファクタ)、折返しダイポールアンテナ、フェーズドアレーアンテナ
令和6年7月期 一陸技「無線工学B」(FB607) B-3(本試験問題)
同じ問われ方まで練習できる範囲薄い基板の上に金属板を載せた平面アンテナについて、同軸の芯線と外導体をどこへつなぐか、周縁部の等価的な波源のうち放射に効く組、最大放射の向きの軸、そして基板の厚みと板の幅が帯域へ与える向きを語群から選ばせる問題。
B-3 次の記述は、図に示す方形のマイクロストリップアンテナについて述べたものである。[ ]内に入れるべき字句を下の番号から選べ。ただし、給電は、同軸給電とする。 (1) 図1に示すように、地板上に波長に比べて十分に薄い誘電体を置き、その上に放射板を平行に密着して置いた構造であり、放射板の中央から少しずらした位置で放射板と [ ア ] の間に給電する。 (2) 放射板と地板間にある誘電体に生ずる電界は、電波の放射には寄与しないが、放射板の周縁部に生ずる漏れ電界は電波の放射に寄与する。放射板の長さ l〔m〕を誘電体内での電波の波長 λe〔m〕の 1/2 にすると共振する。 図2に示すように磁流 M1〜M6〔V〕で表すと、磁流 [ イ ] は相加されて放射に寄与するが、他は互いに相殺されて放射には寄与しない。 アンテナの指向性は、放射板から [ ウ ] 軸の正の方向に最大放射方向がある単一指向性である。 (3) アンテナの入力インピーダンスは、放射板上の給電点の位置により変化する。また、その周波数特性は、厚さ h〔m〕が [ エ ] ほど、幅 w〔m〕が [ オ ] 広帯域となる。 〔図省略〕 1 誘電体 2 M2 と M6 3 Z 4 厚い 5 狭いほど 6 地板 7 M1 と M4 8 X 9 薄い 10 広いほど
出典: 令和6年7月期 一陸技「無線工学B」(FB607) B-3(本試験問題) / 著作権: 公益財団法人日本無線協会 - 対応する記述
- ア〜オの5記述のうち5記述
- この講座で学べる範囲
- マイクロストリップアンテナ、共振、比誘電率、アンテナの帯域幅・比帯域幅、入力インピーダンス
令和7年1月期 一陸技「無線工学B」(FB701) A-10(本試験問題)
同じ問われ方まで練習できる範囲輪を2つ並べて反射板を添えた放送用アンテナについて、輪1周の長さが波長の何倍か、等価とみなせる素子の並び、そして反射板を付けたときの垂直面内の指向性の形を組合せで答えさせる問題。
A-10 次の記述は、図に示す反射板付きの水平偏波用双ループアンテナについて述べたものである。[ ]内に入れるべき字句の正しい組合せを下の番号から選べ。ただし、二つのループアンテナ間の給電線の長さは約 0.5 波長で、反射板とアンテナ素子の間隔は約 0.25 波長とする。 (1) 二つのループアンテナの円周の長さは、それぞれ約 [ A ] 波長である。 (2) 指向性は、[ B ] と等価であり、垂直面内で [ C ] となる。 〔図省略〕 A B C 1 0.32 スーパターンスタイルアンテナ 8字特性 2 0.32 反射板付き 4 ダイポールアンテナ 単一指向性 3 1 スーパターンスタイルアンテナ 8字特性 4 1 反射板付き 4 ダイポールアンテナ 単一指向性 5 1 スーパターンスタイルアンテナ 単一指向性
出典: 令和7年1月期 一陸技「無線工学B」(FB701) A-10(本試験問題) / 著作権: 公益財団法人日本無線協会 - この講座で学べる範囲
- 双ループアンテナ、平面反射板(無給電アンテナ)、半波長ダイポールアンテナ、波長と周波数の関係(λ=300/f)
第5章の合成指向性を決める素子指向性 × 配列指向係数は指向性パターンの教材で、第3章で触れた開口面積と利得の関係はアンテナ利得の教材で、折返しダイポール・平面反射板・アレーの一般論は深掘り編「アンテナの図鑑」で、それぞれ確かめられます。
素子を並べると指向性がどう変わるかを、動かして確かめる
第5章のスキュー配置は、単一指向性の素子を並べて合成指向性を作る話だった。素子の数と間隔、位相差を動かすと主ビームがどう振れ、どこにヌルができるかは、指向性パターンの教材でそのまま確かめられる。半径や段数を変えたときの振る舞いが腑に落ちるはずである。