一陸技|無線工学B|過去問
令和元年7月期 A-4
要点(wavelane の要約): 整合のとれた受信機の端子電圧から、2本の素子を折り返した半波長アンテナの誘起電圧をさかのぼり、実効長で割って到来した電波の強さを逆算させる計算問題。
原文(公式問題文)
A-4 周波数が 60〔MHz〕の電波を素子の太さが等しい二線式折返し半波長ダイポールアンテナで受信したとき、図に示す等価回路のようにアンテナに接続された受信機の入力端子 ab 間における電圧が 6〔mV〕であった。このときの受信電界強度の値として、最も近いものを下の番号から選べ。ただし、アンテナと受信機の入力回路は整合がとれ、かつアンテナ及び給電線の損失はないものとする。また、アンテナの最大感度の方向は到来電波の方向と一致しているものとする。 1 9.2〔mV/m〕 2 7.0〔mV/m〕 3 5.9〔mV/m〕 4 4.5〔mV/m〕 5 3.8〔mV/m〕
〔図省略〕の位置 — wavelane による再現図(公式図版ではありません)。図の説明は引用の下にあります。
〔図省略〕は Wavelane による編集注で、公式図版があった位置を示します。その位置には Wavelane が描いた再現図を差し込んでいます(公式図版ではありません)。図の説明は下の図カードにあります。
Wavelane が原図をもとに描いた模式図(公式図版ではありません)
出典: 令和元年7月期 第一級陸上無線技術士「無線工学B」(FB107)A-4(本試験問題)。公益財団法人日本無線協会
解かずに正答と解説を見る
正答: 5
要確認: この正答と解説は、公式解答表との機械的な照合は済んでいますが、人による照合はまだです。 公式と食い違って見えるときは、出典の解答PDFを優先し、サポートからお知らせください。
wavelane の解説(公式の解説ではありません)
整合した受信機の端子電圧から、二線式折返し半波長ダイポールの実効長をさかのぼって到来電界を求める。2倍する箇所が2つある。
- 手順1波長を出す。半波長ダイポール単体の実効長は λ/π で、二線式折返しは素子2本ぶんが働くのでその2倍になる。
- 手順2アンテナと受信機の入力回路が整合しているとき、受信機の端子に現れるのは誘起電圧の半分である。端子電圧が 6 mV なので誘起電圧はその2倍になる。
- 手順3誘起電圧を実効長で割ると、到来した電波の電界強度が出る。
求める値は 3.8 mV/m(選択肢5)。したがって正答は選択肢 5 である。
つまずきやすい点
- 整合時に端子へ出るのは誘起電圧の半分である。この2倍を忘れると 1.9 mV/m になる。
- 二線式折返しダイポールで2倍になるのは実効長で、入力インピーダンスは4倍(約292 Ω)になる。実効長を単体の λ/π のままにすると 7.5 mV/m 前後になり、選択肢の上のほうへ引き寄せられる。