一陸技|無線工学B|過去問
令和3年7月期 第2回 A-13
要点(wavelane の要約): 縦に多段に重ねた半波長素子の励振、スリーブ形の利得、グレゴリアン形の副反射鏡の曲面、二線式折返し素子の受信開放電圧、ブラウン形の素子と地線の長さと接続を5つ並べ、誤った記述を選ばせる問題。
原文(公式問題文)
A-13 次の記述は、各種アンテナの特徴などについて述べたものである。このうち誤っているものを下の番号から選べ。 1 半波長ダイポールアンテナを垂直方向の一直線上に等間隔に多段接続した構造のコーリニアアレーアンテナは、隣り合う各放射素子を互いに同振幅、同位相で励振する。 2 スリーブアンテナの利得は、半波長ダイポールアンテナとほぼ同じである。 3 グレゴリアンアンテナの副反射鏡は、回転双曲面である。 4 素子の太さが同じ二線式折返し半波長ダイポールアンテナの受信開放電圧は、同じ太さの半波長ダイポールアンテナの受信開放電圧の約 2 倍である。 5 ブラウンアンテナの放射素子と地線の長さは共に約 1/4 波長であり、地線は同軸給電線の外部導体と接続されている。
出典: 令和3年7月期 第2回 第一級陸上無線技術士「無線工学B」(FB308)A-13(本試験問題)。公益財団法人日本無線協会
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正答: 3
要確認: この正答と解説は、公式解答表との機械的な照合は済んでいますが、人による照合はまだです。 公式と食い違って見えるときは、出典の解答PDFを優先し、サポートからお知らせください。
wavelane の解説(公式の解説ではありません)
カセグレン形の副反射鏡は回転双曲面、グレゴリアン形の副反射鏡は回転楕円面である。この2つを入れ替えた記述が誤りである。
選択肢 1— 答えではない
正しい。縦一列に並べた半波長素子をすべて同じ振幅・同じ位相で励振すると、水平方向で各素子の電界がそろって強め合い、垂直面内のビームが絞られる。
選択肢 2— 答えではない
正しい。同軸の外部導体を約1/4波長折り返したスリーブと内部導体の延長が、全体で半波長ダイポールのように働くので、利得もほぼ同じになる。
選択肢 3◎ これが答え
誤っている。グレゴリアン形は、主反射鏡の焦点の外側に凹面の副反射鏡を置く方式で、その曲面は回転楕円面である。回転双曲面の副反射鏡を焦点の内側に置くのはカセグレン形である。
選択肢 4— 答えではない
正しい。二線式の折返し素子は実効長が通常の半波長ダイポールの2倍になるので、同じ電界の中で開放電圧も約2倍になる。入力インピーダンスは約4倍の約300 Ω になる。
選択肢 5— 答えではない
正しい。ブラウンアンテナは約1/4波長の垂直素子と、同じ長さの地線数本からなり、地線は同軸の外部導体へつながって疑似的な大地の役をする。
正答は選択肢 3 である。
つまずきやすい点
- 副反射鏡の形は、カセグレン=双曲面(凸)、グレゴリアン=楕円面(凹)。名前の頭文字ではなく、焦点の内側か外側かで覚える。
- 折返し素子で2倍になるのは開放電圧と実効長、4倍になるのは入力インピーダンスである。