一陸技|無線工学B|過去問
令和3年7月期 第1回 A-4
要点(wavelane の要約): 2本線の折返し半波長ダイポールで受けたときの受信機端子の電圧から、整合時には誘起電圧の半分が端子に現れることと、折返し形の実効長が普通の半波長ダイポールの2倍になることを使って到来電界を逆算する計算問題。FB801 A-5 と同型で、周波数と端子電圧だけが違う。
原文(公式問題文)
A-4 周波数が 150〔MHz〕の電波を素子の太さが等しい二線式折返し半波長ダイポールアンテナで受信したとき、図に示す等価回路のようにアンテナに接続された受信機の入力端子 ab 間における電圧が 3〔mV〕であった。このときの受信電界強度の値として、最も近いものを下の番号から選べ。ただし、アンテナと受信機の入力回路は整合がとれ、かつアンテナ及び給電線の損失はないものとする。また、アンテナの最大感度の方向は到来電波の方向と一致しているものとする。
〔図省略〕の位置 — wavelane による再現図(公式図版ではありません)。図の説明は引用の下にあります。
1 4.7〔mV/m〕 2 6.9〔mV/m〕 3 7.5〔mV/m〕 4 9.4〔mV/m〕 5 12.4〔mV/m〕
〔図省略〕は Wavelane による編集注で、公式図版があった位置を示します。その位置には Wavelane が描いた再現図を差し込んでいます(公式図版ではありません)。図の説明は下の図カードにあります。
Wavelane が原図をもとに描いた模式図(公式図版ではありません)
出典: 令和3年7月期 第1回 第一級陸上無線技術士「無線工学B」(FB307)A-4(本試験問題)。公益財団法人日本無線協会
解かずに正答と解説を見る
正答: 1
要確認: この正答と解説は、公式解答表との機械的な照合は済んでいますが、人による照合はまだです。 公式と食い違って見えるときは、出典の解答PDFを優先し、サポートからお知らせください。
wavelane の解説(公式の解説ではありません)
整合しているとき受信機端子には誘起電圧の半分が現れる。2本線の折返し形は実効長が λ/π の2倍なので、誘起電圧を実効長で割れば到来電界が出る。
- 手順1150 MHz の波長を出す。
- 手順2素子の太さが等しい2本線の折返し半波長ダイポールは、実効長が普通の半波長ダイポール λ/π の2倍になる。
- 手順3整合時は r と R が等しく、端子電圧は誘起電圧の半分である。よって誘起電圧は 6 mV になる。
- 手順4誘起電圧 = 実効長 × 電界強度 から、電界強度は約 4.7 mV/m になる。
求める値は 4.7 mV/m(選択肢1)。したがって正答は選択肢 1 である。
つまずきやすい点
- 端子電圧をそのまま誘起電圧とすると 2.4 mV/m になり、選択肢に無い値になる。整合時は半分しか端子に出ない。
- 折返し形の実効長を普通の半波長ダイポールと同じ λ/π にすると 9.4 mV/m になり、選択肢4を選んでしまう。