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wavelane

一陸技|無線工学B|過去問

令和4年1月期 第1回 A-2

要点(wavelane の要約): 軸上に同じアンテナを2つ並べ、片方へ同位相で何倍かの電流を流したときの遠方の合成電界を、行路差による位相の因子、合成の括弧の中身、配列の指向性を表す仮想的な放射源の3点から組合せで答えさせる問題。角を軸から測ることから余弦が入る。

FB401 A-25点(1問1採点)

原文(公式問題文)

A-2 次の記述は、指向性の積の原理(指向性相乗の理)について述べたものである。[ ]内に入れるべき字句の正しい組合せを下の番号から選べ。ただし、位相定数を β〔rad/m〕、電界強度の単位表示のための係数を A〔V〕とし、図に示すように原点 O に置かれたアンテナ a により電波が z 軸と角度 θ〔rad〕をなす方向へ放射されたとき、a から距離 d〔m〕の十分遠方の点における電界強度 E1 は、a の指向性係数を D とすれば、次式で表されるものとする。なお、同じ記号の[ ]内には、同じ字句が入るものとする。  E1 ≒ A (e^(-jβd)/d) D〔V/m〕 (1) a と同一のアンテナ b を z 軸上の原点から l〔m〕離れた点Qに置き、a の電流の M 倍の電流を同位相で流したとき、十分遠方の点における電界強度 E2 は、次式で表される。  E2 ≒ A (e^(-jβd)/d) DKM〔V/m〕  ここで、K は定数で、K = [ A ] で表される。 (2) a、b、二つのアンテナによる十分遠方の点における合成電界強度 E は、次式で表される。  E = E1 + E2 ≒ A (e^(-jβd)/d) D × ([ B ])〔V/m〕  ここで、[ B ] は点 O に[ C ]を置き、電流がその M 倍の[ C ]を点Qに置いたときの合成指向性を表す。 (3) 上式より、指向性が相似な複数のアンテナを配列したときの合成指向性は、アンテナ素子の指向性と[ C ]の配列の指向性との積で表されることが分かる。   A      B     C 1 e^(jβl cos θ) 1 + K√M 無指向性点放射源 2 e^(jβl cos θ) 1 + KM  無指向性点放射源 3 e^(jβl tan θ) 1 + KM  半波長ダイポールアンテナ 4 e^(jβl sin θ) 1 + K√M 半波長ダイポールアンテナ 5 e^(jβl sin θ) 1 + KM  半波長ダイポールアンテナ

〔図省略〕の位置 — wavelane による再現図(公式図版ではありません)。図の説明は引用の下にあります。

〔図省略〕は Wavelane による編集注で、公式図版があった位置を示します。その位置には Wavelane が描いた再現図を差し込んでいます(公式図版ではありません)。図の説明は下の図カードにあります。

Wavelane が原図をもとに描いた模式図(公式図版ではありません)

図の説明(Wavelane 独自・原文には含まれません): 指向性の積の原理の幾何。原点Oにアンテナa、z軸上でOから距離lだけ上の点Qにアンテナbがある。両方から同じ向きへ伸びる2本の平行な放射方向がz軸となす角がθで、aから観測点までの距離がdである。y軸は右向き、x軸は手前向きに描かれている。

出典: 令和4年1月期 第1回 第一級陸上無線技術士「無線工学B」(FB401)A-2(本試験問題)。公益財団法人日本無線協会

正しい組合せの番号を1つ選ぶ(番号は上の原文の選択肢に対応します)
解かずに正答と解説を見る

正答: 2

要確認: この正答と解説は、公式解答表との機械的な照合は済んでいますが、人による照合はまだです。 公式と食い違って見えるときは、出典の解答PDFを優先し、サポートからお知らせください。

wavelane の解説(公式の解説ではありません)

軸上で距離 l だけ離れた2つ目のアンテナは、観測方向から見て l cos θ だけ手前にあるので位相が進む。合成は素子1つの指向性と、点放射源2つの配列の指向性の積になる。

空欄 A: e^(jβl cos θ)
図の θ は z 軸から測った角である。点Qのアンテナから遠方の点までの距離は、原点からより l cos θ だけ短いので、位相はその分だけ進み、因子は e^(jβl cos θ) になる。正弦にすると角を地面側から測ったことになってしまう。
空欄 B: 1 + KM
E1 と E2 は共通の因子 A(e^(−jβd)/d)D を持つので、それをくくり出すと括弧の中には1と KM が残る。電流の比 M は電界にそのまま掛かるので、平方根は付かない。
空欄 C: 無指向性点放射源
括弧の中は素子の指向性 D を含まないので、どの方向にも同じ強さで放射する点状の波源を2つ並べたときの指向性を表している。素子の形によらない配列だけの性質である。

この組合せになっているのは選択肢 2 である。

つまずきやすい点

  • 電力ではなく電界を足しているので、電流比 M は平方根を取らずに掛かる。
  • 角をどこから測っているかを図で確かめる。z 軸から測るなら余弦、z 軸に直角な面から測るなら正弦になる。