一陸技|無線工学B|過去問
令和8年7月期 A-12
要点(wavelane の要約): 給電線を持たない反射板で電波の通り道を折り曲げる方式について、近接形と遠隔形の区別や利得の決まり方の記述から誤りを選ばせる問題。
原文(公式問題文)
A-12 次の記述は、マイクロ波中継回線などで用いられる無給電アンテナの一種である平面反射板の一般的な特徴について述べたものである。このうち誤っているものを下の番号から選べ。 1 平面反射板と入射波の波源となる励振アンテナとの距離がフレネル領域にあるものを近接形平面反射板という。 2 平面反射板は、給電線を用いないので給電線で生じる損失がなく、ひずみの発生なども少ない。 3 平面反射板により電波通路を変えて通信回線を構成する場合、熱雑音の増加、偏波面の調整、他回線への干渉などに注意する必要がある。 4 遠隔形平面反射板の受信利得は、電波の入射方向より見た平面反射板の有効開口面積で決まり、使用波長には依存しない。 5 励振アンテナに近接して平面反射板を設けて電波通路を変える場合、この複合アンテナ系の利得は、励振アンテナと平面反射板との距離、平面反射板の面積と励振アンテナの開口面積との比などで決まる。
出典: 令和8年7月期 第一級陸上無線技術士「無線工学B」(FB807)A-12(本試験問題)。公益財団法人日本無線協会
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正答: 4
要確認: この正答と解説は、公式解答表との機械的な照合は済んでいますが、人による照合はまだです。 公式と食い違って見えるときは、出典の解答PDFを優先し、サポートからお知らせください。
wavelane の解説(公式の解説ではありません)
平面反射板の特徴を問う正誤問題。開口面から利得を出す式に波長が入っているかどうかが分かれ目になる。
選択肢 1— 答えではない
励振側との距離が近い(フレネル領域にある)ものを近接形と呼ぶ。正しい。
選択肢 2— 答えではない
反射板そのものは受動素子で給電線を持たないので、給電線に起因する損失やひずみが出ない。正しい。
選択肢 3— 答えではない
通路を折り曲げると、雑音の増加や偏波面の回り込み、他回線への漏れが問題になる。運用上の注意として正しい。
選択肢 4◎ これが答え
開口面から求める利得は G = 4πA/λ² で、波長の2乗が分母に入る。同じ面積でも周波数が変われば利得は変わるので、波長に依存しないとするこの記述が誤り。
選択肢 5— 答えではない
近接して置いた場合は、距離と面積の比が効いて系全体の利得が決まる。正しい。
正答は選択肢 4 である。
つまずきやすい点
- 開口面アンテナの利得 G = 4πA/λ² は必ず λ² が分母に入る。「面積で決まる」という言い回しに引きずられて、波長を忘れない。
- 近接形と遠隔形で効く量が違う。遠隔形は開口面積と波長、近接形は距離と面積比である。