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wavelane

一陸技|無線工学B|過去問

平成31年1月期 A-20

要点(wavelane の要約): 電波暗室の壁に貼る吸収材について、誘電性の材料で表面をとがらせる目的、誘電率の違う層を重ねる目的、磁性の材料を使う吸収材が向く周波数の高低を組合せで答えさせる問題。

FB101 A-205点(1問1採点)

原文(公式問題文)

A-20 次の記述は、電波暗室で用いられる電波吸収体の特性について述べたものである。[ ]内に入れるべき字句の正しい組合せを下の番号から選べ。 (1) 誘電材料による電波吸収体は、誘電材料に主に黒鉛粉末の損失材料を混入したり、表面に塗布したものである。自由空間との [ A ] のために、図 1 に示すように表面をテーパ形状にしたり、図 2 に示すように種々の誘電率の材料を層状に重ねて [ B ] 特性にしたりしている。層状の電波吸収体の設計にあたっては、反射係数をできるだけ小さくするように、材料、使用周波数、誘電率などを考慮して各層の厚さを決めている。 (2) 磁性材料による電波吸収体には、焼結フェライトや焼結フェライトを粉末にしてゴムなどと混合させたものがある。その使用周波数は、通常、誘電材料による電波吸収体の使用周波数より [ C ]。

〔図省略〕の位置 — wavelane による再現図(公式図版ではありません)。図の説明は引用の下にあります。

A   B    C 1 遮断  狭帯域  高い 2 遮断  広帯域  低い 3 整合  広帯域  低い 4 整合  狭帯域  高い 5 整合  広帯域  高い

〔図省略〕は Wavelane による編集注で、公式図版があった位置を示します。その位置には Wavelane が描いた再現図を差し込んでいます(公式図版ではありません)。図の説明は下の図カードにあります。

Wavelane が原図をもとに描いた模式図(公式図版ではありません)

図の説明(Wavelane 独自・原文には含まれません): 誘電材料による電波吸収体の2つの形。図1は右側の導体板の前に置いた吸収材で、電波が来る左側の表面がのこぎりの歯のようなくさび形(テーパ形状)にとがっている。図2は導体板の前に性質の異なる材料が3層に重なった吸収材で、導体板に近い層ほど損失材料を多く含むように描かれている。

出典: 平成31年1月期 第一級陸上無線技術士「無線工学B」(FB101)A-20(本試験問題)。公益財団法人日本無線協会

正しい組合せの番号を1つ選ぶ(番号は上の原文の選択肢に対応します)
解かずに正答と解説を見る

正答: 3

要確認: この正答と解説は、公式解答表との機械的な照合は済んでいますが、人による照合はまだです。 公式と食い違って見えるときは、出典の解答PDFを優先し、サポートからお知らせください。

wavelane の解説(公式の解説ではありません)

誘電材料の吸収体は、表面をとがらせたり誘電率の違う層を重ねたりして自由空間からなめらかに整合させ、広い周波数で反射を抑える。フェライトの吸収体はそれより低い周波数で使う。

空欄 A: 整合
表面がいきなり平らだと、空気と材料の境目でインピーダンスが急に変わって反射が起きる。とがった形にすると先端から奥へ材料の割合が少しずつ増え、インピーダンスがなめらかに変わるので、自由空間との整合がとれる。遮断は電波を通さない意味で、吸収させる目的に合わない。
空欄 B: 広帯域
性質の違う層を重ねると、ある周波数で1つの層が整合しきれなくても別の層が受け持つので、反射が小さい周波数の範囲が広がる。
空欄 C: 低い
焼結フェライトは磁性による損失で電波を吸収し、薄くても VHF から UHF のような比較的低い周波数でよく効く。誘電材料の吸収体は、くさびの長さを波長に見合うだけとる必要があるので、高い周波数ほど作りやすい。

この組合せになっているのは選択肢 3 である。

つまずきやすい点

  • A の「整合」は反射を減らすための言葉で、吸収体の設計では反射係数を小さくすることと同じ意味になる。
  • フェライトは薄くて低い周波数に強い、くさび形の誘電材料は高い周波数に強い、と組み合わせで覚える。