本文へ移動
wavelane

一陸技|無線工学B|過去問

平成30年7月期 A-10

要点(wavelane の要約): 長さと間隔が一定の比で縮んでいく素子を並べたアンテナの図を見て、寸法の比、使える周波数の範囲を決めるもの、主放射の向き、給電の位相、航空用の着陸援助での使われ方を述べた記述から誤りを選ばせる問題。図の左右の矢印のどちらが短い素子の側かを読み取る。

FB007 A-105点(1問1採点)

原文(公式問題文)

A-10 次の記述は、図に示す対数周期ダイポールアレーアンテナについて述べたものである。このうち誤っているものを下の番号から選べ。 1 隣り合う素子の長さの比 ln+1/ln と隣り合う素子の頂点 O からの距離の比 xn+1/xn は等しい。 2 使用可能な周波数範囲は、最も長い素子と最も短い素子によって決まる。 3 主放射の方向は矢印アの方向である。 4 素子にはダイポールアンテナが用いられ、隣接するダイポールアンテナごとに逆位相で給電する。 5 航空機の航行援助用施設である ILS(計器着陸装置)のローカライザのアンテナとして用いられる。

〔図省略〕の位置 — wavelane による再現図(公式図版ではありません)。図の説明は引用の下にあります。

〔図省略〕は Wavelane による編集注で、公式図版があった位置を示します。その位置には Wavelane が描いた再現図を差し込んでいます(公式図版ではありません)。図の説明は下の図カードにあります。

Wavelane が原図をもとに描いた模式図(公式図版ではありません)

図の説明(Wavelane 独自・原文には含まれません): 対数周期ダイポールアレーアンテナ。頂点Oから遠い素子ほど長く、素子は2本の給電線へ互い違いに接続されている。頂点Oからの距離xₙ・xₙ₊₁・x₁と素子長lₙ・lₙ₊₁・l₁が記入され、中心軸の左端(頂点O側)から外へ向かう矢印イと、右端(最も長い素子側)から外へ向かう矢印アが同じ太さで描かれている。

出典: 平成30年7月期 第一級陸上無線技術士「無線工学B」(FB007)A-10(本試験問題)。公益財団法人日本無線協会

誤っているものの番号を1つ選ぶ(番号は上の原文の選択肢に対応します)
解かずに正答と解説を見る

正答: 3

要確認: この正答と解説は、公式解答表との機械的な照合は済んでいますが、人による照合はまだです。 公式と食い違って見えるときは、出典の解答PDFを優先し、サポートからお知らせください。

wavelane の解説(公式の解説ではありません)

対数周期ダイポールアレーの要点を5つ並べ、誤りを1つ選ぶ。主放射は短い素子が並ぶ頂点の側へ向かうので、図の右(長い素子の側)へ向かう矢印アとした記述3が誤り。

  • 選択肢 1— 答えではない

    素子の長さも頂点からの距離も同じ比 τ で縮めていくのがこのアンテナの作り方で、2つの比は等しい。正しい。

  • 選択肢 2— 答えではない

    使用周波数で半波長に近い長さの素子が中心になって働くので、下限は最も長い素子、上限は最も短い素子で決まる。正しい。

  • 選択肢 3◎ これが答え

    誤っている。給電線を交差させて隣どうしを逆位相にしてあるため、放射は短い素子の並ぶ頂点Oの側へ向かう。図では左向きの矢印イがその向きで、右向きの矢印アではない。

  • 選択肢 4— 答えではない

    素子は半波長前後のダイポールで、2本の給電線へ互い違いにつないで隣り合う素子を逆位相で励振する。正しい。

  • 選択肢 5— 答えではない

    広い帯域で利得と指向性がほぼ一定なので、計器着陸装置の進入方向を示すローカライザのアンテナに使われる。正しい。

正答は選択肢 3 である。

つまずきやすい点

  • FB801 A-11 は図の左に矢印ア、右に矢印イがあり、矢印アの向きが正しかった。この期は左右の記号が入れ替わっているので、記号ではなく頂点の側かどうかで判断する。
  • 長い素子の側へ放射されると思い込みやすいが、長い素子は後ろ側で反射器のように働く。八木・宇田アンテナで短い導波器の側へ放射されるのと同じ向きの関係である。