一陸技|無線工学B|過去問
平成31年1月期 A-3
要点(wavelane の要約): 送受で同じ性質になること、向かい合わせた2本の間の受信電力の求め方、短い電流素子と半波長の素子の利得の真数とデシベル、同じ素子を並べたときの指向性の掛け算を5つ並べ、真数とデシベルの値を入れ替えた記述を選ばせる問題。
原文(公式問題文)
A-3 次の記述は、アンテナの利得と指向性及び受信電力について述べたものである。このうち誤っているものを下の番号から選べ。 1 受信アンテナの利得や指向性は、可逆の定理により、送信アンテナとして用いた場合と同じである。 2 自由空間中で送信アンテナに受信アンテナを対向させて電波を受信するときの受信電力は、フリスの伝達公式により求めることができる。 3 微小ダイポールの絶対利得は、等方性アンテナの約 1.76 倍であり、約 1.5〔dB〕である。 4 半波長ダイポールアンテナの絶対利得は、等方性アンテナの約 1.64 倍であり、約 2.15〔dB〕である。 5 一般に同じアンテナを複数個並べたアンテナの指向性は、アンテナ単体の指向性に配列指向係数を掛けたものに等しい。
出典: 平成31年1月期 第一級陸上無線技術士「無線工学B」(FB101)A-3(本試験問題)。公益財団法人日本無線協会
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正答: 3
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wavelane の解説(公式の解説ではありません)
利得と指向性の基本を5つ並べ、誤りを1つ選ぶ。微小ダイポールの絶対利得は真数で1.5倍、デシベルで約1.76 dBで、記述3は2つの値を入れ替えている。
選択肢 1— 答えではない
可逆の定理により、同じアンテナを送信に使っても受信に使っても利得と指向性は変わらない。正しい。
選択肢 2— 答えではない
自由空間で送受のアンテナを向かい合わせたときの受信電力は、送信電力・両アンテナの利得・波長と距離の比から、フリスの伝達公式で求められる。正しい。
選択肢 3◎ これが答え
誤っている。微小ダイポールの絶対利得は真数で1.5倍で、デシベルにすると 10log₁₀1.5 ≒ 1.76 dB になる。記述は真数とデシベルの値を入れ替えている。
選択肢 4— 答えではない
半波長ダイポールの絶対利得は真数で約1.64倍、デシベルで約2.15 dB である。正しい。
選択肢 5— 答えではない
同じアンテナを並べた配列の指向性は、素子1本の指向性に配列指向係数を掛けたものになる(指向性の積の原理)。正しい。
正答は選択肢 3 である。
つまずきやすい点
- 1.5 と 1.76 はどちらも微小ダイポールの値として出てくるので取り違えやすい。デシベルで書くと 1.76 dB、真数なら 1.5 倍と、単位で区別する。
- 記述4の 1.64 倍と 2.15 dB は正しい組である。10log₁₀1.64 ≒ 2.15 を計算すれば、記述3との違いがすぐ分かる。
理由から確かめる
- アンテナ方式図鑑アンテナ利得・配列指向係数(アレーファクタ)・フリスの伝達公式・半波長ダイポールアンテナ・微小ダイポール・アンテナの可逆性
- アンテナの指向性パターンアンテナ利得・配列指向係数(アレーファクタ)・半波長ダイポールアンテナ・微小ダイポール
- アンテナ・電波測定の基礎アンテナ利得・フリスの伝達公式・微小ダイポール・アンテナの可逆性