一陸技|無線工学B|過去問
令和7年7月期 A-12
要点(wavelane の要約): 空港で航空機を監視するレーダーのアンテナについて、垂直面内の指向性の呼び名、等高度で飛ぶ機体からの反射の強さが距離とともにどう振る舞う設計か、水平面内のビームの太さを組合せで答えさせる問題。
原文(公式問題文)
A-12 次の記述は、ASR(空港監視レーダー)のアンテナについて述べたものである。[ ]内に入れるべき字句の正しい組合せを下の番号から選べ。 (1) 垂直面内の指向性は、[ A ] 特性である。 (2) (1)の特性によると、航空機が等高度で飛行していれば、航空機からの反射波の強度は、航空機までの距離に [ B ]。 (3) 水平面内のビーム幅は、非常に [ C ]。 A B C 1 セカント 2 乗 反比例する 狭い 2 セカント 2 乗 無関係にほぼ一定となる 狭い 3 セカント 2 乗 反比例する 広い 4 コセカント 2 乗 無関係にほぼ一定となる 狭い 5 コセカント 2 乗 反比例する 広い
出典: 令和7年7月期 第一級陸上無線技術士「無線工学B」(FB707)A-12(本試験問題)。公益財団法人日本無線協会
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正答: 4
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wavelane の解説(公式の解説ではありません)
空港で航空機を監視するレーダーのアンテナを 3 か所で問う。同じ高度を飛ぶ機体からの反射を距離によらず一定にする、という設計目標が全体を貫いている。
- 空欄 A: コセカント2乗
- 高度が同じなら、斜めの距離は仰角の正弦の逆数に比例する。その逆数を 2 乗した量に利得を合わせた指向性である。余弦の逆数を使う呼び名では、高度と斜距離の関係が合わない。
- 空欄 B: 無関係にほぼ一定となる
- 受信電力は距離の 4 乗で薄まる。一方、同じ高度を飛ぶ機体では距離が仰角の正弦の逆数に比例し、利得をその 2 乗に合わせておくと、送信と受信で 2 回効いて 4 乗ぶんがちょうど打ち消される。距離が変わっても反射波の強さがほぼ変わらないのは、この設計の狙いそのものである。
- 空欄 C: 狭い
- 方位を細かく見分けるには、水平方向のビームを絞る必要がある。垂直方向は覆域を確保するために広く、水平方向は分解能のために狭く、という組合せになる。
この組合せになっているのは選択肢 4 である。
つまずきやすい点
- 覆域を作るのが垂直の面、分解能を作るのが水平の面である。面によって求めるものが違う。
- コセカントは正弦の逆数である。余弦の逆数を指すセカントと取り違えると、Aの候補を選び分けられない。
- 距離によらず一定になるのは、同じ高度を飛んでいる場合に限る。高度が変われば前提が崩れる。
理由から確かめる
- レーダと散乱の基礎ビーム幅・半値角・コセカント2乗特性・レーダーアンテナ
- アンテナの指向性パターンビーム幅・半値角・レーダーアンテナ
- アンテナ利得ビーム幅・半値角