一陸技|無線工学B|過去問
令和6年7月期 A-15
要点(wavelane の要約): 直接波と大地反射波の行路差が波長の整数倍になるたびに打ち消し合うことを使い、受信点を近づけたときに最初に打ち消しが起こる距離を求める計算問題。
FB607 A-155点(1問1採点)
原文(公式問題文)
A-15 周波数 300〔MHz〕の電波が高さ 100〔m〕のアンテナから放射されているとき、送信点から 5〔km〕離れた地点から高さ 20〔m〕の受信アンテナを高さを一定に保ちながら送信点に近づけていった場合に、最初に電界強度が零となる点の送信点からの距離の値として、最も近いものを下の番号から選べ。ただし、大地は平面とし、その反射係数を−1 とする。 1 2.0〔km〕 2 3.0〔km〕 3 3.5〔km〕 4 4.0〔km〕 5 4.5〔km〕
出典: 令和6年7月期 第一級陸上無線技術士「無線工学B」(FB607)A-15(本試験問題)。公益財団法人日本無線協会
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正答: 4
要確認: この正答と解説は、公式解答表との機械的な照合は済んでいますが、人による照合はまだです。 公式と食い違って見えるときは、出典の解答PDFを優先し、サポートからお知らせください。
wavelane の解説(公式の解説ではありません)
直接波と大地反射波が打ち消し合う距離を求める。反射で位相が反転するので、行路差が波長の整数倍になったところが零になる。
- 手順1波長を出す。300 MHz なので 1 m。
- 手順2反射係数が −1、すなわち反射で位相が π ずれるので、合成した電界は行路差 Δ を使って次のように書ける。零になるのは正弦の中身が π の整数倍になるとき、つまり行路差が波長の整数倍のときである。
- 手順3距離について解く。高さはそれぞれ 100 m と 20 m。
- 手順4出発点の 5 km では行路差が 0.8 m でまだ波長に届かない。近づくほど行路差は増えるので、最初に条件を満たすのは n = 1 のときである。
求める値は 4.0 km。したがって正答は選択肢 4 である。
つまずきやすい点
- 反射で位相が反転するぶん、行路差が半波長の奇数倍のときは逆に最大になる。零になる条件と取り違えない。
- 近づくほど行路差は大きくなるので、n を増やすと距離は短くなる。5 km から近づいて最初に当たるのは n = 1 の点で、n = 2 の 2.0 km はその次に来る。
- この行路差の式は遠方近似である。ここでは 10(h1+h2) = 1.2 km に対して 4 km なので成立するが、送信点のすぐ近くでは経路長をそのまま計算する必要がある。
理由から確かめる
この問題の条件で動かす(2波モデル(大地反射))- 2波モデル(大地反射)大地反射・通路差・直接波と大地反射波の2波モデル・波長と周波数の関係(λ=300/f)
- ナイフエッジ回折損失大地反射・通路差・直接波と大地反射波の2波モデル・波長と周波数の関係(λ=300/f)
- アンテナ・電波測定の基礎大地反射・通路差・直接波と大地反射波の2波モデル・波長と周波数の関係(λ=300/f)