一陸技|無線工学B|過去問
令和3年7月期 第2回 A-15
要点(wavelane の要約): 地面に沿って進む波が遠くまで届く周波数の向き、見通し外へ届く散乱波の原因、気温の逆転で生じる閉じ込め伝搬で屈折率が変わる向きを組合せで答えさせる問題。FB607 A-16 と同じ題材だが、空欄の置き方が違う。
原文(公式問題文)
A-15 次の記述は、電波の伝わり方について述べたものである。[ ]内に入れるべき字句の正しい組合せを下の番号から選べ。 (1) 地表波は、地表面に沿って伝搬する波で、周波数が[ A ]ほど、また、大地の導電率が大きいほど遠くまで伝搬する。 (2) 対流圏散乱波は、対流圏内の[ B ]によって生ずる波で、見通し外遠距離通信に利用することができる。 (3) ラジオダクト波は、対流圏内の気温逆転現象などによって屈折率が[ C ]に変化することによって生ずる波で、あたかも導波管内を伝わる波のように見通し外の遠距離まで伝わる。 A B C 1 低い 屈折率のゆらぎ 高さ方向 2 低い 屈折率のゆらぎ 水平方向 3 低い 酸素量の変動 水平方向 4 高い 屈折率のゆらぎ 水平方向 5 高い 酸素量の変動 高さ方向
出典: 令和3年7月期 第2回 第一級陸上無線技術士「無線工学B」(FB308)A-15(本試験問題)。公益財団法人日本無線協会
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正答: 1
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wavelane の解説(公式の解説ではありません)
地表波は周波数が低く大地がよく電気を通すほど遠くまで届く。対流圏散乱は屈折率の細かなゆらぎ、ラジオダクトは屈折率の高さ方向の変わり方の異常で起きる。
- 空欄 A: 低い
- 地表波は大地に電流を流しながら進むので、周波数が高いほど大地での損失が増えて急に弱まる。長波・中波の放送が昼間も遠くへ届くのはこのためである。
- 空欄 B: 屈折率のゆらぎ
- 大気の乱れで屈折率が細かくゆらぐ領域が二次的な波源のように働き、電波を四方へ散らす。その一部が見通し外の受信点へ届く。酸素の量は吸収には関わるが、散乱の原因ではない。
- 空欄 C: 高さ方向
- 気温の逆転層では、高さに対する屈折率の減り方が普段より急になる。電波は下へ強く曲げられて層の中へ閉じ込められる。水平方向の変化ではダクトはできない。
この組合せになっているのは選択肢 1 である。
つまずきやすい点
- 地表波は低い周波数ほど遠くまで届く。高い周波数ほど届くとした組はここで外せる。
- ダクトは層構造による閉じ込め、散乱は乱れによるばらまきである。どちらも見通し外へ届くが原因が違う。
理由から確かめる
- 伝搬の特論導電率・地表波・ラジオダクト・屈折率・対流圏散乱波
- 電波の見通し距離屈折率
- 電離層伝搬(MUF・跳躍距離)屈折率