一陸技|無線工学B|過去問
平成29年7月期 A-5
要点(wavelane の要約): 回転放物面の反射鏡で主ビームの外へ漏れる放射を抑える工夫を5つ並べ、開口の縁へ向けた照射の強さの向きを逆に述べた記述を選ばせる問題。鏡面の精度、一次放射器、吸収体、偏心形の各対策との区別が要る。
原文(公式問題文)
A-5 次の記述は、パラボラアンテナのサイドローブの影響の軽減について述べたものである。このうち誤っているものを下の番号から選べ。 1 反射鏡面の鏡面精度を向上させる。 2 一次放射器の特性を改善して、ビーム効率を高くする。 3 反射鏡面への電波の照度分布を変えて、開口周辺部の照射レベルを高くする。 4 電波吸収体を一次放射器外周部やその支持柱に取り付ける。 5 オフセットパラボラアンテナにして一次放射器のブロッキングをなくす。
出典: 平成29年7月期 第一級陸上無線技術士「無線工学B」(FB907)A-5(本試験問題)。公益財団法人日本無線協会
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正答: 3
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wavelane の解説(公式の解説ではありません)
鏡面の誤差・一次放射器・支持物の散乱・遮へいはどれもサイドローブの原因で、それぞれを抑える対策が並ぶ。開口の縁へ向けた照射は弱めるのが正しく、強める向きの記述が誤りである。
選択肢 1— 答えではない
正しい。鏡面に凹凸があると反射波の位相がそろわず、余分な方向へ電力が散る。精度を上げればその散乱が減る。
選択肢 2— 答えではない
正しい。一次放射器の放射パターンを整え、主ビームに入る電力の割合(ビーム効率)を上げれば、主ビームの外へ出る分が減る。
選択肢 3◎ これが答え
誤っている。開口の縁で電界が急に途切れるほど、その不連続がサイドローブを生む。対策は縁へ行くほど照射を弱める(テーパを付ける)ことで、縁を強く照らすのは逆効果である。
選択肢 4— 答えではない
正しい。一次放射器の周りや支柱で反射・回折した電波は、主ビームと無関係な方向へ広がる。吸収体を貼ればその不要な放射を吸える。
選択肢 5— 答えではない
正しい。鏡面を軸からずらした形にすると、一次放射器が開口の前をふさがなくなり、遮へいによる散乱が無くなる。
正答は選択肢 3 である。
つまずきやすい点
- 縁の照射を強めると開口効率(利得)は上がる方向に働く。利得を取るかサイドローブを取るかは逆向きの関係にある、と覚えておくと向きを間違えない。