一陸技|無線工学B|過去問
令和5年7月期 第2回 A-4
要点(wavelane の要約): 垂直・水平・楕円・直線の各偏波の呼び方と、楕円の長短2軸の比で偏波の形を表す量について5つの記述を並べ、比の大小と円・直線への近さの対応を逆に述べた記述を選ばせる問題。
原文(公式問題文)
A-4 次の記述は、自由空間を伝搬する電波の偏波について述べたものである。このうち誤っているものを下の番号から選べ。 1 電界の方向が大地に垂直な直線偏波を一般に垂直偏波という。 2 電界の方向が大地に平行な直線偏波を一般に水平偏波という。 3 電波の伝搬方向に垂直な面上で、互いに直交する方向の電界成分の位相差が π/2〔rad〕で、振幅が異なるとき、一般に楕円偏波という。 4 電波の伝搬方向に垂直な面上で、互いに直交する方向の電界成分の位相差が 0〔rad〕又は π〔rad〕で、振幅が異なるとき、一般に直線偏波という。 5 楕円偏波の長軸方向の電界強度 E1 と短軸方向の電界強度 E2 との比(E1/E2)を軸比といい、軸比(真数)の大きさが∞に近いほど円偏波に近く、1 に近いほど直線偏波に近い。
出典: 令和5年7月期 第2回 第一級陸上無線技術士「無線工学B」(FB508)A-4(本試験問題)。公益財団法人日本無線協会
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正答: 5
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wavelane の解説(公式の解説ではありません)
偏波の名前の付け方と、楕円の長軸と短軸の比である軸比の読み方を確かめる問題。軸比が1に近いほど円、大きいほど直線に近い。
選択肢 1— 答えではない
電界が大地に垂直な向きで振動する直線偏波を垂直偏波と呼ぶ。偏波の名前は電界の向きで付けるので、正しい。
選択肢 2— 答えではない
電界が大地に平行な直線偏波が水平偏波である。磁界ではなく電界で呼ぶ点も含めて正しい。
選択肢 3— 答えではない
直交する2成分の位相が90度ずれていて振幅が違えば、電界の先端は楕円を描く。振幅まで等しければ円になるので、振幅が異なる場合を楕円偏波とする記述は正しい。
選択肢 4— 答えではない
位相差が0か180度なら、2成分は同時に零になり同時に最大になるので、合成した電界は1本の線の上を往復する。振幅が違っても傾いた直線偏波になるだけで、正しい。
選択肢 5◎ これが答え
誤っている。長軸と短軸が等しい円偏波では軸比は1、短軸が零に近い直線偏波では軸比が無限大へ向かう。記述は円と直線への近さの対応を逆に述べている。
正答は選択肢 5 である。
つまずきやすい点
- 軸比は長軸を短軸で割った値なので、必ず1以上になる。1が円偏波、無限大が直線偏波という両端を押さえておく。
- 位相差が0でも180度でも直線偏波である。180度だと傾きの向きが反対になるだけである。
理由から確かめる
- アンテナ・電波測定の基礎円偏波・平面波・偏波の軸比
- マクスウェルの方程式 徹底解説円偏波・平面波
- 電磁界の続論とマイクロ波回路円偏波・平面波