一陸技|無線工学B|過去問
令和6年7月期 A-4
要点(wavelane の要約): 口を開いた形のアンテナについて、開口の効率を面積のどちらをどちらで割って定義するか、一次放射器に求める性質、反射鏡の曲面の種類、給電系を軸から外す構成の利点を5つ並べ、誤りを1つ選ばせる問題。
原文(公式問題文)
A-4 次の記述は、開口面アンテナの基本的な特性や構成について述べたものである。このうち誤っているものを下の番号から選べ。 1 アンテナの開口面積を A〔m2〕、実効面積を Ae〔m2〕とすると、アンテナの開口効率は A/Ae で定義され、開口面上の電界分布が一様であるような理想的な開口面アンテナではその値は 1 (100%)となる。 2 パラボラアンテナの一次放射器としては、小口径角すいホーンアンテナのようなビーム幅がある程度広い小形アンテナが用いられることが多い。 3 ホーンアンテナは、インピーダンス特性が広帯域にわたって平坦である。 4 ホーンレフレクタアンテナの反射鏡には回転放物面の一部が用いられることが多い。 5 オフセットパラボラアンテナでは、送信アンテナとして使用する場合、反射鏡により反射された電波が一次放射器へ戻ってこないので、広帯域で良好な周波数特性が得られる。
出典: 令和6年7月期 第一級陸上無線技術士「無線工学B」(FB607)A-4(本試験問題)。公益財団法人日本無線協会
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正答: 1
要確認: この正答と解説は、公式解答表との機械的な照合は済んでいますが、人による照合はまだです。 公式と食い違って見えるときは、出典の解答PDFを優先し、サポートからお知らせください。
wavelane の解説(公式の解説ではありません)
開口面アンテナの基本を5つ並べ、誤りを1つ選ぶ。開口効率をどちらの面積でどちらを割って定義するかが決め手になる。
選択肢 1◎ これが答え
開口効率は、実効面積を幾何学的な開口面積で割った値である。この記述は分母と分子が入れ替わっている。理想的な一様分布で 1 になるのは実効面積を分子に置いたときで、逆に書くと理想以外の場合に 1 より大きい値になってしまう。
選択肢 2— 答えではない
一次放射器には、主反射鏡の縁まで届く程度に広いビームが要る。小口径の角すいホーンはこの条件を満たす代表例で、正しい。
選択肢 3— 答えではない
ホーンは導波管の断面をなめらかに広げた構造で、急な不連続が無い。インピーダンスの周波数変化が小さく平坦になるのは正しい。
選択肢 4— 答えではない
ホーンレフレクタは、ホーンで広げた電波を回転放物面の一部で受けて向きを変える構造である。反射鏡が回転放物面の一部であるという記述は正しい。
選択肢 5— 答えではない
オフセット形は放物面の一部だけを使い、反射した電波が一次放射器の位置を通らないようにしてある。放射器へ戻る成分が無いので整合が周波数で乱れにくく、正しい。
正答は選択肢 1 である。
つまずきやすい点
- 開口効率は 1 以下の量である。定義の分母と分子を迷ったら「効率だから 1 を超えない」に立ち返る。
- 実効面積は利得と Ae = λ²G/(4π) で結ばれる量で、幾何学的な開口面積とは別物である。両者の比が開口効率にあたる。