一陸技|無線工学B|過去問
令和4年7月期 第2回 A-15
要点(wavelane の要約): 電離圏の電子密度のむらが衛星回線に起こす速い変動について、変動の深さが周波数の何乗に反比例するか、1年のうちいつ大きいか、どの緯度帯で最も多いかを組合せで答えさせる問題。
原文(公式問題文)
A-15 次の記述は、電離圏中の電子密度のゆらぎ(不規則性)が衛星通信に与える影響について述べたものである。[ ]内に入れるべき字句の正しい組合せを下の番号から選べ。 (1) 電離圏中の電子密度のゆらぎは、F 層や中緯度地域における E 層でおき、入射電波を散乱又は屈折させ、受信電波の強度、位相、偏波面、到来方向の変動の原因になる。この変動をシンチレーションといい、通常ピッチが速く、その深さ(dB 値のピークからピーク)はほぼ周波数の [ A ] 乗に反比例し、[ B ] の頃が最も大きい。 (2) シンチレーションは、地域的には F 層のゆらぎが夜間発達する [ C ] で最も多く発生する。 A B C 1 3 夏至及び冬至 赤道地帯 2 3 夏至及び冬至 中緯度地域 3 1.5 春分及び秋分 中緯度地域 4 1.5 春分及び秋分 赤道地帯 5 1.5 夏至及び冬至 中緯度地域
出典: 令和4年7月期 第2回 第一級陸上無線技術士「無線工学B」(FB408)A-15(本試験問題)。公益財団法人日本無線協会
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正答: 4
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wavelane の解説(公式の解説ではありません)
電離圏シンチレーションの深さは周波数の約1.5乗に反比例し、春分・秋分のころに大きく、F層の不規則性が夜に発達する赤道地帯で最も多い。
- 空欄 A: 1.5
- 電子密度のゆらぎによる屈折や散乱は周波数が低いほど強く、変動の深さはおよそ周波数の1.5乗に反比例する。3乗ではない。
- 空欄 B: 春分及び秋分
- 赤道付近の F 層の不規則性は、太陽が赤道の真上に来る春分・秋分のころに発達しやすく、シンチレーションもそのころが最も大きい。
- 空欄 C: 赤道地帯
- 日没後に F 層の中に泡のような密度の薄い領域が生じやすいのは磁気赤道の付近で、シンチレーションが最も多く起きる地域である。中緯度は相対的に少ない。
この組合せになっているのは選択肢 4 である。
つまずきやすい点
- 中緯度で起こる E 層のゆらぎに引きずられて、最も多い地域を中緯度とした候補を選ばない。
- 季節は春分・秋分である。夏至・冬至とした候補が並ぶ。
理由から確かめる
- 伝搬の特論電子密度・電離層内の屈折・反射・地上・衛星間回線・シンチレーション
- 電離層伝搬(MUF・跳躍距離)電子密度・電離層内の屈折・反射
- 自由空間伝搬損失地上・衛星間回線