一陸技|無線工学B|過去問
平成30年1月期 A-11
要点(wavelane の要約): 2枚の反射板をV字に組んだアンテナについて、すだれの棒の間隔の上限、開き角45度での素子と影像の合計数、開き角90度で正面が零になる素子位置と主ビームが鋭くなりサイドローブが出る素子位置を組合せで答えさせる問題。FB707 A-11 と同じ題材である。
原文(公式問題文)
A-11 次の記述は、図に示すコーナレフレクタアンテナについて述べたものである。[ ]内に入れるべき字句の正しい組合せを下の番号から選べ。ただし、波長を λ〔m〕とし、平面反射板又は金属すだれは、電波を理想的に反射する大きさであるものとする。 (1) 半波長ダイポールアンテナに平面反射板又は金属すだれを組み合わせた構造であり、金属すだれは半波長ダイポールアンテナ素子に平行に導体棒を並べたもので、導体棒の間隔は平面反射板と等価な反射特性を得るために約[ A ]以下にする必要がある。 (2) 開き角は、90 度、60 度などがあり、半波長ダイポールアンテナとその影像の合計数は、90 度では 4 個、60 度では 6 個であり、開き角が小さくなると影像の数が増え、例えば、45 度では[ B ]となる。これらの複数のアンテナの効果により、半波長ダイポールアンテナ単体の場合よりも鋭い指向性と大きな利得が得られる。 (3) アンテナパターンは、2 つ折りにした平面反射板又は金属すだれの折り目から半波長ダイポールアンテナ素子までの距離 d〔m〕によって大きく変わる。理論的には、開き角が 90 度のとき、d = [ C ]では指向性が二つに割れて正面方向では零になり、d = [ D ]では主ビームは鋭くなるがサイドローブを生ずる。一般に、単一指向性となるように d を λ/4〜3λ/4 の範囲で調整する。 A B C D 1 λ/5 10 個 3λ/2 λ/2 2 λ/5 9 個 λ 3λ/2 3 λ/10 9 個 3λ/2 λ 4 λ/10 8 個 λ 3λ/2 5 λ/10 8 個 3λ/2 λ
〔図省略〕の位置 — wavelane による再現図(公式図版ではありません)。図の説明は引用の下にあります。
〔図省略〕は Wavelane による編集注で、公式図版があった位置を示します。その位置には Wavelane が描いた再現図を差し込んでいます(公式図版ではありません)。図の説明は下の図カードにあります。
Wavelane が原図をもとに描いた模式図(公式図版ではありません)
出典: 平成30年1月期 第一級陸上無線技術士「無線工学B」(FB001)A-11(本試験問題)。公益財団法人日本無線協会
解かずに正答と解説を見る
正答: 4
要確認: この正答と解説は、公式解答表との機械的な照合は済んでいますが、人による照合はまだです。 公式と食い違って見えるときは、出典の解答PDFを優先し、サポートからお知らせください。
wavelane の解説(公式の解説ではありません)
コーナレフレクタは2枚の反射板の影像で素子を増やしたのと同じ働きをする。すだれの棒の間隔は波長の約10分の1以下にし、開き角45度では素子と影像が合わせて8個になる。開き角90度では素子の位置で正面が零になったりサイドローブが出たりする。
- 空欄 A: λ/10
- 棒の間隔が波長に比べて十分狭くないと、電波がすき間から漏れて平面板と同じ反射にならない。目安が約 λ/10 である。
- 空欄 B: 8 個
- 合計の数は 360 度を開き角で割った数になる。90度で4個、60度で6個なので、45度では8個である。
- 空欄 C: λ
- 開き角90度で d = λ にすると、正面方向で素子と影像の波が打ち消し合い、指向性が2つに割れる。
- 空欄 D: 3λ/2
- d = 3λ/2 では正面方向で強め合って主ビームは鋭くなるが、斜め方向にも強め合う向きができてサイドローブが出る。
この組合せになっているのは選択肢 4 である。
つまずきやすい点
- B で9個を選ぶと、素子1本と影像8個を足したことになる。8個は素子と影像を合わせた数で、90度で4個という問題文の数え方と合わせる。
- C と D を入れ替えた選択肢がある。正面で打ち消し合うのは d = λ のときである。