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wavelane

一陸技|無線工学B|過去問

令和7年1月期 A-19

要点(wavelane の要約): 整合した受信系で電界強度から取り出せる電力をどう書くか、雑音指数と熱雑音から必要な信号電力をどう表すか、両者を等置して電界強度について解いた式を組合せで答えさせる問題。分母に4が付くかどうかが分かれ目になる。

FB701 A-195点(1問1採点)

原文(公式問題文)

A-19 次の記述は、実効長が既知のアンテナを接続した受信機において、所要の信号対雑音比 S/N (真数)を確保して受信することができる最小受信電界強度を受信機の雑音指数から求める過程について述べたものである。[ ]内に入れるべき字句の正しい組合せを下の番号から選べ。ただし、受信機の等価雑音帯域幅を B〔Hz〕とし、アンテナの放射抵抗を Rr〔Ω〕、実効長を le〔m〕、最小受信電界強度を Emin〔V/m〕及び受信機の入力インピーダンスを Ri〔Ω〕とすれば、等価回路は図のように示されるものとする。また、アンテナの損失はなく、アンテナ、給電線及び受信機はそれぞれ整合しているものとし、外来雑音は無視するものとする。 (1) 受信機の入力端の有能雑音電力 Ni は、ボルツマン定数を k〔J/K〕、絶対温度を T〔K〕とすれば、次式で表される。  Ni = kTB〔W〕 ・・・・・・①  アンテナからの有能信号電力 Si は、次式で表される。  Si = [ A ]〔W〕 ・・・・・・② (2) 受信機の出力端における S/N は、受信機の雑音指数 F (真数)と式①を用いて表すことができるので、Si は、次式のようになる。  Si = [ B ]〔W〕 ・・・・・・③ (3) 式②と③から、Emin は次式で表されるので、F を測定することにより、受信可能な最小受信電界強度が求められる。  Emin = [ C ]〔V/m〕

〔図省略〕の位置 — wavelane による再現図(公式図版ではありません)。図の説明は引用の下にあります。

A           B         C 1 (Emin le)²(1/Rr)   (kTB/F)(S/N)   le√(4kTBRr(S/N)/F) 2 (Emin le)²(1/Rr)   FkTB(S/N)     (1/le)√(4FkTBRr(S/N)) 3 (Emin le)²(1/Rr)   kTB/(F(S/N))    le√(4kTBRr/(F(S/N))) 4 (Emin le)²(1/(4Rr))  FkTB(S/N)     (1/le)√(4FkTBRr(S/N)) 5 (Emin le)²(1/(4Rr))  kTB/(F(S/N))    le√(4kTBRr/(F(S/N)))

〔図省略〕は Wavelane による編集注で、公式図版があった位置を示します。その位置には Wavelane が描いた再現図を差し込んでいます(公式図版ではありません)。図の説明は下の図カードにあります。

Wavelane が原図をもとに描いた模式図(公式図版ではありません)

図の説明(Wavelane 独自・原文には含まれません): 受信機入力の等価回路。左側で起電力が最小受信電界強度と実効長の積で表される電源とアンテナの放射抵抗 Rr が直列につながり、右側に受信機の入力インピーダンス Ri が入る一巡の回路である。

出典: 令和7年1月期 第一級陸上無線技術士「無線工学B」(FB701)A-19(本試験問題)。公益財団法人日本無線協会

正しい組合せの番号を1つ選ぶ(番号は上の原文の選択肢に対応します)
解かずに正答と解説を見る

正答: 4

要確認: この正答と解説は、公式解答表との機械的な照合は済んでいますが、人による照合はまだです。 公式と食い違って見えるときは、出典の解答PDFを優先し、サポートからお知らせください。

wavelane の解説(公式の解説ではありません)

受信できる最小の電界強度を雑音指数から求める道すじ。整合した電源から取り出せる電力の形と、雑音指数を掛ける向きの 2 か所で決まる。

空欄 A: (Emin le)²(1/(4Rr))
アンテナは、電界強度と実効長の積を起電力とし、放射抵抗を内部抵抗とする電源とみなせる。整合しているときに取り出せる電力は、起電力の 2 乗を内部抵抗の 4 倍で割った値になる。負荷にかかるのは起電力の半分の電圧で、その 2 乗が効くために 4 が現れる。分母が放射抵抗だけの形は、起電力がそのまま負荷にかかるとした場合の値で、4 倍大きい。
空欄 B: FkTB(S/N)
雑音指数は、信号対雑音比が受信機を通ることで何倍悪くなるかを表す量である。出力側で所要の比を確保するには、入力側ではその分だけ余裕が要る。入力の雑音電力に、所要の比と雑音指数の両方を掛けた値が、必要な信号電力になる。雑音指数で割る形にすると、雑音の多い受信機ほど小さい信号で足りることになってしまう。
空欄 C: (1/le)√(4FkTBRr(S/N))
式②と③を等号で結び、電界強度について解く。両辺に放射抵抗の 4 倍を掛けて平方根を取り、実効長で割ればよい。実効長が分子に来る形では、実効長の大きいアンテナほど大きな電界強度が要ることになり、向きが逆になる。

この組合せになっているのは選択肢 4 である。

つまずきやすい点

  • 整合した電源から取り出せる電力は、起電力の 2 乗を内部抵抗の 4 倍で割った値である。この 4 を落とすと、A も C も 4 の無い組を選ぶことになる。
  • 雑音指数は掛ける側である。所要の信号電力は雑音指数に比例して増え、必要な電界強度はその平方根で増える。
  • 実効長は分母に来る。長いアンテナほど同じ電界から大きな起電力が得られるので、必要な電界強度は小さくなる。