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wavelane

一陸技|無線工学B|過去問

令和5年7月期 第2回 B-1

要点(wavelane の要約): 線状の素子の実効長を電流分布の積分で表す式、損失の無い素子の利得の基準、反射があるときの利得の補正、利得と実効長の関係、一様な開口での受信面積と物理的な面積の関係を、記述ごとに正誤で答えさせる問題。

FB508 B-15点(ア〜オ 各1点)

原文(公式問題文)

B-1 次の記述は、アンテナの実効長、利得及び実効面積について述べたものである。このうち正しいものを 1、誤っているものを 2 として解答せよ。 ア 電流分布が I(x) である長さ 2l の線状アンテナ(x = -l ~ +l)の実効長 le は次式で表される。ただし、給電電流を I0 とする。  le = (1/I0) ∫[-l→+l] I(x) dx イ 無損失アンテナの半波長ダイポールアンテナを基準とした相対利得は指向性利得に等しい。 ウ 整合した状態におけるアンテナ利得を G とすれば、不整合のときの利得(動作利得)は GM で表される。ただし、M は反射損であり、Γ を反射係数とすれば M = 1/(1 - |Γ|²) である。 エ 自由空間に置かれたアンテナの利得は、そのアンテナの実効長に比例する。 オ 開口面上の電界分布が一様である理想的な開口面アンテナの実効面積は、そのアンテナの幾何学的開口面積に等しい。

出典: 令和5年7月期 第2回 第一級陸上無線技術士「無線工学B」(FB508)B-1(本試験問題)。公益財団法人日本無線協会

ア〜オそれぞれについて、正しいものを1・誤っているものを2として選ぶ
ア
イ
ウ
エ
オ
解かずに正答と解説を見る

正答: ア 1/イ 2/ウ 2/エ 2/オ 1

要確認: この正答と解説は、公式解答表との機械的な照合は済んでいますが、人による照合はまだです。 公式と食い違って見えるときは、出典の解答PDFを優先し、サポートからお知らせください。

wavelane の解説(公式の解説ではありません)

実効長・利得・実効面積の定義を5つ並べ、記述ごとに正誤を答える。利得の基準と、反射があるときの補正の向きが分かれ目になる。

ア: 解答 1(正しい)
正しい。実効長は、素子に沿った電流を全長で積分した面積を給電点の電流で割った長さである。電流が一様に流れているとみなしたときの長さ、と言い換えられる。
イ: 解答 2(誤っている)
誤っている。損失の無いアンテナで指向性利得と等しくなるのは、等方性アンテナを基準にした絶対利得である。半波長ダイポール基準の相対利得は、そこから 1.64 倍(2.15 dB)だけ小さい。
ウ: 解答 2(誤っている)
誤っている。反射があると給電点で一部の電力が戻るので、利得は整合時より小さくなる。掛ける係数は 1 から反射係数の絶対値の2乗を引いた値で、1 より小さい。記述の係数はその逆数で、利得が大きくなる向きになっている。
エ: 解答 2(誤っている)
誤っている。利得は実効長の2乗に比例する。受信電力が誘起電圧の2乗に比例し、誘起電圧が実効長に比例するためである。
オ: 解答 1(正しい)
正しい。開口面上の電界が一様なら開口効率は 1 で、実効面積は幾何学的な開口面積そのものになる。実際のアンテナでは縁の電界を弱めるので、実効面積は開口面積より小さい。

ア〜オの解答は 1・2・2・2・1 である。

つまずきやすい点

  • 絶対利得と相対利得の差は 2.15 dB である。指向性利得と等しいのはどちらかを、基準のアンテナで覚える。
  • 反射による補正は必ず利得を下げる向きである。1 より大きな係数を掛ける式は、それだけで誤りと判断できる。