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wavelane

一陸技|無線工学B|過去問

平成31年1月期 A-13

要点(wavelane の要約): 素子ごとの移相器で主ビームを振る平面配列について、位相をnビットで刻むときの最大の量子化誤差、その誤差が開口に周期的に現れたときに出てくる不要な放射、それを減らすためのビット数の増減を組合せで答えさせる問題。

FB101 A-135点(1問1採点)

原文(公式問題文)

A-13 次の記述は、図に示す位相走査のフェーズドアレーアンテナについて述べたものである。[ ]内に入れるべき字句の正しい組合せを下の番号から選べ。 (1) 平面上に複数の放射素子を並べて固定し、それぞれにデジタル移相器を設けて給電電流の位相を変化させて電波を放射し、放射された電波を合成した主ビームが空間のある範囲内の任意の方向に向くように制御されたアンテナである。デジタル移相器は、0 から 2π までの位相角を 2^n (n = 1,2,・・・) 分の 1 に等分割しているので、最小設定可能な位相角は 2π/2^n〔rad〕となり、励振位相は、最大 [ A ]〔rad〕の量子化位相誤差を生ずることになる。 (2) この量子化位相誤差がアンテナの開口分布に周期的に生ずると、比較的高いレベルの [ B ] が生じ、これを低減するには、デジタル移相器のビット数をできるだけ [ C ] する。

〔図省略〕の位置 — wavelane による再現図(公式図版ではありません)。図の説明は引用の下にあります。

A      B       C 1 π/2^(n+1)  サイドローブ  多く 2 π/2^(n+1)  バックローブ  少なく 3 π/2^(n+1)  バックローブ  多く 4 π/2^n     サイドローブ  多く 5 π/2^n     バックローブ  少なく

〔図省略〕は Wavelane による編集注で、公式図版があった位置を示します。その位置には Wavelane が描いた再現図を差し込んでいます(公式図版ではありません)。図の説明は下の図カードにあります。

Wavelane が原図をもとに描いた模式図(公式図版ではありません)

図の説明(Wavelane 独自・原文には含まれません): 空間給電形フェーズドアレーアンテナ。左の1次放射器から放射された電波を、平面上に並んだ受信素子で受け、素子ごとのデジタル移相器を通したうえで放射素子から前方へ再放射する。素子は平面上に固定されている。

出典: 平成31年1月期 第一級陸上無線技術士「無線工学B」(FB101)A-13(本試験問題)。公益財団法人日本無線協会

正しい組合せの番号を1つ選ぶ(番号は上の原文の選択肢に対応します)
解かずに正答と解説を見る

正答: 4

要確認: この正答と解説は、公式解答表との機械的な照合は済んでいますが、人による照合はまだです。 公式と食い違って見えるときは、出典の解答PDFを優先し、サポートからお知らせください。

wavelane の解説(公式の解説ではありません)

nビットの移相器は 2π/2ⁿ 刻みでしか位相を設定できず、誤差は最大でその半分になる。誤差が開口面に周期的に並ぶとサイドローブが立つので、ビット数を増やして刻みを細かくする。

空欄 A: π/2ⁿ
設定できる位相の刻みは 2π/2ⁿ で、欲しい位相に最も近い刻みを選べば、ずれは最大でも刻みの半分の π/2ⁿ に収まる。π/2ⁿ⁺¹ は刻みの4分の1で、半分より小さすぎる。
空欄 B: サイドローブ
位相の誤差が開口面に規則正しく並ぶと、その周期に対応する方向へ不要な放射のかたまりが現れる。これが量子化サイドローブである。主ビームの真後ろに出るバックローブとは別物である。
空欄 C: 多く
ビット数 n を増やせば刻みが細かくなり、最大の誤差 π/2ⁿ も小さくなるので、サイドローブは下がる。

この組合せになっているのは選択肢 4 である。

つまずきやすい点

  • FB807 A-11 では空欄の並びと選択肢の組が違い、移相器の部品名も聞いていた。最大誤差は刻みの半分、という点は同じである。
  • 誤差を減らすにはビット数を増やす。少なくすると刻みが粗くなり、誤差もサイドローブも増える。