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wavelane

一陸技|無線工学B|過去問

平成31年1月期 B-1

要点(wavelane の要約): 損失の無い平行2線の電圧と電流の式から、線路の長さが4分の1波長・半波長・波長の整数倍のときの入力インピーダンスと、終端を開放・短絡したときの入力インピーダンスを、記述ごとに正誤で答えさせる問題。

FB101 B-15点(ア〜オ 各1点)

原文(公式問題文)

B-1 次の記述は、図に示すように、無損失の平行二線式給電線の終端から l〔m〕の距離にある入力端から負荷側を見たインピーダンス Z〔Ω〕について述べたものである。このうち正しいものを 1、誤っているものを 2 として解答せよ。ただし、終端における電圧を Vr〔V〕、電流を Ir〔A〕、負荷インピーダンスを Zr〔Ω〕とし、無損失の平行二線式給電線の特性インピーダンスを Z0〔Ω〕、位相定数を β〔rad/m〕、波長を λ〔m〕とすれば、入力端における電圧 V と電流 I は、次式で表されるものとする。  V = Vr cos βl + jZ0Ir sin βl〔V〕  I = Ir cos βl + j(Vr/Z0) sin βl〔A〕 ア l = λ/4 のとき、Z は Z0²/Zr と等しい。 イ l = λ/2 のとき、Z は Zr と等しい。 ウ 周波数が 30〔MHz〕で l = 40〔m〕のとき、Z は Zr と等しい。 エ Zr = ∞(終端開放)のとき、Z は jZ0 tan βl と表される。 オ Zr = 0(終端短絡)のとき、Z は -jZ0 cot βl と表される。

〔図省略〕の位置 — wavelane による再現図(公式図版ではありません)。図の説明は引用の下にあります。

〔図省略〕は Wavelane による編集注で、公式図版があった位置を示します。その位置には Wavelane が描いた再現図を差し込んでいます(公式図版ではありません)。図の説明は下の図カードにあります。

Wavelane が原図をもとに描いた模式図(公式図版ではありません)

図の説明(Wavelane 独自・原文には含まれません): 平行二線式給電線の回路。左の入力端に電圧 V と線路へ流れ込む電流 I があり、入力端から負荷側を見たインピーダンスが Z である。線路の特性インピーダンスは Z0 で、入力端から右端の終端までの長さが l、終端には負荷インピーダンス Zr がつながり、その電流が Ir、電圧が Vr である。

出典: 平成31年1月期 第一級陸上無線技術士「無線工学B」(FB101)B-1(本試験問題)。公益財団法人日本無線協会

ア〜オそれぞれについて、正しいものを1・誤っているものを2として選ぶ
ア
イ
ウ
エ
オ
解かずに正答と解説を見る

正答: ア 1/イ 1/ウ 1/エ 2/オ 2

要確認: この正答と解説は、公式解答表との機械的な照合は済んでいますが、人による照合はまだです。 公式と食い違って見えるときは、出典の解答PDFを優先し、サポートからお知らせください。

wavelane の解説(公式の解説ではありません)

線路上の電圧と電流の式を割って入力インピーダンスを出し、線路の長さや終端の状態ごとに正誤を答える。開放なら余接、短絡なら正接という対応が分かれ目になる。

ア: 解答 1(正しい)
正しい。βl = π/2 では余弦が0、正弦が1になるので、Z = jZ0Ir/(jVr/Z0) = Z0²Ir/Vr = Z0²/Zr となる。1/4波長の線路がインピーダンスを反転させる性質である。
イ: 解答 1(正しい)
正しい。βl = π では余弦が −1、正弦が0になるので、Z = −Vr/(−Ir) = Zr となる。半波長ごとに同じインピーダンスが繰り返される。
ウ: 解答 1(正しい)
正しい。30 MHz の波長は 10 m なので、40 m は波長のちょうど4倍(半波長の8倍)にあたる。半波長の整数倍なので入力端からは負荷そのものが見える。
エ: 解答 2(誤っている)
誤っている。終端を開放すると電流 Ir が0になり、Z = Vr cosβl/(j(Vr/Z0)sinβl) = −jZ0 cotβl となる。記述の jZ0 tanβl は短絡したときの形である。
オ: 解答 2(誤っている)
誤っている。終端を短絡すると電圧 Vr が0になり、Z = jZ0Ir sinβl/(Ir cosβl) = jZ0 tanβl となる。記述の −jZ0 cotβl は開放したときの形である。

ア〜オの解答は 1・1・1・2・2 である。

つまずきやすい点

  • エとオは開放と短絡の式を入れ替えてある。短絡で長さが0なら Z も0になるはずなので、tanβl(l=0 で0)が短絡、と検算できる。
  • ウは周波数と長さから波長の何倍かを数えるだけでよい。半波長の整数倍なら、負荷の値によらず Z = Zr になる。
  • 給電線と整合回路特性インピーダンス・入力インピーダンス・1/4波長整合回路・短絡給電線(短絡スタブ)の入力インピーダンス・給電線・伝送線路・波長と周波数の関係(λ=300/f)
  • VSWR・反射係数特性インピーダンス・入力インピーダンス・1/4波長整合回路・給電線・伝送線路
  • アンテナ方式図鑑入力インピーダンス・給電線・伝送線路・波長と周波数の関係(λ=300/f)