一陸技|無線工学B|過去問
令和7年7月期 A-3
要点(wavelane の要約): 送信側の電力と利得から到達地点の電力密度を出し、それに受信側の面積を掛けるだけで答えが出る計算問題。利得のdB表記を真数へ戻す手順と、距離の2乗で薄まることの2点だけが問われる。
FB707 A-35点(1問1採点)
原文(公式問題文)
A-3 送信アンテナから距離 20〔km〕の地点に設置した受信アンテナによって取り出すことのできる最大電力の値として、最も近いものを下の番号から選べ。ただし、送信電力を 1〔W〕、送信アンテナの絶対利得を 40〔dB〕、受信アンテナの実効面積を 2〔m²〕とする。また、送受信アンテナは共に自由空間にあり、給電線の損失及び整合損はないものとする。 1 4.0 × 10⁻⁶〔W〕 2 9.4 × 10⁻⁶〔W〕 3 3.8 × 10⁻⁵〔W〕 4 9.8 × 10⁻⁵〔W〕 5 4.0 × 10⁻⁴〔W〕
出典: 令和7年7月期 第一級陸上無線技術士「無線工学B」(FB707)A-3(本試験問題)。公益財団法人日本無線協会
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正答: 1
要確認: この正答と解説は、公式解答表との機械的な照合は済んでいますが、人による照合はまだです。 公式と食い違って見えるときは、出典の解答PDFを優先し、サポートからお知らせください。
wavelane の解説(公式の解説ではありません)
送信側の電力と利得から到達地点の電力密度を出し、受信側の実効面積を掛けるだけで最大受信電力が決まる。デシベルを真数へ戻す手順と、距離の2乗で薄まることだけが問われる。
- 手順1まず利得を真数へ戻す。デシベルは 10 を底とする対数の 10 倍なので、40 デシベルは 10 の 4 乗倍にあたる。
- 手順2送信電力に利得を掛け、半径が送受間距離の球の表面積で割ると、その地点の電力束密度になる。距離は m へそろえる。
- 手順3分母を先に出す。4π と距離の2乗を掛けた値である。
- 手順4実効面積は「この電力束密度から何 m² 分を取り込めるか」を表す面積である。掛ければ取り出せる電力になる。
求める値は 3.98 × 10⁻⁶ W(選択肢の 4.0 × 10⁻⁶ W)。したがって正答は選択肢 1 である。
つまずきやすい点
- デシベルのまま掛けない。40 を真数のつもりで掛けると、答えが 250 分の 1 になって桁がまるごとずれる。
- 距離は m へそろえてから2乗する。km のまま入れると 10⁶ 倍だけ大きく出る。
- 実効面積を掛けるのは受信側だけである。受信側の利得を別に掛けると、同じ効果を二重に数えることになる。