一陸技|無線工学B|過去問
平成29年1月期 A-4
要点(wavelane の要約): 受信点の電界から電力の密度を書き、半波長の素子の放射抵抗と誘起電圧から整合時に取り出せる最大電力を書き、両者の比として受信面積を導く3段階の穴埋め問題。固有インピーダンスの値と、整合時に抵抗の4倍で割ることが要る。
原文(公式問題文)
A-4 次の記述は、半波長ダイポールアンテナの実効面積を求める過程について述べたものである。[ ]内に入れるべき字句の正しい組合せを下の番号から選べ。ただし、波長を λ〔m〕とする。 (1) 電界強度が E〔V/m〕の地点での電力束密度 p は、次式で与えられる。 p = [ A ]〔W/m2〕 ・・・・・・① (2) 電界強度が E〔V/m〕の地点にある半波長ダイポールアンテナの放射抵抗を R〔Ω〕とすると、最大電力(受信有能電力)Pr は、次式で表される。 Pr = [ B ]〔W〕 ・・・・・・② (3) 半波長ダイポールアンテナの実効面積 Ae は、次式で定義されている。 Ae = Pr / p〔m2〕 したがって、式①及び②から Ae は、次式で求められる。 Ae = [ C ]〔m2〕 A B C 1 E²/(60π) λE²/(πR) 60λ/R 2 E²/(60π) (1/(4R))(λE/π)² 15λ²/(πR) 3 E²/(120π) λE²/(πR) 120λ/R 4 E²/(120π) (1/R)(λE/π)² 120λ²/(πR) 5 E²/(120π) (1/(4R))(λE/π)² 30λ²/(πR)
出典: 平成29年1月期 第一級陸上無線技術士「無線工学B」(FB901)A-4(本試験問題)。公益財団法人日本無線協会
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正答: 5
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wavelane の解説(公式の解説ではありません)
受信点の電力束密度と、整合時に取り出せる最大電力を並べ、その比として半波長ダイポールの実効面積を導く。半波長ダイポールの実効長が λ/π であることと、整合時に誘起電圧の2乗を 4R で割ることが要る。
- 空欄 A: E²/(120π)
- 平面波の電力束密度は電界の2乗を自由空間の固有インピーダンス 120π Ω で割ったものである。60π では2倍に出てしまう。
- 空欄 B: (1/(4R))(λE/π)²
- 半波長ダイポールの実効長は λ/π なので誘起電圧は λE/π である。整合した負荷へ渡る最大電力は誘起電圧の2乗を 4R で割った値になる。
- 空欄 C: 30λ²/(πR)
- B を A で割ると (λ²E²/(4π²R))×(120π/E²) = 30λ²/(πR) になる。R = 73 Ω を入れると約 0.13λ² で、利得 1.64 から出す λ²G/(4π) と一致する。
この組合せになっているのは選択肢 5 である。
つまずきやすい点
- B で 4 を落として (1/R)(λE/π)² とすると、実効面積が4倍の 120λ²/(πR) になる。
- C の検算には Ae = λ²G/(4π) を使う。G = 1.64 なら 0.13λ² になる。