一陸技|無線工学B|過去問
令和5年7月期 第1回 A-3
要点(wavelane の要約): 素子の太さが無視できない半波長の素子で、入力側を純抵抗にするには片側を1/4波長からどれだけ縮めればよいかを、太さから決まる短縮の割合を経て求める計算問題。FB701 A-4 と同じ手順で、周波数と直径だけが違う。
原文(公式問題文)
A-3 図に示す半波長ダイポールアンテナを周波数 15〔MHz〕で使用するとき、アンテナの入力インピーダンスを純抵抗とするためのアンテナ素子の長さ l〔m〕の値として、最も近いものを下の番号から選べ。ただし、アンテナ素子の直径を 5〔mm〕、碍子等による浮遊容量は無視するものとし、log10 2 ≒ 0.3 とする。
〔図省略〕の位置 — wavelane による再現図(公式図版ではありません)。図の説明は引用の下にあります。
1 2.42〔m〕 2 2.83〔m〕 3 3.63〔m〕 4 4.85〔m〕 5 5.36〔m〕
〔図省略〕は Wavelane による編集注で、公式図版があった位置を示します。その位置には Wavelane が描いた再現図を差し込んでいます(公式図版ではありません)。図の説明は下の図カードにあります。
Wavelane が原図をもとに描いた模式図(公式図版ではありません)
出典: 令和5年7月期 第1回 第一級陸上無線技術士「無線工学B」(FB507)A-3(本試験問題)。公益財団法人日本無線協会
解かずに正答と解説を見る
正答: 4
要確認: この正答と解説は、公式解答表との機械的な照合は済んでいますが、人による照合はまだです。 公式と食い違って見えるときは、出典の解答PDFを優先し、サポートからお知らせください。
wavelane の解説(公式の解説ではありません)
太い素子は共振する長さが波長の1/4より短くなる。直径から素子の特性インピーダンスを出し、短縮の割合を経て片側の長さを求める。FB701 A-4 と同じ手順である。
- 手順1入力が純抵抗になるのは共振したときで、素子の太さを特性インピーダンス Z0 に置き換えると、短縮の割合 δ と片側の長さ l は次の形で書ける。
- 手順215 MHz なので波長は 20 m、直径は 5 mm = 5×10⁻³ m である。対数の中の比を出す。
- 手順3与えられた log10 2 ≒ 0.3 を使い、2000 = 2×10³ の対数を 0.3 + 3 = 3.3 とする。
- 手順4波長の1/4(5 m)から短縮の割合だけ切り詰める。求めるのは給電点から片側の長さである。
求める値は 4.85 m。したがって正答は選択肢 4 である。
つまずきやすい点
- 図の l は給電点をはさんだ片側の長さである。全長を求めるつもりで λ/2 から切り詰めると 9.7 m になり、選択肢に無い。
- 特性インピーダンスの式へ入れるのは直径である。半径を入れると比が2倍になり、短縮の割合を小さく見積もる。
- 1 から δ を引くのを忘れると 5 m のままになり、共振より長く誘導性が残る素子になる。