一陸技|無線工学B|過去問
平成30年1月期 A-13
要点(wavelane の要約): 携帯機に使う小形のアンテナ3種(4分の1波長の素子を直角に曲げたもの、その給電点近くに短絡部を足したもの、放射素子を板にしたもの)について、放射抵抗の大小、短絡部の役割、整合のとりやすさ、板にしたものの呼び名と帯域を並べ、放射抵抗の大小を逆にした記述を選ばせる問題。
原文(公式問題文)
A-13 次の記述は、携帯電話等の携帯機に用いられる逆 L 形アンテナ、逆 F 形アンテナ及び板状逆 F 形アンテナについて述べたものである。このうち誤っているものを下の番号から選べ。 1 逆 L 形アンテナは、1/4 波長モノポールアンテナの途中を直角に折り曲げたアンテナであり、放射抵抗は、1/4 波長モノポールアンテナに比べて大きい。 2 逆 F 形アンテナは、逆 L 形アンテナの給電点近くで、放射素子と地板(グランドプレーン)の間に短絡部を設けたものである。 3 逆 F 形アンテナは、入力インピーダンスが調整しやすく、逆 L 形アンテナに比べて機器との間の整合がとりやすい。 4 逆 F 形アンテナの放射素子を板状にし、放射素子と地板(グランドプレーン)との間に短絡板と給電点を設けたものは、板状逆 F 形アンテナと呼ばれている。 5 板状逆 F 形アンテナは、逆 F 形アンテナに比べて周波数帯域幅が広い。
出典: 平成30年1月期 第一級陸上無線技術士「無線工学B」(FB001)A-13(本試験問題)。公益財団法人日本無線協会
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正答: 1
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wavelane の解説(公式の解説ではありません)
携帯機に使う低姿勢アンテナの誤り選択。4分の1波長の素子を途中で直角に曲げると、垂直に立つ部分が短くなって放射抵抗は小さくなる。大きいとした記述1が誤り。
選択肢 1◎ これが答え
誤っている。逆L形は素子の大部分が地板と平行になり、放射に効く垂直部分が短くなるので、放射抵抗はモノポールより小さい。大小が逆になっている。
選択肢 2— 答えではない
逆F形は、逆L形の給電点のそばで素子と地板を短絡したもので、横から見るとFの字の形になる。正しい。
選択肢 3— 答えではない
短絡部と給電点の間隔を変えると入力インピーダンスを調整できるので、低い放射抵抗のままでも 50 Ω 系の機器と整合をとりやすい。正しい。
選択肢 4— 答えではない
放射素子を板にし、地板との間に短絡板と給電点を置いたものを板状逆F形と呼ぶ。正しい。
選択肢 5— 答えではない
素子を板にすると線より太くなったのと同じで、Q が下がって周波数帯域幅が広がる。正しい。
正答は選択肢 1 である。
つまずきやすい点
- 背を低くするほど放射抵抗が下がり、整合がとりにくくなる。その不便を短絡部で補ったのが逆F形、という順で3種をつなげると記述3・4・5の正しさも判断しやすい。
- 頂部負荷のように実効長を稼ぐ話と混同して、曲げると放射抵抗が増えると考えやすい。逆L形は水平部の電流がほとんど放射に寄与しない。