一陸技|無線工学B|過去問
平成30年1月期 A-12
要点(wavelane の要約): 主鏡と副鏡の2枚を使う反射鏡アンテナについて、副鏡の2つの焦点の置き方、鏡で反射されるたびに波面がどう変わるか、一次放射器の位置と給電路の長さ、副鏡と支柱が開口を塞ぐことの影響、鏡面を少し変形して特性を整えることを並べ、波面の変化の向きを逆にした記述を選ばせる問題。
原文(公式問題文)
A-12 次の記述は、カセグレンアンテナについて述べたものである。このうち誤っているものを下の番号から選べ。 1 副反射鏡の二つの焦点のうち、一方の焦点と主反射鏡(回転放物面反射鏡)の焦点が一致し、他方の焦点と一次放射器の励振点が一致している。 2 一次放射器から放射された平面波は、副反射鏡により反射され、さらに主反射鏡により反射されて、球面波となる。 3 一次放射器を主反射鏡の頂点(中心)付近に置くことができるので、給電路を短くでき、その伝送損を少なくできる。 4 主反射鏡の正面に副反射鏡やその支持柱などがあり、放射特性の乱れは、オフセットカセグレンアンテナより大きい。 5 主及び副反射鏡の鏡面を本来の形状から多少変形して、高利得でサイドローブが少なく、かつ小さい特性を得ることができる。
出典: 平成30年1月期 第一級陸上無線技術士「無線工学B」(FB001)A-12(本試験問題)。公益財団法人日本無線協会
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正答: 2
要確認: この正答と解説は、公式解答表との機械的な照合は済んでいますが、人による照合はまだです。 公式と食い違って見えるときは、出典の解答PDFを優先し、サポートからお知らせください。
wavelane の解説(公式の解説ではありません)
カセグレンアンテナの誤り選択。一次放射器から出るのは球面波で、副鏡と主鏡で2回反射されて平面波になる。波面の変化の向きを逆にした記述2が誤り。
選択肢 1— 答えではない
副鏡は回転双曲面で焦点を2つ持ち、片方を主鏡の焦点に、もう片方を一次放射器の位置に合わせる。正しい。
選択肢 2◎ これが答え
誤っている。一次放射器からは点波源に近い球面波が出て、2枚の鏡で反射されたあと開口から平面波として出ていく。球面波と平面波が逆になっている。
選択肢 3— 答えではない
一次放射器を主鏡の頂点の近くに置けるので、送受信機までの給電路が短くなり伝送損が減る。正しい。
選択肢 4— 答えではない
主鏡の正面に副鏡と支柱があって開口の一部を塞ぐので、それらを開口の外へ出したオフセット形より放射特性が乱れやすい。正しい。
選択肢 5— 答えではない
2枚の鏡の形を少し変えて開口面の振幅分布を整える修整形があり、高利得と低サイドローブを両立できる。正しい。
正答は選択肢 2 である。
つまずきやすい点
- パラボラは焦点からの球面波を平面波に直すための鏡なので、反射後に球面波になるという記述は役割そのものと矛盾する。
- 記述4の比較の向き(オフセット形のほうが乱れが小さい)を逆に覚えていると、記述4を誤りと考えてしまう。オフセット形は副鏡を開口の外へ出す工夫である。